THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Glowing Rock! 感想

デレマス7thライブ大阪公演をLVで両日観てきたので、その感想をまとめていきます。幕張公演の感想はこちら。名古屋公演の感想はこちら

ここまで書いて自分でも改めて驚いていますが、今回の7thライブ、全通しました。全通。全然自分には関係の無い言葉だと思ってました。海外の株価くらいピンと来ないものだと思ってました。それが、全通。
一昨年の6thライブに半ば連れられる形で参加してから1年とちょっと。
「LVだから」「チケット取れるし」という言葉で誤魔化しつつ、ちゃんと名古屋には現地に行きつつ、大阪もちょっと迷ったけれど交通費その他もろもろを考えてLV、でも両日を取りました。取ったあと「え、全部行ってる…?」とちょっとばかし落ち込みました。もう戻れないとこまで走ってしまったのかと。ライブに行かないと砂になる体になってしまったのかと。
しかも、今回のLVに関しては人を誘って「勧める側」になっていたというのも割とデカかった。僕は誰?と自問しました。1年とちょっと前の「ライブか~、いや、行ければ行きたいですけどね」とへらへらしてた僕はもうここにはいませんでした。そして、二度と彼には会えないことも分かっていました。でも、後悔はありませんでした。ライブは、楽しいから。

というわけで、幕張のPop、名古屋のDanceを経てのRock公演。
大喜利の知り合い(過去のレポで毎回書いていますが、僕は普段趣味で大喜利の集まりにかなり参加しています。デレマスに両足を突っ込むことになったのも、デレマスの大喜利の会があったから)である田野さんという、デレマスでは美玲推しの人と土曜日は連番、日曜日は一人で参戦してきました。田野さんは全くのライブ初経験で、それこそ1年ちょっと前の僕のように「ライブか~、いや、行ければ行きたいですけどね」と僕と全く同じ表情をしていたところを「1回行こう、1回。楽しいから」と下手なキャッチの如く声をかけて同行することとなりました。大阪公演は美玲も出るし、実際見て欲しかったのはありました。同時に、誘ってる身として、楽しんでくれれば…という変な緊張もありました。ガッカリされたらどうしよう、と。

土曜日、大喜利会に一緒に参加した僕と田野さんは会を途中で抜けて会場に向かいつつ、曲の話をしたりして少しずつテンションを上げ、これやりますかね、これやって欲しいですね、と気持ちを高めたところで映画館に到着。
時間ギリギリだったので、席に着いたところですぐに開演、ちひろさんのアナウンスが流れると「始まりますよ」と田野さんに声をかけて「これを」と暗闇の中、何かの合図のようにサイリウムを渡しました。

そして、人の初めてを見守るという緊張の中、幕が開きます。
瞬時、鳴り響く豪快なバンドの音。
始まった、と隣を見ると、真剣な顔をした田野さん。
まるで決別をしに海に来たみたいな真剣な顔をした田野さん。
帰れないだろう戦争を前にそれをたった一人に告げるかのような田野さん。
流れる曲。流れた曲は。

ガールズ・イン・フロンティア

おおおお!!!!!

田野さんの叫びを耳にしたとき、僕はホッと胸を撫で下ろしました。
田野さんは大丈夫だ、僕は視線をゆっくりと前に向けました。
そして始まったのは、怒涛のライブの時間。
終わりまで、僕と田野さんは、駆け抜けて行く。


えー、長い前振りでしたけど、ここからライブレポです。
以下、セットリストと曲の感想をまとめていきます。間のMCに関しては、特に印象に残っている部分以外に関してはまとめてませんので悪しからず。
あと、2日通してやってる曲は基本初日でまとめて書いています。


1.ガールズ・イン・フロンティア

いや、1曲目に来るんかい!っていう驚きは、でも後から来ました。その瞬間はとにかく生音でのガルフロのカッコ良さに息を吞まれて、それを考える余裕すらありませんでした。まさに今日の生音演奏の為の曲だった。
そして落ち着いたあとに、いや、1曲目に来るんかい!が来た。バイきんぐの帰省のコントの借金額くらい遅れてやってきた。ガルフロ1曲目?
前回の6thライブではメインに据えられて、その力強い歌詞で「シンデレラの先」を宣言した曲が、今日の開幕。これは、一体何事なんだと思った。
でも、何事なんだと思ってる間もめちゃくちゃカッコ良かった。いや、ライブで聴いて以来爆ハマりして、カラオケとか行くと毎回行くくらいにはガルフロ好きだから、もう、単純にアガりました。いやもうカッコ良かった。
これ以降もずっとそうなんだけど、特に凛が良かった。抜群の安定感、一瞬で凛と分かる存在感。凄かった。ラスサビ前の「拓け!」とか圧巻でしたね。ずっとシンデレラを引っ張ってきた凛のオーラが光ってた。
終わってみて、1曲目にこれだな、って思った。これが正解だった。

2.Unlock Starbeat

今回の公演のテーマ曲。キラキラなバンドサウンドに真っ直ぐな歌詞を乗せた、まさにって感じの王道チューン。今までの公演通り、全員での披露。
生で聴いたらアガるだろうなと思ってたけど、まあアガりましたね。
カッコ良さもあるし、合間のコーラスのキュートさとか、アイドルらしさも散りばめられていて、多分この先ずっと聴くんだろうなという曲ですね。
ていうか3公演とも、テーマ曲めちゃくちゃ良かった。公演のいわば先導となる曲だから、ハードルも課せられるというか、それで決まる部分もあるわけだけど、3曲全部大正解だった。正解率100%だった。
ガルフロからの2曲で、Rock公演のスタート!って感じでしたね。

3.Lunatic Show

来ました。Lunatic Show。同行した田野さんがずっと好きだと言っていた曲で、やる予想はされてたけどこんな早く…と思って田野さんを見たらめちゃくちゃアガっていて、マジで誘って良かったと思いましたね…。
小梅、輝子のオリメンに、美玲、里奈という構成でしたけど、こういう曲のときの美玲と輝子、めっちゃくちゃカッコ良い。めっちゃくちゃロック。
「好きなモノは好きのまま、うんと極めて」ってところが美玲にも合っているし、仲の良いメンバーと一緒に歌ってる感じも良かった。
「ぴょんぴょん跳ねるゾンビみたいに」のときの小梅も良かったな、田野さんが触れてたけど、ここだけちょっと曲の中で空気感が違う、小梅の個性が急に前に出てくるんだけど、小梅の楽しそうな感じが良いし、そういうところ含めて全肯定していくのがこの曲の強さなんだと思えてグッと来る。
3曲目の段階で既に首が痛いくらいアガってしまって、マジでこの先どうすればいいんだ?どうなっちゃうんだ?って気持ちしかなかった。

