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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿46

米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第46回全文無料で皆さまにお届けします。

🍅🍅

弟子のNEOさんへ
アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。

笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。

背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。

一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。


録音 スペース

 2022年11月27日(日曜日)↓↓↓↓↓↓


第45回から続く



FRBが金利を下げるバー・ハードルのひとつの目安条件



この寄稿で何回も述べておりますが、
「FRBが金利を下げるバー・ハードルのひとつの目安条件
・平均、コア・PCE(コアの~米個人消費支出:Personal Consumption Expenditures Price Index)が、5か月間、2.6%以下で推移する事

このような数字を目にするためには、引き締まってホットである労働市場がもっともっと冷却・軟化しなければ、このような数字やその期間を目にする事はできないと思っています。よって、金融引き締めも、より高く、とか、より長く、とか、これまで通り、そのようなイメージも持って見ています。

こういうチャートを眺めていますと、少々、何かアイデアのもとになるような気がします。David Keller, CMTさんがシェアしてくださいました。

3月末までに安値トライ


コラノビッチ氏、株価「3月末までに安値トライ」予想-その後回復か
12/1(木) 13:07配信 (ブルームバーグ)引用~: JPモルガン・チェースのストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏は11月30日の顧客向けリポートで、株式市場には短期的に下振れリスクがあり、中央銀行による過度の引き締めの結果、さらに下げる公算が大きいとの見方を示した。~引用終

今回は、このコメントの内容についてというよりも、この方は心ある人なのです。マルコ・コラノビッチ氏。僕も直接何度かお会いしてお話させて頂く機会を、かつて持たせて頂きました。もちろん優秀で、素晴らしい方なのですが、すっごく、すごく心のある人って言うのが、ご一緒していて伝わってくる印象でした。すごく素敵な方です。もちろん、JPモルガンのストラテジストとして、大変ご活躍である事は、ずっと前から存じ上げております。今年も、よくコメントは拝見していました。

ウォール街には、市場に対する見方とかご意見とか、様々にありますが、僕は、この仕事して良かったなあ、ラッキーだったかなあって思う瞬間は、皆さん、それぞれに、その道のプロであり、心のある方々にたくさん出会えたという事です。
仕事上の職責や立場が異なっていても、心があるって、とっても大切な事だと思います。ウォール街にはそういう人達、経験を積み重ねて来たプロの人達、多かったと思います。そういう人達とお話させて頂く瞬間、瞬間は、それはもう、楽しかったですね。謙虚で心のある人達。

いっぽうで、ウォール街と水が合わなかったのどうなのか、よくわかりませんが、短い時間のみを過ごして、去っていく。別の仕事に就く。そういう人達もいました。かれこれ、2年以上くらい前ですかね。ウォール街で働いた事がある(その期間不明)という現ホワイトハウスのお若いスタッフが、ウォール街の事、ボロクソにけなしているシーンに出くわしました。「ウォール街の奴らは、強欲のかたまりの集まりで、世の中、社会の何の役にも立っていない。あいつら、何のためにいるの?」まあ、フリー・スピーチ(言論の自由)ですから。(笑)ただ、残念ですね。

意見が異なるというのは、往々にしてありますが、お互いに敬意を持ってやっていたプロの人達と一緒に仕事できる瞬間は、やはり、楽しかったです。

個人的には、ドラマや映画で、ウォール街が、強欲のかたまりみたいに描かれるケースでは、あれ、なんとかならないのかなあとは思ってきました。(笑)曲解や誤解を生むじゃんと思ってたことも事実です。そういう人もごく稀にはいるのだろうけれど(何の世界も同じで)、大半はそうではないと思っています。まあ、当の本人達は、気にもかけていないのかもしれませんが。(笑)

意見を強調する事誇張する事は全く異なる事です。
安易に、事象を誇張する。「えっ、僕もその時そこにいましたけど、そんな光景、現実社会で見たことないですし、ちょっと、それ誇張?現実離れしていませんか?」というような表現描写や極端な見解を見かける事があります。苦手です。(笑)事実に即している事がまずボトムラインです。

これは、やはり過去7年間くらいのアメリカからの学習効果かもしれません。
誇張、作り話、Misinformation/Disinformtion(間違った情報・ニセ情報)の拡散が、アメリカで、それはもう、問題になってきましたから。出来る限り、その類の事には、なるべく、すり抜けて、近づかないようにしています。

僕がご意見を拝聴している元FRBのエコノミストのおひとりは、明らかに僕とは、異なる見方、考え方、意見をお持ちの方ですが、この方も心のある方で。
なんのかんの思いながらもご意見を拝聴しています。

ラリー・サマーズ元米財務長官ともインフレについて論争などされてきたエコノミスト(この方はデータ優先の実用主義者)のおひとりで。ラエル、ラエル、ラエル(ブレーナード副議長)、ラエル最高!の方でもあるのですが。

