高瀬隼子「おいしいご飯が食べられますように」を自由に読んでもいいですか
●最初は拾い読み
栄えある今年の芥川賞受賞作である。拾い読みしたあと、審査員の選評を読み、はじめから読んでみた。
拾い読みは、砂を噛むようだった。物語を追う自信がでない。胸のうちに広がる空虚感をこらえ、飛ばし飛ばし流す。
審査員の選評を覗いた。平易な文章で綴り、怖い女性が出てくるらしい。食べ物ミステリー? 最近やっとミステリー食わず嫌いを克服したところだ。ちょうどいい。気をとりなおし、読んだ。
●通読一回目ーありがちな「怖さ」
会社の人間関係のありがちなごちゃごちゃ、