4.美に入り彩を穿つ

ぎゃー!って思ったし、何ならちょっと言った。
確実にやると思ってたけど、この3曲の流れでこれぶっこんでくるんだと思って理解がおっつかなかった。美に入り、超カッコいいんですよ。紗枝と周子のユニット曲ですけど、2人の普段のおっとりした感じとかけ離れた、激情和ロックが、でもこの2人がやるからこそ映えるところもあって、バンド演奏での盛り上がりもあってめっちゃめちゃアガった。何回か書いてる気がするけど、和のロックがもともと好き過ぎるから、単純に体がずっと反応し続けてましたね。人類はもっと和のロックの曲を作るべき。
轟音の中、左右で美しく舞う2人が、まるで激しい物語を終えたあとみたいに最後ポーズで重なる瞬間、見惚れるほど美しかった。

5.Spring Screaming

ぎゃー!!!って言った。これははっきり言った。
Spring Screamingなんですよ。僕はね、Spring Screamingが大好きで大好き過ぎて、やってくれたらよいな~~~って思ってたし、予想もあったけど柚もいないしなって思ってたら、やってくれた~って、だからこれはそういう気持ちでのぎゃー!!!です。マジで最高に嬉しかった。
いや、この曲最初に聴いたときからホントずっとカッコ良くて、激しい中に情緒を感じさせるメロディーに、切ない思いを吐き出した歌詞。何回擦り減らすくらい聴いても好き、カッコいい。それしか言ってない。でも好き。
「いたずらな運命な神様とグルになって試しているのさ」って歌詞、めっちゃ好きなんですよね、不意に世界が深くなる感じ。最後に合唱で終わるのも、胸に余韻を残して来て良い。確実にバンドの音でやったら最高に映えると曲だと思ってたけど、笑っちゃうくらい良かったね…。合唱のところを観客に煽るシーンもあったけど、あれは現場で応えたかった。
メンバーは未央+可惜夜月の3人。強さと可愛さのバランス的に元の構成とも遠くなくて、かなり良いメンバーだったような気がしますね。

6.OωOver!! -Heart Beat Version-

Rock公演で李衣菜が出てこないでどうするってことでØωØver!!
しかも、生音でのギターソロからのHeart Beat Version、めっちゃめちゃ痺れましたね。ØωØver!!はアニメの曲の中でもかなりカッコいいと思ってて、アニソンみたいなキラキラ感のあるサビとか、李衣菜とみくが呼吸を合わせて行く感じが聴いててテンション上がって良い。2人がバンドのギターの横でエアギターしてたのも良かったな、李衣菜のエアギターがどこか様になっていた気さえする。あと、これは別の曲で後述もしますけど、今回の公演でのみく、ホントに李衣菜にどっぷりっていうか、猫要素を捨ててロックに全振りしてる感じ、すごいアツかった。

7.Nocturne

ノクターン!止まらねえな!って感じだった。クール系の激しい曲、そりゃ今回の公演に持って来いってとこだけど、いやしかし、この段階で改めて今日の公演凄いって思ったな…。“これ”がずっと続くの?って思った。
メンバー見ても、瑞樹に巴にまゆにありすに、結構なガチさがあった。歌のガチさ。かなり殺しに来ていた。でも、ここでも凛がやっぱ良かったな、凛が歌うとき「凛だ」って見入ってしまうくらいの強さがあった。今までそこまで意識した瞬間なかったけど、凛って凄いんだな。

8.オウムアムアに幸運を

これやるんだ、って意外さが凄かった。メンバー全然いないしなって思ったけど、そこは埋めずにちとせと奈緒という構成。でも、これも良かったな。
かなり変な曲なんですよね、Spin-off!の世界観を意識してるからだと思うけど、曲の構成とか攻めてるし、他の曲になかなか無いオシャレな雰囲気もあって、ライブでやるの難しいなって部分もあったんだけど、ちとせと奈緒がそれをやり切ってて良かったし、改めてちゃんと聴いたらっちゃカッコ良いなこの曲。「探してるのは~」で急にエモくなるとこ、好き。
確かに、曲の世界観=ドラマの世界観ってくらい2つが密接してるから、他のメンバーを間に入れるのは違うし、今日これを歌えたのはこの2人しかいなかったんだろうなと。曲に合わせるように互いに見つめあって歌うところ、結構グッと来ましたね。ちとせはこれが初舞台だったけど、ちゃんとちとせだったし。間のMCで2人が「この2人はドラマでの関係性は薄いけれど、曲を通して繋がれた」みたいなことを言ってたけど、元のドラマが色濃いからこそ、他のメンバーを合わせたライブも見たくなりましたね。

9.義勇忍侠花吹雪

これですよね、これもやるって分かってた。でもアガった。
前日に予習で改めて聴いたけど、めちゃめちゃカッコ良くて、今日の中で2回目だけど、和のロックが好きだから僕は、僕が嫌いなわけがない。
デレステのコミュも良かったんですよね、珠美とあやめと歌鈴が互いの理解を深めていく物語。ユニットとしての強度が上がっていく過程が見れて。
3人ともちょっとポンコツなところがあって、他のメンバーと絡むとボケに回りがちだったりするんですけど、そんな3人がこの曲でバシッと決めてるの見ると、だからめちゃくちゃグッと来てしまう。カッコいいんですよ、3人とも。それぞれ想いがしっかりあって、普段は空回りしてしまうことはあるけど、カッコよくて、その本気の輝きが見れるのがまさにこの曲で。
ライブでの振り付けも、1人ずつ振り返って歌っていくとことか良かったですね。3人が改めて好きになる時間でした。

10.Gaze and Gaze

瑞樹と巴のユニット、フォーリンシーサイドによる新曲。
このユニットがあるのも僕はそのとき知ったんですけど、2人とも歌が激ウマで、初見の曲だけどめっちゃ印象に残りましたね。アクション系アニメのOPみたいな疾走感と重厚な歌の力のある曲でインパクトありました。
別のタイプの歌対歌みたいな、ユニットであり対決みたいな雰囲気もあってカッコ良かったですね。最後、2人が認め合うように拳を突き合わせるシーンは胸が熱くなりました。デレステで今後ストーリーが組まれるそうですけど、巴がいかにこの曲を噛み砕いていったのかって過程がすごい気になるので、早く見てみたいですね。