引用~「ラリー(サマーズ元米財務長官)は、ある意味、間違った理由を持って、正しかった。(サマーズ氏のような~タカ派の誰も)コロナのデルタ株やオミクロン株、プーチンについて話をすることはしなかった。(タカ派の人達は)向こう12か月内に、どこかで、アメリカが、リセッション(景気後退)に入ると主張しているけれど、私はそうは思わないし、彼らは間違っていると思う。さらに言うなら、インフレは以前に比べて明らかに落ちてついてきているし。~その他~略~」
FRBの最新モデルやツールにもちろんアクセスしてこられた、この方と僕のような、どっかそこら辺の人との大きな違いなのかと思いながら、いつも慎重にご意見を拝聴しています。

そうにでも考えなければ、どうしたらそういう見方になるのだろうという、今でも、正直、まだあまりよく分かっていません。
2022年について見ると、3月~25ベーシスポイント、5月~50ベーシスポイント、6月~75ベーシスポイント、7月~75ベーシスポイント、9月~75ベーシスポイント、11月~75ベーシスポイント、それぞれ金利引き上げて、そして12月50ベーシスポイントの利上げ予想。僕の頭では、「リセッション(景気後退)に向かっているという見込み多分にあるでしょう。金利の引き上げ~それはリセッションの要因。そう歴史が言ってきたのではないですか。これまでの債券市場がそれを語ってくれているのではないですか」と思っています。

様々なご意見の方がいらっしゃいますが、自分と異なるご意見や、正反対のご意見にやはり耳を傾けておく事、自分の投資行動を見直す時に大事かなと思っています。

金融政策。株式市場。誰が当たっていた、外れていた、とか、ただ、羅列された事実という事よりも、投資について、次のアイデアにつながる何かを提示してくださるご意見に敬意を表して、拝聴しています。

高インフレが顕在化している、先行き、まだどうなるかわからない。
だから、FRBのいうインフレターゲット2%(バーナンキ議長時代にバーナンキさんが設定)に抑制できるまで、金利を引き上げ続けるというのは、もちろん僕は理にかなっていると思ってきました。

先日のスペースで述べました通り、引き締めすぎた時のリスクやコストの方が、引き締めが足りなかった時のリスクやコストより、少ないのです。

そして、8月の終わりに、ジャクソンホールでの8分間のスピーチで、
①インフレ抑制のために金利を引き上げ続けて、しばらくの間、引き上げたその高い金利水準を維持する。
②金利が上がって、成長率が鈍化して、労働市場が軟化すれば、インフレ率を低下させる。家計や企業に痛みをもたらす。
70年代のFRBの金融政策の失敗を教訓とする。

って、言ってた人(パウエル議長)が、おおよそ3か月経って後、

「私の同僚も私も引き締め過ぎたくはない」とか{パウエル議長、「引き締めペースの減速と引き締めすぎた時のリスクとのバランスを取る事、現時点で、これは良い方法だ」そしてこれを、さらなるリスクマネジメントと位置付けれておられる点}~(11月30日)

明らかに3か月の間にトーンが変っていますよね。


イエレン財務長官

これは僕の勝手な想像ですが、イエレンさんにでも呼びつけられて
「Hey Jay, Come over here. I need to talk to you. Preach. (ヘイ、ジェイ、ちょっとこっち来なさい。話がある・説教)」って、説教でもされたのかとさえ、思いました。(笑)冗談です。(笑)最初から描かれていたストーリーを時と状況を踏まえて、段階的にそのまま、執行しているのかもしれませんし。そこのところは、わかりません。(笑)

パウエル議長のトーン、変っている事だけは頭に入れておきたい


実際には、利上げを停止するわけでもありませんし、利上げは継続して行く局面です。今回のパウエル議長の世間や市場とのコミュニケーションの取り方について、それを僕などがとやかく言う事ではないですが、アメリカでは、話題になっていました。パウエル議長が使用した言葉のトーンを含めてです。

パウエル議長のトーンが、8月終わりから3か月経って、これだけ、変っている事だけは頭に入れておきたいと思います。
それと今、目の前にある現実。

前回の寄稿から~{SNS上で僕と相互フォローしている著名金融報道記者が言うには、引用~セントルイス連銀のブラード総裁などもそういう見解を持っているし、パウエル議長もそうだと結構精度高く推測するが、「労働市場と賃金インフレをドライブしているものとして見るべきではないと考えているでしょうね」~引用終}
そうは言っても、少なくとも、これだけ引き締まった労働市場に対して、パウエル議長やFRBの方々は十分注意を払っているでしょう。

20年続けた米国株強気論を撤回



第47回へ続く

最後に …

これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連note


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