楽しく勝つための現代麻雀技術論第1回「楽しむと勝つを両立させる!」

 読んでいると眠くなることで評判の『勝つための現代麻雀技術論』ですが、サイト版「現代麻雀技術論」の書籍化という話だったのであのような内容になってしまいました。現麻本出版後は長らく、「楽しく読める麻雀講座」を書きたいと思っていたので、この機会に書かせていただくことにします。

 ただ、私は雀士としても指導者としても未熟なので、「これを読めば誰でも強くなれる」と言えるだけものを書く自信は全くありません。そう断言できるだけの傑作を誰かが完成させることを期待しつつ、「楽しく勝つ」ためのアイデアを掲載していこうと思います。

真剣にやるところだけ真剣にやって、後は楽しもう

 現麻本は時に辞書に例えられることがあります。辞書というものは、「よく使われる重要な単語」も、「めったに使われない単語」も同じように並んでいます。日本人が英語の勉強をするのであれば英和辞典が必要ですが、そのまま参考書として使うには不適切。参考書に求められるのは、よく使われる重要な単語や構文を重点的に学べる内容になっていることです。

 麻雀の勉強も同じことです。いえ、麻雀は学校の勉強よりずっとそれが顕著かもしれません。何故なら学校の試験は科目や分野ごとの点数配分でバランスをとっていることが多いですが、麻雀を試験に例えるなら、大問1は1点だけど大問2は100点みたいなことがよくあります。麻雀の知識を身につけようとすると、ついつい1点の問題ばかりに気を取られがちになります。100点の問題で高得点が取れるように真剣になり、1点の問題は楽しむために自分の好きなように打つ。これぞ「楽しく勝つ」麻雀です。

「終わり」が近い時ほど真剣に

 では具体的にいつ真剣になるべきなのでしょうか。一言で言えば、「終わり」が近い時です。誰かがアガればその局は終わります。自分のアガリが近い時は、どうすれば最もアガリやすくなるかに力を入れることになりますし、誰かのアガリが近ければ、その相手に振らないことを集中して考えることになります。お互いにアガリに近ければ、押すべきか引くべきかを考えることになります。

 高い手をアガりきれば一発で半荘の結果を決めることになるかもしれません。手牌にドラがたくさんあったら、なおのこと真剣にならないといけませんね。

 オーラスは文字通り最終局。ここの結果がそのまま着順に影響します。アガって逆転トップなら、安手のアガリも役満みたいなもの。勝つために一番真剣になるべきところです。

 逆に言えば、「開局から集中してやろう」とすると、一番肝心なところで集中力が切れてミスしてしまいかねません。どんなに上手くなっても人間の集中力には限界があるので、「終わり」が近くないうちは力を抜いて気楽に打ちましょう。「楽しむ」と「勝つ」は両立すると書きましたが、むしろ両立させてこそ勝てるようになります。真剣になるべき時に勝ちにこだわれるようになるためにも、麻雀をもっと楽しみましょう!

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