11.生存本能ヴァルキュリア

ここ良かったですね。個人的に結構なハイライトでした。
美波、ありすにプラスしてちとせと千夜という新人という構成だったんですが、美波とありすがカッコ良く決めて、ちとせがキレイに受け止めたあとの千夜、千夜が本っ当に凄くて震えました。本当の本当に千夜だった。
懸命に歌っているのに笑顔は作らず、視線は定まらないままどこか遠くを見ている。誰も見ていないのに、歌声はそれでも力強くて。
イメージの向こうにいた、画面の向こうにいた千夜そのもの過ぎて、思わず田野さんと目を見合わせて「どういうこと?」と言い合いました。
いや、かなり複雑な役柄だと思うんですよ、設定もまだ公式で掘り下げられていない部分もあるし、どこまで表現すればいいのかみたいなところで。
でも、あの場で「共に生きたい」と歌っていたのは千夜でしかなかった。
そう、曲がね、生存本能ヴァルキュリアってのも意味があって、ここもまだ曖昧に伏せられているところではあるけれど、ちとせの残り時間っていう背景が匂わせられる中での2人の関係性があって、そこでこれを歌っていることのを意味みたいなものを感じたら込み上げてくるものがありました。
ちとせは誰と「生きたいのか」千夜は誰と「行きたいのか」
ヴァルキュリアの力強いメロディの先で、初舞台にしてはあまりに大きいステージで、2人の姿はどこまでも輝いて見えました。
最高の、生存本能ヴァルキュリアでした。

12.Trust me

ここでTrust me、最高の流れでした。爆アガった。
総選挙曲の中でも異質で、ただただカッコいいというか、カッコよさに全振りしてアイドル大丈夫?くらいの曲だけど、今回の公演にこんな相応しい曲もなかった。元は打ち込みっぽい感じの曲が、バンドの音でカッコ良く仕上げられてて、まあ映えてました。バンバンに炎が拭き上がる演出も、アイドルのライブです大丈夫?って思ったけど、超カッコ良かったな…。
美玲のシャウトっぽいパートからの飛鳥のクールなフレーズがめちゃくちゃカッコ良かったですね。過去に何遍も書いてる気がするけど、ライブの飛鳥、意味分からんくらいにカッコよくて惚れてしまう。菜々さんの安定感も光ってた。今回の公演はサポートに回る場面が多かったけど、ドシッと菜々さんが支えてた強さはありました。シンデレラガールはダテじゃない。
「その期待は裏切らない」ってフレーズの強さですね。ただ前に進み続けるだけじゃない、期待に応えるだけじゃない、裏切ってもいく。今回のジャンル別公演だからこそ、こんなカッコいいものが見れたということ。

13.薄荷 -ハッカ-(Acoustic Version)

いや~、そうなんですよね、ロックがただ激しくかき鳴らすってことじゃなない、静かに聴かせる、アコースティックなパターンもあったんですよね。
暗闇の中に、小さいバンドセットが浮かび上がって、ゆっくりと加蓮が歌い始めたとき、もう泣きそうになっていました。
加蓮って今でこそ「元気バリバリポテト女」としていじられまくってるけど、本当にどうしようもなくアイドルで、ヒロインなんですよね。
アイドルへの憧れを強く持っていたけど、自身の体の弱さからそれを投げ出して、投げ出した自分も、周りも、全てを1回嫌になって、それでもまだ諦めきれない気持ちが今のアイドルとしての加蓮に繋がっていて。
手離すことの大きさと、取り戻すことの難しさとを分かっているから、誰よりもアイドルに本気になれる。こんなど真ん中でヒロインってなかなかいないし、そんな加蓮に「主役じゃなくていい」「ヒロインでいたいと思うのはらしくないかな?」と歌われたらもう色々無理になりますよね。薄荷、こんな良い歌だったんだなって、聴きながらグイグイ泣いてました。
これを歌っているのは、でも今の乗り越えた加蓮で、アイドルとしての加蓮で「これからもたくさんの夢を奏でよう」って言葉は、次に繋がっていて。
スポットライトが落ちたとき、自然と静かな拍手をしていました。
もう一度言います。加蓮はどうしようもなくアイドル。

14.in fact(Acoustic Version)

やめてよ…って思ったな。in factはやめてよ…って思った。
僕は初めてのライブでありすのin factでボロッボロに泣いて以来、in factのオタクと化していて、もう聴くだけで泣いてしまうぐらいに好きな曲になっているんですけど、それをアコースティックに聴かせらたらどうなるんだって思う前にもう泣いてました。ありがとうございましたって感じだった。
ありすについてはもう散々綴ってきたから今更書くこともないといえばないんだけど、in factの弱いありすがあって、2曲目のto you for meの少し強くなったありすがいて、そのゆっくりながらの成長、1歩1歩踏みしめるかのような成長が本当にグッと来るものがあって、かつステージでの数分間でそれを全て見せてくれる力にも毎回感動させられているんですけど、だから今回、幕張でto you for meを歌ったあとのin factだったから、これは今のありすの回想としてのin factなのかなって思えて。こんなときもあったねと、後ろを振り返っているありすなのかなって、いつもより、より静かに響くin factを聴いて思っていました。そのときは気づかなかったけど、アウトロからto you for meのフレーズに繋がっていたらしくて、やっぱりありすの「昔」から「今」を表したステージだったんだなって思いました。
本当にin fact、すごい曲ってこんな聴いてても思う。僕、in factって何回言いました?何回でも言わせてくれ。ありすに関して、僕は担当ではないけれど、絶対的にファンではあると今は言い切れます。どんどんと強くなって、前に前に進んでいくありすが、僕は大好きだ。

15.Frost

アコースティックの鬼の連打で死んでいるところに届いたのはFrost。
蘭子、珠美、奈緒というオリメン100%での披露、そういえば今の季節は冬だったなと冬の曲を聴いて思う、くらいには意識がまだ漠然としてました。薄い視界の中で、蘭子歌上手いなって思ってました。蘭子のまま歌が上手くて、かつ可愛いの凄い。このあとまた蘭子のカッコ良さに触れることにもなるけど、自分の色の曲じゃない、アイドルとしての曲をアイドルとして歌う蘭子ってのもまたアツいですね。ちゃんと可愛いんだよなって、最初に好きになったのは蘭子だったななどと思ったりもしました。

