見出し画像

印象が変わること。


人ー人の印象


なんとなく今日、「この音楽と最初に出会った時、こんなに好きになると思わなかったな〜」と漠然と考える機会があった。

人の印象に関しても変化していくものがある。

私はAB型だ。
嫌いな人は嫌いだと思うが
なんとなくこの人、僕と似ているな、気が合うなとなった人に聴いてみるとAB型だった経験が幾度となくある。

この似ている、気が合うなと心に浮かぶこと、それも印象であろう。

先日新居に引っ越した。
友人に手伝ってもらい、京都内ではあるが大将軍と太秦を車で何度も往復した。住居を引き払う最後の作業の掃除を済ませ、タクシーへと乗った。ちょうど友人から電話がかかってきて、電話をしながらタクシーへと乗るサラリーマンっぽいことをした。

電話を切った後、運転手さんに「すみません!失礼なことしてしまって!」と挨拶すると返ってきた返答は予想外のものだった。

「あなた良い声してるわねえ!!」
驚愕した。「声だけであなたが誠実でエネルギッシュな人間だと分かるわ!」再び驚愕した。

運転手さんは僕の声だけで僕の印象を決め、人物像を膨らませていたのだ。
話が盛り上がり、彼が建築家であり、ダンサーであり、ミリタリー好きだということが分かった。こちらの身の上話も引き合いに出しながら、楽しい時間を過ごした。

薄暗い車内で、聴覚情報の声だけを頼りに人物の印象を決める。
視覚情報、聴覚情報、言語情報が相まっていたら、万札を握らされていたのではないか、もしくは養子にしたいと打診されていたのではないか。それくらい褒めちぎられた。声で印象が決まることもあることを再認識させてくれた事案だった。

人対人の印象についての話をしてきたが、今日話したかったのは
印象が変わる音楽についてだ。

音楽への印象


あなたも最初はまあまあ、むしろ好きじゃないと判断していた音楽が今では「大好きな」音楽となっている例はないだろうか?


最近ふと、気付いたのだが、初めて聴いて、好き!と判断できるようになったのは音楽を聴き始めて、数年が経過してからだったということだ。

音楽を自発的に聞き出した中学生時代、僕はX JAPANの虜だった。そして兄の影響でメタルを聴いていた。メタル以外を聴いて第一印象で大興奮をもたらしてくれたのはNumber Girlだけだった気がする。だいたいの音楽が「なにこれ?」、「よーわからん」、「メタルじゃねえ」の三点で決めつけていた。そしてほぼ毎日、同じ音楽ばかりを聴いていた。

高校に入りたくさんの音楽を友人から教えてもらったり、インターネットで漁ったり、TSUTAYAでレンタルしたりして好きな音楽を増やしていった。

次第にメディアなどから得た情報をもとに、「僕もたぶん好きだろう」とレンタルしたCDを再生し、音が流れ出した瞬間に好き!!と判断できるようになっていた。

音楽ジャンルというものがあることを知り、どうやら「オルタナティブ(今思うと範囲が広すぎる)」というジャンルが好きなんだと気付いた。

おそらく好きな「ジャンル」や好きな「音像」、そして言葉にしがたい好きな「感じ」などが「体系化」されてきたことにより、第一印象で好きと判断できるようになったのではないか。

僕の中で一番好きなバンドといっても過言でないRadiohead

おそらく小学生の時に出会ったバンド。きっかけは6歳上の兄がMTVでRadioheadのMVをみたのを偶然一緒にみたことだ。
曲は「Pop Is Dead」

棺桶の中で真っ白い大人(トム・ヨーク)が狂ったように歌っていた。
最初は受け入れられなかったけど中学生になり、高校生になり彼らのリリース作品を聴き込んでいくにつれ、最初に受け入れられなかった「Pop Is Dead」も彼らのバンドヒストリーを紐解く中で好きな曲へと変わっていった。


印象は出会う順番やどこで出会うかによっても操作される。

一例だが、尊敬する人物が「この曲最高だから聴いてみなよ」とおすすめされたら「尊敬している人物が好きな音楽」というフィルターが一枚追加され、好きになりやすいだろう。
反対に嫌いな人物が同じことをしてきたら聴く前の段階から一種の壁を作ってしまうだろう。なんなら聴かない人もいるだろう。

知識をつけると物事の判断を色々なものと紐付けて行うことができる。

レーベル縛りプレイリストとか良いよね。
レーベルの色を感じられる。


僕はTransgressiveが好きです。



「なんかおもしろい」で十分な音楽だが、知識をつけることで
「これだからおもしろい」音楽へと変換できるのだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?