相手が問題なのではなく相手に感じている感情が問題を作る。
このnoteは下のブログを元にvoicy / youtubeでお話しした内容を文字お越ししているものです。
「母親とのことを解決すれば自分は変われると思っていたのだけど・・・。」
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どうもこんにちは。
カウンセラーの根本でございます。
いつもお聞きくださいましてありがとうございます。
ということで今日のお話は、問題そのものを見つめる上ではとても重要なテーマになってくると思いますので、よかったら自分に置き換えつつ最後まで聞いていただけたらなと思っております。
よろしくお願いします。
ということで、今日いただいたネタはとてもカウンセリングというか、心のことを学ぶのにすごくいいお話をいただきました。ありがとうございます。
簡単に言うと、「お母さんとの葛藤」っていうのがずっとあって、あるときお母さんと向き合って本音を伝えて、そしたらお母さんから謝罪だったりとかすごく大事な存在だったっていうことを伝えられて、初めて本音で語り合えて、そこでお母さんとのわだかまりっていうのが解消されたわけですね。
まぁすべてではないにしろね。
これ自体はすごいチャレンジですし、お母さんもお母さんで素晴らしいし、なによりそういったコミュニケーションがとれたっていうことで自分を大いに褒めてあげてほしいなと思いますし、「これは祝福に値するよね、祝杯あげましょう!」みたいな話をブログで書かせていただきました。
よかったらブログをお読みいただけたらと思うんですが。
ところがお母さんとの関係の数十年にわたる葛藤がけっこう解消されたというか、スッキリしてきたんだけども、でも問題ってなにも変わってないというか、素敵なパートナーができるとか、そんな人と愛し愛される関係になれるという自信が全く持てなかったりとか。
彼女の中で「お母さんのことさえなんとかできれば自分の人生が良くなるんじゃないか」っていうふうに期待してたところがあるんですけども、残念ながら結果はそのようになってない、現状ではまだそういうふうになってないっていうことで、どうしたらいいんでしょうっていうご相談だったんですね。
先ほど言いましたけども、お母さんと向き合えたとか、お母さんに言いたいことが言えた、ましてやお母さんと本音で語り合えたと。
ここって素晴らしいことだとは思うんですね。
ところが、お母さんが原因であったとしてもそれはお母さんの問題だから、お母さんが改心してくれたら私が良くなるのかっていうと、これっていわゆる他人軸なので実際そんなことはないんですね。
もちろん私は存じ上げないんですけども、たしかにひどいお母さんだったかもしれないし、支配的なのか過干渉なのかわからないんですけども、お母さんとの関係でけっこうしんどい思いもしてきて、そういう葛藤を抱えて生きてきたと。わだかまりがあったと。
これは嘘じゃないと思いますし、お母さんが正しいとか、このクライアントさんが間違ってるっていうことはもちろんないんですけども。
ただ、それはお母さんでお母さんの問題があって、それはお母さんのテーマなんですよ。
だからそれをどうするかはお母さん自身の選択なんですけど。
そこで、お母さんが改心してくれたらとか、お母さんが謝罪してくれたから私の人生が変わるかっていうと、それはまた別問題なんですね。
これもちろん、今お母さんの例をいただいたのでお母さんとの関係をお話させてもらってるんですけども、これがたとえばパートナーとの関係、過去の恋人との関係だったりとか、会社と自分との関係だったりとか、自分を傷つけた人と自分との関係だったりとかっていうことについても実は同じことが言えて。
それはもちろんすごくつらい思いをしたりとか、苦しんだりとか、すごく嫌な感情とか、罪悪感とか抱えてしんどかった部分、ここが大事なんですけども、「相手が変わってくれたから自分も変わるのか」っていうと、そういうわけにはいかないっていうところが心の世界なんですね。
というのも、お母さんの例に戻しますけども、「お母さんに対してわだかまりを持ってるのって誰なんでしょうか?」と。
「お母さんに対してその嫌な感情を持ってるのって誰なんでしょうか?」と。
‟私”ですよね。
自分自身なんですよ。
「この感情をお母さんなんとかしてよ~!」
「ほいほい、わかりました~!なんとかしまっせー!・・・ほい、捨てました~!どうぞ~!」
みたいなふうにできれば簡単なことかもしれませんけど、感じてるのは‟自分”なんですよ。
ここがすごい重要なポイントで、言い換えればお母さんのせいにすることによって、自分の問題ってちょっと放棄しがちなところがあるんですね。
誰かのせいにすることによって自分の問題を見なくて済むっていうことが、ちょっと厳しいようなんですけど現実によく起きてきたりするわけですね。