16.White again

冬曲2連チャン。正直、冬のアルバムの中でもあんまり聴いてない曲だったけど、いや、めっちゃ良い曲ですね。「ドキドキ」のところ可愛すぎる。
冬とキュートの相性。何だろうね、冬の可愛い恋の曲を聴くとどうしようもない気持ちになってしまうよ。どうしようもないからこそ、どうしようもない気持ちになってしまう。何を言っているんだ。キュート中心のメンバーに、何故か一人クールの周子が混ざってるの面白かったな。

17.夢をのぞいたら

りあむと雪美初登場、名古屋ではこずえとナターリアだったところですね。
いや~、雪美凄かったですね。千夜も相当だったけど、雪美も凄かった。見た目から決まってたし、囁くような歌声がもう、ホント雪美だった。雪美って声ついたときから言われたと思うけど、ほとんど喋らないってキャラクターで、歌って踊るって結構な難易度って感じなのに、遥かに超えて来たから、また田野さんと目を見合わせました。完全に雪美だった。
で、りあむ。りあむも良かったんですよ、めちゃくちゃ楽しみにしてたし、良かったんだけど、雪美が凄過ぎて自分の中で埋もれてしまって、でもそこがすごくりあむっぽくて、良かった(?)あと、やっぱ夢をのぞいたら、凄い良い曲ですね。選挙の代表として、アイドルを背負って「誰も欠けたらいけない」「絶対に居ないとダメ」って歌うことのあまりの重さ。これは、ここにいるアイドルの曲であり、ここにいないアイドルの曲でもある。
こういう初めての瞬間に、これからも立ち会えたら良いですね。

18.Palette

Paletteもやりますよね、そりゃね、待ってましたよ。
原曲の可愛さ100の曲からの、バンドアレンジのちょっとカッコいいPalette、良かったですね。でも、振り付けはピンチェの可愛さが溢れていて、特に美穂の「アタックだ」のところ、めちゃくちゃ可愛かった。
ピンチェは本当に王道のアイドルで、王道は王道の強さもあるけど、王道ゆえの天井もあって、違うスタイルが来たら埋もれてしまう瞬間もきっとあるけど、こうして真っ向から見ると崩れなさっていうか、めちゃめちゃ3人とも強いなってなりますね。全員最強じゃん、って思う。島村卯月っていうバケモノみたいなアイドルがいて、それで終わってないんだから相当。美穂も響子も、違う面で突き抜けてて、ピンチェのアイドル感は作られている。
ラブレターからのPalette、次の展開も今から楽しみですね。

19.おんなの道は星の道

演歌!生音演奏で演歌!ってこれがまためっちゃめちゃカッコ良かったですね。イントロのギターが鳴ったところでもうアガった。未だに演歌?って一瞬思うけど、巴がガチガチに歌うことで成立する感じというか、歌うたびに気持ち篭もってる気すらして、本当に惚れるくらいカッコいい。こんだけデカいドームで、マイク1本で圧倒させる力。歌の力。何も教わってなくても、歌い終わりで自然と拍手が出る。マジでこれをやってのけてるの本当に凄いと思う。ライブ未経験の人に1回生で聴いて欲しい曲の1つですね。

20.PANDEMIC ALONE

初見だった輝子の2曲目。ゆっくりキノコに語りかけるかのようなAメロからの「キノコじゃなかったのかあああ!!!」のシャウト、からのサビ。
いや、ちょっと、めっちゃくちゃ凄かった。1曲の中で、いや、1フレーズの中でこんなギアかけれる?ってくらい急激な差に震えましたね…。そんでもって、サビがめちゃくちゃカッコいい。何だよ。何なんだ。竹の子がキノコがどうとか言ってたのに何でこんなカッコいんだ。ヤバない?ヤバいよ。
バンドの音がまたそれを加速させて、炎も舞い上がって、ここまで書いてもう語彙なんて無くなったけど、めっちゃめちゃに、カッコ良かった。輝子ってこんなバケモノだったのか?ってこの気持ちはのちにすぐ更新されることになるんですが、それは別の話として、最高のステージでした。毒茸はかなりデスメタル寄りだけど、これは歌メロっぽくて、キャッチーなサビなのも良かった。かなり好きになりました。竹の子はよく分からなかったけど。

21.Max Beat

「Max Beat好き過ぎるからイントロかかったらぶっ飛んじゃいますね」と言っていた田野さんの前でのMax Beat。横を見たら田野さんはほとんど白目でぶっ飛んでました。いや、Max Beatはやりますよね、やったら最高ですよね、しんげきの中でも抜けてロックなナンバーだし、メンバーも飛鳥に涼に亜季と骨太揃い。今日のこの公演の中でもやっぱ良かったな、めっちゃ映えてた。気づいたらただのバンドのライブかってくらいノッてしまっていた。最初の数曲で「“これ”がずっと続くのか…?」って不安に思ったけど、めちゃくちゃ続いていた。終わる気配すらなかった。でも、それで良かった。

22.Fascinate

ちとせと千夜、Velvet Roseのユニット曲。これもどこかで来るだろうと思っていたけれど、元のゴシックな世界観はそのままに、バンドアレンジでカッコ良くなってて良かったですね。ちとせと千夜のステージングの良さはここまでで既に理解してましたけど、自分の曲となるとまた本気度も上がって、ちとせはより魅力的に、千夜はより歌声に強さを増して、ユニットとしての強度を見せていて良かったです。ちとせの近くで歌っているせいか、千夜の声に一層の力が入っていた気がします。委ねられる背中がそこにあるから。
今後、千夜が他のアイドルとどう関わり、どう気持ちを通わせるかって部分、今までこの2人については掘り下げてこなかったですけど、すごい今回のステージ見て興味沸きましたね。もちろん、ちとせがどこに向かっていくのかという点も。ライブで近くで見る良さは、こういうところにもある。

