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心の話。(4)インナーチャイルドとインナーペアレント

心の中の抑圧が生きづらさに繋がっていることも少なくないので、少しずつ消して行きたいな〜という備忘録。

(4)は、抑圧があると気付いたあと、「子供のような願望」にまで掘り下げてみる…そんな内容。


4-1.インナーチャイルドとインナーペアレント

抑圧の正体の多くは自分では直視したくないものと前述しました。
直視するのが嫌だから、素直な感情に蓋をしている訳ですね…。
なので、その素直な感情と向き合うことが抑圧の解消には必要
これはちょっと苦しい作業。
何故なら、素直な感情と向き合おうとすることを阻止する存在「インナーペアレント」が心の中にいるからです。

子供のように素直な感情をインナーチャイルド、思考や理性をインナーペアレントと言いますが、それらの調和が取れていないと良いことは何一つ無いと実感しています。
(ちなみに(1)では「感情」「思考」と表現していますが、感情=インナーチャイルド、思考=インナーペアレントと解釈しています。詳しいことはGoogle先生にお尋ねください…)

インナーペアレントは理性を担う部分。
言い換えれば、自由に動きたいインナーチャイルドを否定してしまう存在でもあるようです。
インナーペアレントが嫌な奴だと、ずっとしんどい。
支配的だったりずーっとネチネチ言って来たり、あるいは度が過ぎた放任主義だったり…要は毒親みたいなものです。
しかも自分の内側にいる存在だから厄介。

なので、目指すのは「インナーペアレントがインナーチャイルドを否定も肯定もせず、そのまま受け入れる(自己受容)」状態。
叱らず褒め過ぎず、かと言って放置せず、そばで見守ってくれる。

「肯定もダメなのかな?」と以前思っていたのですが…、
自己肯定はあくまで自分の良いところに注目しているので、良いところも悪いところもひっくるめて受け入れる自己受容が土台にあってこそ、出来ることじゃないかな…と今は解釈しています。

本心ってほんとに子供のように素直だからこそ、自己受容は大切。

4-2.思考で感情を屈服させない

ここで小さな例を一つ。

「本当はチョコレート食べたいけど、太るから我慢しなきゃいけない」

これは「チョコレート食べたいよ〜!」という感情を「太るからダメ!」という思考で叱りつけています。
(「食べたい気持ちはあるけど綺麗な肉体目指す!食べない!」と心から思えている人は問題無いと思う)

食べたいのにその気持ちを抑圧すると、チョコレートを見る度に悶々とするようになったり、他の食べ物に対しても食べることに罪悪感を抱いてしまったり、食べ物以外の何かで満たされない感情を埋めようとしたりする。

抑圧って、蓄積すればどんな方向から自分に影響してしまうのか分からないので闇が深い…。
だからこそ、小さな抑圧も一つずつ解消することが大切と思う。

そこで抑圧解消への第一歩として、素直な感情のままインナーチャイルドの願望を叶えてあげる。感情に対して余計な思考を挟まないようにする。
考えるな感じろ、的なアレですね。

上記の例だと、「私は今チョコレートが食べたいのね、分かったよ」と実際に食べるとインナーチャイルドは満たされる(その後も無限に食べてしまう人は別の問題があるみたい。昔の自分がそうでした)。

4-3.駄々っ子のような願望はどんどん叶える

ただ、色んな願望を"全てそのまま"叶えることは実際は難しい。
何故なら、現実で願望通りにそのまま行動して許されるのは、小さな子供だけだからです。大人が同じことをすれば批判されるし、自分の願望なんて二の次な状況の人にとっては中々難しい。

それでも私は、「駄々っ子系のシンプルな願望はどんどん叶える」を実践するようにしました。
願望を自分で抑圧しまくった結果がアダルトチルドレンの現在なので…。

どんな願望でも、核部分には素直な感情があると思います。
核の周りに色々くっついている場合は分かりにくいけど、それらを剥がしてみると、核自体はとてもシンプルだったりする。
願望を"全てそのまま"叶えるのでなく、核部分のシンプルな願望を叶える
シンプルな願望というのは、叶えちゃっても大事には発展しない。駄々っ子の願望なんて、大したこと無いから。
だから小さな子供のワガママは微笑ましいんだな~。
「寂しいよ〜」
「お腹空いた〜」
「疲れたから寝たい」
「あの映画観たいな〜」など。
複雑な願望に見えても、周りにくっついている殻を剥がせば、核部分はこんな風にシンプルな願望だった…ってことも多いです。

要は、欲望に忠実な人間を目指せば良いのかな、なんて。
駄々っ子な願望を叶えれば、インナーチャイルドは大抵満足してくれる。

おとなには色々難しいけれど、心の中くらいは好きにオギャってて良いと思っている。
自分が納得すればそれで良い。
周りの評価を最優先することは心が不健康だったと今では感じています。

ちなみに…、
現在の自分は傍から見ればグータラ扱いされることもあるんだけど、「グータラ扱いされたくない」と気にしてた頃は抑圧まみれでした。感情ではグータラしたいのに「自己犠牲的でテキパキ動ける人間にならないと!」という思考で無理矢理行動してたから、当然だったな。
自己受容とは真逆の行動…。
今は他人からの評価は割とどうでも良くなっているので、周りの目を気にするあまり生き辛い気持ちになることは減っています。その上不思議なことに、感情のまま動くように努力を始めてから「なんか柔らかくなったね」と言われるようになりました。自分では分からないけれど。
以前は諸々の抑圧が強く、常に我慢している感覚がありイライラしていたんだと思います。

4-4."そのまま"叶えると危険な願望

ここで注意しなきゃいけないのは…駄々っ子系のシンプルな願望とは異なり、"全てそのまま"叶えると危険な願望もあるということ。
他者に危害を加える可能性も。
「あれが欲しいからお店から盗みたい」
「女の身体触りたいな〜」
「あの子が嫌いだから意地悪してやる」など。
こういった願望の核部分には、きっと別の抑圧が隠れていると思う(満たされていない別の感情がある)。なので願望を"そのまま"叶えてしまうと、一時的には満たされたように感じるかもしれないけど、核部分が何なのか突き止めていないため繰り返してしまう。
(※私は医学的なお話には浅学ですので、先天的に神経伝達物質に異常があるなど、そういった方のことは言及しておりません。主に機能不全家族のもとで育った方を想定して書いています)

他者のみならず自分自身を傷付ける願望も同じだね…。
ツールは様々でも、自分の心を傷付ける行為は該当するんだろうなあ。

抑圧から目を逸らさずに、インナーチャイルドの声を聞く。
少しずつインナーチャイルドとインナーペアレントの関係を良好にして、抑圧が蓄積しにくい心にして行きたいですね。



過去の色んな思いが複雑に混ざってしまっている抑圧もあります。
上記のチョコレートの例なんてほんとにライトで。
実際、苦しめられる抑圧の大半は複雑なものだと思います。
「(本当は親に甘えたい子供時代だったけど、それが叶わなかったから)自分の子供に甘えられるとイライラする」
「(本当は自由に生きたい人生だったけど、親の介護でそれが出来なかったから)自由に生きてる人を見ると"情けない人"と見下す」など…。

自分では()の部分に気付けないし、何でか分からないけど無性にイライラしてしまったり。
()の部分に気付いてしまうとそれを事実として認めることになるから、とても辛い。なのでインナーペアレントが気付かせないようにしてくれているのかもしれません。辛過ぎる現実を見なくて済むように。
だけど、それと向き合わない限り苦しさを変えることは出来ないと思っている…。自戒を込めて。



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