現代麻雀技術論註第7回「麻雀の実力をレーティングで表す」

 第5回で麻雀の戦績を勝率で表してみましたが、実力を測る指標としては問題点が2つあります。1つは順位だけで収支が考慮されていないということですが、もう1つは対戦相手の実力によって大きく変わるということ。同卓者の実力に関わらず実力を測るためには、R(レーティング)制を用いる必要があります。

 天鳳では初期Rが1500。Rが高い打ち手に勝つほどRが大きく上昇しますし、その逆も言えます。元々実力がある打ち手が早い段階で本来の実力に近くなるように、対戦数が少ない段階ではRの変動幅が大きいですが、400戦以降は同卓相手と平均Rが同じ場合、トップからラスまで、6−2−▲2−▲6の割合でRが変動します。四麻の場合はR120、三麻の場合はR180差が平均順位にして0.1差。勝率に変換すれば、四麻はR36、三麻はR48差が勝率1%差になります。

 天鳳のR制度は東風荘のものを導入したもの。それまでは実力を測る指標と言えばRだったので、天鳳黎明期はR重視、段位は飾りのつもりで打つ人も少なくありませんでした。Rは好不調で見た目が大幅に変わるのもあり、高段位者が増えるにつれ徐々に段位重視になり、最高段位である天鳳位が登場したことで決定的になりました。

 それからはRこそが飾りになってしまいましたが、段位は指標として大雑把なうえに同卓者の実力が反映されていない。何より他のフィールドで麻雀を打つ人にどの程度の実力に相当するのかを説明しにくいという問題点があります。「頂点」を表す明確な称号があると見栄えが良いというのはありますが、個人的にはRこそが実力を表す指標としてもっと浸透して欲しかったですね。

 http://totutohoku.b23.coreserver.jp/hp/SLTotuB10.htm 

 とはいえ、天鳳のR制度は好不調で大きく変動します。そこで、安定R、保証安定Rといった指標を用いるわけですが、そもそもRの変動幅をより緩やかなものにするのが望ましいですね。例えば400戦かけて6−2−▲2−▲6のところを、2000戦かけて3−1−▲1ー▲3にする。原点から+1000点につきRを+0.1というようにすれば、順位だけでなく収支も実力に反映させることが出来るようになります。オンライン麻雀からフリー雀荘、はたまた競技麻雀の場でも、同じ指標で実力を測ることができる時代が来て欲しいですね。

宜しければサポートお願いします。サポートは全てラーメンのトッピングに使わせていただきます。ラーメンと麻雀は世界を救う!