23.双翼の独奏歌

蘭子と飛鳥のユニット、ダークイルミネイトの曲。今回が初披露。
2人の中二要素をふんだんに散りばめた、2人のやりたいこと全部やりましたみたいな曲なんですけど、アイドルを一旦置いてそっちの方向に突き抜けててめっちゃ良いんですよね、ライブ映えもして死ぬほどカッコ良かった。
蘭子と飛鳥に共通して言えるんですが、自分じゃない自分に憧れて、それにずっと手を伸ばしていて。でも、日々を経るごとに「本当の自分」も意識し始めて、それは陳腐な言葉になるけど、大人になるってことなんですけど、蘭子も飛鳥も周りとの付き合いを通して着実に大人にはなっていて、まだ鎧を脱ぎ切るってことはできなくても、顔を覗かせることまでは来ていて。
でも、憧れは憧れで本物の気持ちとしてあるし、自分をここまで歩かせてくれた大切なモノだから、いくら大人になってもまだ手を伸ばしたくて、背伸びをしたくなる、そのときに2人は目線が合うんですよね。他の誰とも共有できなかった気持ちを、目線の先で共有できる。その絶対的な信頼がユニットの強度を作って、歌声にも力を宿しているんだなと思います。
飛鳥の歌う「共犯者」ってワード、良いですよね。同じ気持ちを抱いていることを指して、後ろめたさを含んだ言葉で表現するの、ゾクっと来る。
ステージの両端、双翼に見立てられた遠いところから、距離を感じさせない呼吸の合い方でセリフの掛け合いをするところも、震えるほどカッコ良かったですね。この先も2人を見つめたくなる、そんなステージでした。

24.Rockin’ Emotion

「なつきちがいない分ロックするよ~!」の李衣菜の掛け声からのRockin' Emotion。そう、ロック公演だったら絶対欠かせないはずの夏樹が今日いなかったんですよね、スケジュール的なあれだとは思いますけど、その穴をどう埋めるかってところで、ここでの李衣菜はかなりアツかったですね。メンバーは里奈に拓海に菜々さん、そしてみく。大勢で歌うRockin' Emotionは夏樹死んだのか?葬式で空に歌ってる?ってちょっと思っちゃったけど、そんなしみったれた感じは無く、絶対私たちでロックしてやろうぜ!って気持ちに満ちてて良かった。李衣菜もそうだし、拓海も気持ち気合入ってた気がしますね。今回の公演にも相応しい、ロックでピースな一幕でした。

25.アンデッド・ダンスロック

ぎゃー!!!って言った。久々に言った。
アンデッド・ダンスロックを生音演奏でやったらどうなっちゃうんだ!?ってとこなんですよ、やると思ってたけど、やって欲しいと思ってたけど。結果、ぎゃー!!!だった。めっっっっちゃめちゃ、カッコ良かった。いや、カッコ良かったって言葉じゃとてもとても足りない。もともと、間奏の部分が歌の部分くらい主張してくる曲で、そこは曲の肝でもあるし、好きなところだったから、生で、楽器の音で慣らされたら震えると思ったけど、震えた。簡単に震えた。特にラスサビ前の、張り詰める緊張感のある間奏部分、音だけで爆アガッた。最高の最高だった。これだけ5回くらいやって欲しかったね…。マジで構成がアイドルの曲じゃないんだよなこれ。音楽知識も楽器知識も無いからそのあたりの踏み込んだ話ができなくてすごい悲しいけど、生音で聴いて改めて凄さを思い知った。デレマス分からない人へ勧めるセットリストを作るとして、これは入れる気がする。

26.Absolute NIne

マジで全部やるじゃんって思ったな。そういう公演だとは思ってたけど、マジで激しいやつ全部やるんだなって感じだった。Absolute NIneはそんなに聴いてこなかった曲だけど、ひたすら上へ上へ突き抜けて行くメロディに「自分だけの旗」「地図をつくろう」という前だけを見ている歌詞にと、ひたすらに強さに溢れた曲で、これまたカッコ良かったですね。「絶対!」のコール、現地で思い切り声を上げたかったな。ちとせ千夜はここにも出演、何気にかなり出番がありましたね。

27.∀NSWER

∀NSWERも待ってましたね、誰より田野さんが待ってた。
ホントはindividualsとしての∀NSWER、そして美玲を見て欲しかった気持ちもあったけど、今回のこれも相当良かった。大勢の中で、というより、大勢を引き連れての美玲という構図、最初は一人で爪を研いでるだけだった美玲が、今やこんな大きい舞台で、こんなにも多くの仲間と爪を振りかざしているの、めっちゃアツいですよ。アツくないですか?と田野さんを見たら、田野さんは死んでいました。僕は田野さんという仲間を失ってしまった…。
本当に、一番見せたかった曲だからそれを見せれて良かったし、見せたいと思えるくらいに僕自身がデレマス好きになっていたんだなとも思えました。この曲だけは眼帯して最後にポーズ決める美玲、最高に美玲だったな。
田野さんを失ってなお、ライブはまだ続いていく。

28.Trinity Field

Trinity Field好きなんですよ、最初から曲がめっちゃ好きだし、ライブで観たらさらに好きになったし、でもその上で今回のTrinity Field、特にめっちゃくちゃ良かったです。ライブの序盤から色んな曲で存在感を出して全体を引っ張ってきた凛と、薄荷でアイドルとしてキラキラと輝いてみせた加蓮と、オウムアムアで新天地を開いた奈緒と、トライアドの3人がこの終盤、集結してこのナンバーを力強くかき鳴らしてる姿が、ホントにカッコ良かった。
3つそれぞれがそれぞれの光を放つ、まさに星だった。
アニメの話になるけど、凛がトライアドに入るか入らないか葛藤する場面があって、凛は最初卯月の笑顔に心を打たれてアイドルを志して、でもどこかで「卯月にはなれない」と思って、別の道としてトライアドを選んだんじゃないかって思うんですよね。卯月みたいなアイドルに自分はなれないから。そして凛は、その先でカッコいい、自分らしいアイドルの姿を掴んで、改めて渋谷凛というアイドルとしてニュージェネに戻った。今回のTrinity Field見てて、そんな凛が追い求めた一つの形をトライアドの中に見た気がして。
ニュージェネは主人公3人のユニットって感じで、トライアドはアイドルが目的で選ばれた3人って感じのスタートだったけど、でも、けど加蓮も奈緒も想いを抱えたヒロインだし、そこに出会えたからこそ凛は今の凛になるまで走れたんだなと。共鳴して、ときには反発して。輝きを増してきた。
トライアドはただただカッコいいユニットだけど、ここで光るまでに辿ってきた道は決して平坦じゃない。Trinity Fieldからそんな想いを感じて、重みを受け取って、その気持ちで観る今回のステージは、本当に素敵だった。

