見出し画像

人生リブート指南(4)倹約の基本は「脱常識」なのであると気づいた、という話

身体を酷使しすぎて大病を患った私は、脱東京を機に、それまでとは真逆の「アクセク働かない人生」をスタートさせました。
「たいして稼がなくていい生活」を送るために必要なのは「無駄な出費を避けること」です。
「無駄稼ぎをやめる」には「無駄遣いをしない」ことが必要なわけですね。

人に無駄遣いをさせる大きな要因に「世間(周囲)に惑わされる」があります。
世間(周り)のみんなが持ってるから自分も持つ、食ってるから自分も食う、行ってるから自分も行く、やってるから自分もやる……このようなこと、あなたもしたことありませんか?
いわゆる「流行」というやつは私たちのこの心理を巧みに突いてくるもので、「この流れに乗っからないとみんなから置いていかれるよ? 常識から外れてしまうよ?」と脅すことで、気弱な人の財布の紐を緩ませるのです。

以上の事柄から、「無駄遣いを避けるためには『常識から外れるのを怖れない=常識から脱する』ことが大切」という結論を私は得ました。
そして「脱常識」の第一歩として始めたのが「風呂での節水」です。

東京時代は「四季を通じてシャワーのみ」だったんですが、健康維持のためには「ちゃんと湯船に浸かって体の芯からじっくり温まる」ことが重要。
そこで習慣を一新させて「毎日湯に浸かる」というのを自分に義務付けました。
そこで問題となってくるのが「浴槽に張る湯量」です。

世間一般の「常識」だと「風呂は肩まで浸かるもの」で、多くの人が「そうしないと体がしっかり温まらずに風邪をひく」と思いこみがち。
特に昭和世代は「しっかり肩まで浸かって100数えるまで出ちゃダメよ」的な躾を受けているので、その傾向が特に顕著です。
私もそのクチなんですが、とはいえ「毎日肩まで浸かれるほどの湯を張る」のはどう考えても不経済。
そこで思いついた折衷案が「半身浴」です。
一般にそれは「美容に敏感なオシャレ女子の専売特許」みたいに思われがちで、美容に敏感でもオシャレ女子でもないおっさんがするのには若干の照れがありましたが、「無駄遣いは悪」という座右の銘がそれを駆逐。

不安だった「肩まで浸からないと体がしっかり温まらずに風邪をひくのではないか?」という懸念も、実際やってみれば吹き飛びました。
人の体というのは「下を温めれば上も温まる」ように出来ているんです。
水面から出ている上半身は手桶でジャバジャバ湯かけをすることで浸かっているのと同じような感覚が得られて、真冬でも特に寒さを感じたことはありません。
湯かけアクションが体操みたいな役目を果たして血流が良くなるんでしょうね。

ちなみに湯の量は「自分が浸かった時点で腰まで来る程度あれば十分」です。
ちなみに私は残り湯で手洗い洗濯もしているので(引っ越した時「洗濯機がないと洗濯できない、なんて法はないよなぁ」と思ったので、ウチは洗濯機を置いてないんですよ)最後に流すのはほんのわずかな量だけで済み、水を捨てる罪悪感も少ない。
そして何より水道代が「毎日湯に浸かっているにもかかわらず激安」なのが嬉しいですね。
何も考えずシャワーをじゃんじゃん流していた東京時代を振り返ると、水道代の無駄以上に「資源を浪費していたこと」が悔やまれ、穴があったら入りたくなりますよ。

「風呂は肩まで浸かるのが当たり前」「洗濯は洗濯機でするもの」という「常識」から脱却できたことで、東京時代よりもハッピーになれた私。
今後も上手な「脱常識」をして、無駄遣いを減らしていきたいと思ってます。

画題「最小限の水道料金で最上級のバスタイムを楽しんでるのさ」

脱常識


読者のみなさまからの温かいサポートを随時お待ちしております。いただいた分は今後の取材費として活用し、より充実した誌面作りに役立てていきます。