ってなってくると、お母さんの態度が変わってお母さんが謝罪をしてくれたとか、「あんたの存在にすごく感謝してる」みたいなことを言っていただいて「あぁ」って受け取ったら、今度は自分自身がお母さんに対しての感情、こっちはまた自分で処理しないと、自分のものですよねっていうところが、実はカウンセリングというかヒーリングというかセラピーというか、そういう世界でものすごく重要なポイントになってくるんですね。
つまり、そもそもお母さんがたとえば謝罪してくれないと自分のこの問題や自分が変わらないとするならば、中にはお母さんが亡くなってる方もいますよね、行方不明の方もいますよね、そしたらもう癒やせないということになっちゃいますよねっていうことになって。
それはちょっとやっぱり違うんじゃないのっていう視点もありますし。
感じてるのが自分自身なので、「これは自分の感情なんだ」っていうことを意識する必要があります。
これは言い換えると「自分の感情に責任を持つ」っていう、そういった表現があるんですけども。
なにかされたとして、それはたしかによくないことかもしれない、つらいことだったかもしれない。
だけどそれによって自分の中にできた葛藤なり、わだかまりなり、心の傷っていうのは自分のものなので、そこは「自分 対 自分」っていうところを向き合って処理していくものなんですね。
つまり、こういった問題ではお母さんと自分との関係もちろんあります。
ただ、自分と自分の関係ももちろん重要なんですね。
なので、お母さんに対して自分が感じている感情っていうのは自分自身で処理する必要があるし、処理できることなんですね。
だからたとえば今回のネタをいただいた方は、お母さんと向き合って本音で話をすることができましたと。
これはすごくめでたいことだし、本当に素晴らしいチャレンジだったと思うんですが、実際たとえばカウンセリングで「今度お母さんとこういう話をしようと思うんです。お母さんに直接言った方がいいですか?」っていう質問をされたら、僕は「どっちでもいいっすよ」みたいな感じで答えるんですね。
「まぁやってもいいし、やんなくてもいいよ」と。
その理由っていうのが、今日のテーマになってる話なんですよね。
つまり結局お母さんがなにかしてくれるわけじゃなくて、自分でなんとかしなきゃいけないところに、そこでお母さんと話し合いができて、それでわだかまりが解消されて自分もスッキリしてお母さんに対する意識も変わるし、自分の人生が変わっていくっていうこともありますが、これはきっかけなんですよね。
だからやっぱり自分で自分の中にあるお母さんに対する感情っていうのは、やっぱり自分で向き合っていくっていうことがすごく大事になってきます。
そういうわけでブログの方にも書かせてもらってるんですけども、たとえば「お母さんに改めて感謝できることってないかな?」とか。
「お母さんの娘でよかったな・息子でよかったなっていう部分はないかな?」とか。
あるいは「お母さんに対して正直に感じてる、今現在の気持ちってどんなだろうな?」みたいな。
こういった自分のお母さんとの関係っていうものをちゃんと自分の気持ちと向き合っていくっていうことはすごく大事ですし、なかでもやっぱり、今回の経験っていうこともそうだし、お母さんに対してわだかまりを抱えながらでもここまで頑張ってきた自分というのがいるわけで、その結果得られたものってなんだろうね?って。
たとえばよくあるのが、自分が傷ついた分だけ人の痛みがわかるから人に優しくなれるっていう側面もありますよね。
それから人の気持ちがよくわかるとか、たとえばすごく支配されて傷ついた経験があるならば、すごく相手の自主性とかを尊重しようとして対等な関係性を築こうという意識になってきてるかもしれないですよね。
つまり様々な、そこに「恩恵」という言葉があるんですけども、お母さんがそういう人だったからこそ、お母さんとの関係がそうだったからこそ、あなたが学んだことってなにかありませんか?と。
お母さんっていうふうに今日は例を挙げて喋ってますけども、これが先ほどから言いますけどパートナーであったりとか職場の人だったりとかしても同じことですね。
そこで自分の中で成長分であったりとか、だからこそ得られた恩恵のようなものを受け取っていくと、自信に変えたりとか自己肯定感を上げていくっていうことがもちろん可能になるわけです。
そうすると最終的に心の底から、心から「あぁこういうお母さんでよかったな」とか「しんどかったこともあったけど、私はこのお母さんで本当に良かったな」っていうことを認められるようになるし、幸せも感じられるし、感謝すらできるようになっていくというのが僕たちの心の世界なわけですね。
つまり相手が問題なのではなくて、「相手に対して自分が持ってる感情」っていうのが問題なんだから、その感情っていうのを自分自身に向き合って、解消していくっていうこと。
そしてその経験・関係性からくる恩恵を受け取りましょうねっていうのが、今日のお話でございました。
ということで、最後まで聞いていただきましてありがとうございました。
根本でした。
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