29.HOT LIMIT

ここでHOT LIMIT!何でよ卯月!
さっきちょうど卯月の話をしたけど、最初何でこれをカバーって思ったけど、聴いてみたらちゃんと島村卯月のHOT LIMITで良かったんですよね。卯月のアイドル力ってマジで凄くて、本人の意識してない部分も大きいけど、声に表情に動きに、天性のアイドルらしさがあって、生まれ持った才能、プラス努力が、島村卯月というこのバケモノを形作っているんだなと思う。
曲の話に戻るけど、HOT LIMITがそりゃライブで映えないわけもなく、原曲の爽快さと卯月の可愛さの混ざった、良いHOT LIMITでした。元のPVを意識して正面から風を当てる演出も、世代的に伝わる伝わらないあったと思うけど、知ってた身としては笑いました。どこに金をかけてるんだ。

30.純情Midnight伝説

ぎゃーーー!!!これは言うよ、これも待ってたんだから。
絶対ライブ楽しいだろうにライブで観たこと無くて待ち望んでたから、最高の最高の最高にアガった。引き続き夏樹がいないところを、拓海が力で引っ張っててカッコ良かったな。炎陣の良いところが出ていた。紗枝がいて、何で紗枝?とはずっと思ってたけど、紗枝が紗枝の感じでオラオラ歌ってたのも、珍しいもの見れて良かった。この曲でキャラ崩さないのは凄い。
ここまで来ると映画館のボルテージも上がってコールの量も増してたから、安心してめっちゃコールしました。この曲でコールしないで帰ったら罰が当たる、罰が当たった上にバイクに轢かれる。思う存分アガりました。
アガってアガって、でも後半他のメンバーが出てくるの見て、ああ、これが最後なのかと切なくなりました。切なくなりながら、アガりました。
駆け抜けてきたライブの最後として、こんなに相応しい曲も無かった。

31.EVERMORE

最後の全体曲に何が来るかと思っていたら、EVERMORE。
正直記憶の隅にある曲でした、デレステでたまにいじるくらいの。
それが、どうでしょうね、ライブの最後にぶつけられたら、もう、最高だったんですよね。え、こんなヤバい曲があったんだって衝撃だった。
ガルフロで「先」を歌って始まったライブの最後が「夢の先」と、さらにもっともっと先を歌うもんだから、心が震えて止まりませんでした。
これで終わってしまうと思ったけど、終わっても「先」があるとも思えたから、最後の最後まで手を挙げれました。最後まで楽しめました。
そして、あっというまに曲は終わっていました。幕は閉じていました。
「先」の残像だけ残して、幕は閉じていました。

32.TRUE COLORS

そして、事務連絡を経てアンコール。曲はもちろんTRUE COLORS。
不思議なもので、公演をずっと観てると、ラストの曲が肌に馴染んでいて、スッと入ってきましたね。終わりを受け入れる気持ちになれた。
改めて聴いてみると、締めとしてすごい相応しい曲というか、アイドル全員で歌って、それで見送られるのにホントに心地いい曲だなって思う。
それぞれの色が合わさって、虹になって、その虹を僕は追いかけて。
追いかけて、ここまで来たんだなと。

33.お願い!シンデレラ

最後はもちろんお願い!シンデレラ。
毎度毎度聴いても、毎度毎度ライブで観ても、毎回楽しい気持ちになれるんだから、やっぱ凄い曲だよこれは。お願い!シンデレラは始まりの曲で、ライブでは最後に流されるけれど、それは始まりを表しているのかもしれなくて、いつもここから、この原点の場所からまた私たちは走っていくんだと。
分からないけれど、ライブを重ねるごとに色んな曲への思い入れ深まっていくのも面白いなと思う。ライブは1年ちょっとの新参だけれど、今日だけでも好きな曲が増えたし、これからも増えて行くのなら、そんな楽しいことはない。楽しくあって欲しい。「もう1回!」声は映画館の天井に当たった。


そして一日目のライブが終わって、息を吹き返した田野さんと打ち上げ。
ライブでは涙は流さなかった田野さんが、お酒を飲みながら美玲の話をして泣いて、飛鳥がカッコいんだよなと泣いて、レモンサワーを呷っていた。
セットリストを見ながら1曲1曲を褒めて回って、その時間に飲むビール、今までのビールの中でも特に美味かった。いつも2杯目以降は惰性の味に変わっていくビールが、ずっと美味く在り続けた。そんなライブだった。

明日もライブは続くけれど、田野さんとはここでお別れ。
本当に連れて来て良かったと僕が言い、連れて来てくれて良かったと田野さんが言った。本当に連れて来て良かったと、また思った。
田野さん、次は現地ですね。


2日目。
今日は田野さんの姿は無く、僕一人。
この長く続いた公演の、その千秋楽を見守りに来ました。

始まる前から「これが終わったらライブが終わってしまう」「これが終わったら、生活が戻って来てしまう」と暗澹たる気持ちにもなりましたが、せめてライブを見ている間は笑っていたい、笑っていよう、そう決めて一人、映画館へと曇天の道を歩きました。

てわけで2日目のレポですが、今までのレポと同じく初日と重複している曲に関しては省いて、基本的に新しい部分に触れて行く感じでいくので、悪しからずでよろしくお願いします。


5.Virgin Love

拓海と里奈のユニット、ノーティギャルズの曲。
今日拓海はソロ曲で炎の舞かこっちかどっちだろうかなってところで、こっちでしたね。2人の元気さに溢れた曲で、ライブで聴いてこそって感じがする。MVの、最後の振り返って歌うところ大好きなので見て欲しい。
昨日に引き続き、拓海が気合入ってて、舞台端から2人で走ってハイタッチするシーン、めっちゃアツかった。

13.Voyage(Acoustic Version)

アコースティックのパート、おそらく同じ曲はやらないだろうと思って、じゃあ何が来るんだろうってことで1発目は美波でした。
いや、映えましたね、曲の厚みがもう全然増してて凄かった。「何をやっても空回りで」って最初のフレーズが良過ぎて、もうこの段階でちょっと泣いてました。歌詞を追っていると、美波ってホント大人っていうか、その年でそんな成熟します?って感じがありますよね。「本当はね、強さは誰も持ってはいない」とか、なかなか歌える言葉じゃない。静かな波を前に歌っているかのような雰囲気にしても重みがあって、響いてきましたね。
「明日を諦めるには今はまだ早すぎるから」って、その感じで歌われたら、ただただ頷くしかなかった。波が引くように、曲は終わっていきました。

14.エヴリデイドリーム~マイ・スイート・ハネムーン(Acoustic Version)

これなんですよね、これなんですよ、本当に。
凄かった。物凄かった。今日とかじゃなく、全公演イチかもしれなかった。
まずですね、エヴリデイドリームがすごく静かに、暗いところから始まって息を吞まれたんですよね。元の曲の、まゆの真っ直ぐな想いが乗ったメロディーからはかけ離れた雰囲気で、歌い出しも本当に、絞り出すような感じで始まって。勝手な僕のイメージですけど、まゆは陰はあるキャラクターだけど、その陰は、陰でもポジ寄りというか、強さはあると思ってたんですけど、最初のフレーズを聴いたときに浮かんだのは、陰の中の陰で、まるで暗い部屋で日記を綴るような、なんですかね、何かに破れている状態から始まったんですよ。ああ、まゆのスタートってここなんだって思って、思ったらそこから一気に引き込まれて、気づいたら涙がボロボロ零れてました。まゆの弱さが見えてしまったというか、ああやって強い想いをぶつけている裏には、ちゃんと泣いているまゆがいて、その先で思える人に出会って、僕の良く知っている「エブリデイドリーム」に行き着いたのかもしれないなと。
そして曲はエヴリデイドリームからマイ・スイート・ハネムーンに移り変わって、一転、歌うまゆの表情に光が差して、またハッとさせられました。いや、こんなに歌いながら表情変わるんだ、って思うくらい色が変わって、それはまゆが前に一歩進めた喜びに満ちていました。理想のハネムーンを歌うまゆと、それに合わせるように弾み出すメロディと、これは何を見せられているんだろうって思って眺めてました。もうそれは一つの物語だった。
さらに曲は進んで、またまゆは表情を変えます。ラストのサビ前。一瞬だけれど、足踏みするように曲はゆっくりになって、まゆも逡巡の表情になります。まるで、告白の答えを待つかのような時間。でも、それも一瞬。また曲とまゆは動き出して、幸せな愛を歌う一幕は終わります。照明は落ちます。
凄いものを見ていたと、今でも思います。たった数分間で、一人の女性の感情の動きを、こんなはっきりと叩きつけられるなんて。
まゆを今まであまり掘り下げてこなかったからこそ受けた衝撃かもしれないですけど、この数分で、この歌声で、表情で、一気に奥を見せられたような想いがして、終わったあとも涙が止まりませんでした。一体今のをどう受け止めたらいいのか分からない、そんな反応としての涙でした。
とにかくまゆが「陰」からスタートしたのが衝撃で、本当に今まで自分の中にあったまゆ像が壊されて、瞬く間に再構築された想いがしました。
そして、それを舞台上で体現されたことに対して驚きが止まりませんでした。全公演イチのパフォーマンスだと言ったのは、だからです。
今この瞬間も、あの時間を思い出すと泣きそうになります。それくらい、あまりに凄かった。自分の網膜に、佐久間まゆが、まだ焼き付いている。
あの景色を、これから忘れられる自信が無い。

15.夏恋 -NATSU KOI-

まゆにぶっ倒された衝撃の冷めぬまま、夏恋。
意識がまだ全然遠かったけど、夏恋聴けた、夏恋好きなんだよな、の気持ちで現実に体を引き戻しました。原曲は打ち込み寄りのダンスっぽい曲だけど、バンドアレンジもカッコ良かったですね。オリメンでの披露も嬉しかった。さっきのまゆに大分やられたけど、やっぱありすもカッコいいんだよな、こういうカッコいい曲も、もうやれてしまうんだよな、ありすは。
美に入りもそうだけど、周子がクールに振り切ってるときのカッコ良さも光ってたし、涼、今回ソロ聴けるかもって期待あってそれは敵わなかったけど、僕は歌ってる涼がたまらなく好きなので、また次に見れればですね。

16.Great Journey

いや、ここにきてニュージェネの新曲て、どういうタイミングなのよ。
どこまで走り続けるのよこのライブは。ふざけるなよ、だったな。全然ふざけてないけど。最高だったけど。曲も、良かったね。ニュージェネはど真ん中のアイドルで走り続ける、そんな旅を続けて行くって気概を感じました。強く、そして同時に可愛さもあり。ニュージェネの3人も、本当にそれぞれが意味分からないくらい輝いているんだよな。卯月がバケモノって書いたけど、凛だってバケモノだし、未央もバケモノだよ。ここが出逢うことこそキセキなんだと思う。早く、ちゃんと音源として聴きたいですね。

17.Sun! High! Gold!

昨日が夢をのぞいたらだったから、今日こっちかなと思ったらこっちでした。大正解であり、大最高。マジでこれが聴きたかった。
昨日は雪美に埋もれたりあむ、今日はちゃんと輝いていた気がする。
あんまり今までちゃんと文章にしてこなかったけど、りあむ、めっちゃ好きなんですよね。りあむも、どうしようもなくアイドルなんだよなって思う。
アイドルに焦がれて、焦がれて、焦がれてきたからこそ自分が光ることに自信が無くて、でも誰よりもアイドルを知ってて、その光の理由を知っているりあむは、誰よりも光ることが出来る。お前はよ、アイドルなんだよ!って、僕は言ってやりたいんですよね、お前はアイドルになれるんだよ!てか、なってるんだよ!って。いや、最近はりあむ自身の自覚も出てきてはいると思うし、もう一歩、光の最中に手を伸ばして欲しい。そして、自分の背中に羽根があることを知って欲しい。それは間違いなく、自分にしかないものだから。何の話なんだろう。何の話なんだよ。
いや、だからそんなりあむがSun!High!Gold!というキラキラな曲を歌っているのがアツいし、見ててグッと来るものがあったんですよね…。
と思ったら2番で未央と加蓮の先輩が出てきて一緒に歌い出すっていう展開で、いや、また泣かすのかよって思って、簡単に泣いてしまった。
「だいぶかかったよ、それでも咲いたんだよ。満開のひまわりが」って未央が歌ったら、もう、無理ですよね。だって、本当に咲いたんだから。咲けたんだから。そして、他の誰かでも、咲けるかもしれないと思えたから。
散々触れられてるけど「遅れて咲いた花ほど元気をためている」って歌詞、総選挙の曲としてこんなに重みのあるものはないですよね。これから先も、長く歌い継がれていく、そんな曲になると思います。

19.Twilight Sky

李衣菜のソロをみくとの2人、アスタリスクで。
ØωØver!!をやった上でのこれなんですよ、ØωØver!!はまだユニットの曲だったけど、これは完全に李衣菜のソロで、李衣菜の土俵の曲なんですよ。それをみくが、ロック公演とはいえ全部乗っかって、猫要素を捨ててロックに歌ってるのが、めっちゃくちゃアツかったですね。みく…って思った。みくも、李衣菜も、めっちゃくちゃカッコ良かった。背中を合わせて、互いに信頼を預けながら歌うところとか、グッと来て泣きそうなりましたね。いや、めっちゃ良いコンビじゃんって思った。しばらく2人での動きって無い気がするけど、今すぐにでも2人の次の曲が聴きたいよ。

20.夢幻ノ救憐唱 ~堕チル星ノ調ベ~

蘭子のソロ2曲目。聴けたらって思ってたからこれもアガりましたね。
いや、めっちゃカッコいい。カッコ良かったよ蘭子。
他の曲とかユニットでアイドルの感じをやる蘭子も可愛いけど、こうやって自分の土俵で、自分の信じた世界をぶつける蘭子が、やっぱ良い。
飛鳥との下りで「背伸び」って表現をしたけど、好きを貫いてきた蘭子の前で、それは最初は人の借り物の言葉だったのかもしれないけど、今はちゃんと蘭子の言葉になってる気がするんですよね。説得力が生まれてるというか。自分の言葉、自分の歌。それをこんな大きい舞台で見せられる、そんな蘭子は美しくて、カッコ良かった。

24.毒茸伝説

昨日のPANDEMIC ALONEからのソロ1曲目を、拓海と巴という重厚なメンバーで。ライブも終盤ってところで、マジで畳み掛けてきたって感じでしたけど、まあ盛り上がりましたね。盛り上がらないわけがない。炎もバンバン上がって、拓海と巴がサイドから食わんばかりに歌って、でも輝子が誰よりも声を張り上げてのパフォーマンスで。いや、輝子2日めっちゃ歌うなって思ったけど、思った先で、これでしたね。

29.紅

プロデューサーさん、紅ですよ、紅。紅なんですよ。
自分の曲ユニットの曲で散々叫んできた輝子が、ここで紅。
昨日のHOT LIMITから今日は違うカバーだなと予想されて、紅もあげられたけど、いや、大阪ドームで紅って、とんでもないことですよ。
アガったアガった。アガるにあがった。イントロから会場ざわつき出して、冒頭の英詩で静まり返って、輝子が「ニヤ」って笑った瞬間、マジで鳥肌が立ちました。本当に楽しみにしてたんだなって分かる笑みだった。同時に、全てを焼き尽くしてやるって笑みでもあった。そして、始まる紅。
最高だったとしかもう言えないんだけど、最高って言うしかない悲しみ。
楽しそうに歌い、叫ぶ輝子。ブチ上がる観客。上がる火柱。
紅の歌詞が心の底の底までぶち抜いてくるような感覚。揺れる脳天。
アイドルのライブってことは途中から頭から消えてました。輝子という一人のアーティストと、紅という歌がそこに在った。それだけ。
終演後のMCで輝子役の松田颯水さんが「輝子は万人受けしない尖ったアイドルだけど、でも、そんなアイドルがいてもいいと思ってやってきた」と言っていたけど、真っ直ぐな道を走ってきたらドームで紅なんて絶対歌えてないだろうし、そんなアイドルも輝ける舞台が心から最高だと思った。
本当に、今日これを観れて良かった。願わくば、現地で観たかった。この最高を、もっと近くで観れたら、もっと良かった。


そして、昨日と同じく純情Midnight伝説が始まり、会場が最後を惜しむように大盛り上がりしたのち、EVERMORE、TRUE COLORS、お願い!シンデレラと続いて、ライブは幕を閉じて行きました。

EVERMOREを聴いていたとき、不意にまた「次」って言葉が浮かんで、本当に急に涙がボロボロ出てきました。業務連絡で今年の秋に次のライブが告げられて、明確にアイドルの先が示されて、それを喜ぶって気持ちもあったけど、何より、こんなに良いライブを、今回僕は全部を見たわけだけれど、こんなに最高のライブをやったあとで、まだ「先」に走っていくんだという途方もなさと強さに、涙が出てきました。まだ走っていくんだと思った。絶対、自分も走ろうと思えた。簡単に理由にしたらダメだし、勝手に重ねるのはもっと違うと思うから、単純に、本当に単純に、またこのステージをこの目で見れるよう、走って行こうと思いました。またここに来ようと。

全通しての総括としては、ポップ、ダンス、ロック、メンバー見ただけでは繋がらなかったそれらの言葉が、公演を見たときにちゃんとピタッと理解できて凄かったですね。ポップ公演の、色んな魅力をごちゃまぜにしたジェリービーンズみたいなカラフルなライブ、ダンス公演の、最後DJ KOOまで持ち出してドームをフロアに変えたアゲアゲなライブ、ロック公演の、最初から最後までロックに駆け抜けたエモーショナルなライブ。3つそれぞれ、どれも本気で作られたステージと、それに本気で挑むアイドルのカッコいい姿が光る、最高のライブだったと思います。何回も何回もアガって、何回も何回も泣きました。ライブがあるという希望で、どれほど生活が救われたか分かりません。改めて、今回のライブを作ってくれた方々に感謝ですね。「デレマス」の「ライブ」を作ることがいかにハードルがあって、どれほどのものが求められるのかって、それはきっとコンテンツが大きくなるたびに比例してデカくなっていくものだと思うけど、それに応えつつ、裏切りつつ、こんな最高の舞台を見せてくれている人たちに、感謝ですね。感謝です。

最初にライブを観てから1年とちょっと。本当にここまで両足を、体を突っ込むことにはなると思ってなかったけど、ライブを経るごとにアイドルが、楽曲が、そしてライブが好きになっていくのを肌で感じて「ライブか~、いや、行ければ行きたいですけどね」って言ってた僕が見たらホントに驚くと思うし、もしかしたら止めるかもしれないけれど、それでも「次」を見たいから、次も行くんだと思います。現地は……推しがいたら考えます。まだ僕が見たいきらりはいるし、担当として追いかけ続けて行きたい。

6公演、一緒に現地で観てくれた方、LVを観てくれた田野さん、感想を共有してくれた人たち、デレマスを通して僕と関わってくれた人に改めて感謝です。こんな長くて暑苦しいレポを「出そう」って思えるようになったのも、貴方たちのおかげであり、せい、です。だから読んで貰えたら嬉しいです。
そして、これからもよろしくお願い致します。

8thで会いましょう。


毎日いまをスタートにして
まっすぐ前を見つめてゆこう
目指してなくちゃ行けない場所まで
(EVERMORE)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?