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エントリー作品ご紹介(7) #ほっこり4コマ漫画大賞

ほっこら〜のみなさん、こんにちは。

「#ほっこり4コマ漫画大賞」にご応募いただいた作品を、やや暑苦しい感じで紹介しております。今回はその7回め。

(5)でいじくり倒した裕らく師匠から、きのうドギツイ反撃を喰らいまして、ソファにひっくり返って大笑いしました。膝に乗っていた猫が飛び上がって逃げたよ。信頼回復のため、ちゅーるで機嫌とりました。

なに書いてくれとんねん。
別記事でいてこまします。

さて、ほっこり作品の紹介、始めますわよ〜。

37.「さいのかわら」/コドモペーパーさん

漫画家さんによる4コマ漫画です。

コドモペーパーさん

これは・・・深い。
絵や構成のうまさもさることながら、内容がかなり深いですよ。

「賽の河原」(さいのかわら)の石積みの話を、みなさんご存知でしょうか?私がググって仕入れた知識からざっくり説明するとこんな感じです。

「賽の河原」は「三途の川」の手前にあります。親より先に死んだ子は、「親を非常に苦しめた」という重罪をつぐなうため、賽の河原で親を想いながら石積みをしなければなりません。一日かけて積み上げた石の塔は鬼によって崩され、子はまた石を積み上げます。それをまた壊される。子の石積みは延々続くという話です。

これは鎌倉時代の僧侶が作ったおはなしだそうです。この世の無常、因果応報、果てない苦しみは現代にも通ずると「仏教ウェブ入門講座」に書いてありました。ご興味ある方はご一読ください。

さて、コドモペーパーさんの作品です。

「一重(ひとえ)積んでは父のため」「二重(ふたえ)積んでは母のため」と子が唱えながら賽の河原に石を積む。そこへ大きな釜を抱えた赤鬼が近づいてきて、子の積んだ石を蹴散らしてしまいます。

本来なら積極的に石を崩す鬼であるところ、この4コマ漫画では赤鬼が子に謝り、崩れた石を元に戻してやっています。
ただひとこと「ほっこり」だけでは済まないような、ナイアガラの滝ほどの涙がほとばしるのは私ひとりではないはず。

コドモペーパーさん

この4コマはiPadで描かれたそうで、コドモペーパーさんの版画や万年筆画に日頃親しんでいた私はちょっと驚きました。確かな技術のある人は、どんな道具も使いこなすんですね。本当に素晴らしい。

私のイチオシは現在連載中の漫画「十次と亞一」です。美しくてユーモラス、かつミステリアスなモノクロの世界に、どうぞあなたも浸ってください。

38.「すきなもの」/まつあきさん

あら、かわいい!4コマつなげますね〜。

まつあきさん

うふふ。絵がすごくかわいいですね〜。
クレヨン画みたいなタッチや、ずっと微笑んでいるくまさんの表情がたまりません。

そんな「かわいいの代表」みたいな二人が、いきなり「焼売」とか「キムチ」とか言い出すギャップ!「家庭教師のトライ」CMのアテレコみたい。
まつあきさんのお笑いセンスを感じます。

顔の下が白いからツキノワグマなのかなあ。全然野生っぽくない、テディベア系のくまさんですよね。お子さんが抱いて寝るような。寝静まったあとにこんな会話してたらちょっとビビります。おもしろいけど。

まつあきさん

まつあきさんは文章とイラスト、両方得意なようです。二人のくまさんが登場するマンガが、マガジンにたくさん入っていました。このテイスト、やっぱり私好きですね〜。

あと、くま君の掌編もありました!顔の下の白いのは「前かけ」だということがわかった。4コマよりも壮大なシュール。ぜひご一読を。

39.「まんじぅこわい」/ちくわ【どんぐり】さん

来ましたね。本格的なマンガがまた。

このこなれた感。何の資料も見ずに、さささーっと描いておられるこの感じ。
猫の描き方、勉強になります。トレスして練習します。

もうみなさん、うすうすお気づきでしょうが、完膚なきまでに仕上がった作品には、実にさりげな〜い技がたくさん使われているのでございます。

たとえば3コマめ、女性の顔が切れていますね。このマンガは終始猫の低い目線で描かれています。主人公が猫だから。
猫に比べて赤ちゃんの顔が簡単なのも、読者の視線を猫側にキープするためだと思います。かわいく描き込み過ぎるとそこばかり見ちゃうから。
スムーズなオチへの誘導です。しびれる〜!

ちくわさん

ちくわさんのプロフィールです。

ちくわがどんぐりを100個拾いながら、何かを見つける旅の途中~。

正体不明。胡乱派だということだけは、なんとなく伝わってきます。
いい感じに力の抜けたイラストにひとこと添えられたこんなnoteとか、好きだなあ。ほかにも粒ぞろいのメニューが揃っているので、一度訪れてみてください。

40.「スモレンスクの恋」/クリオネさん

4コマですよ〜。

クリオネさん

詩的です。
安売りの瓜科食品を買いに行くおはなしだけど、なんだか詩的。

詩とは芸術。芸術はときに難解なもの。クリオネさんのこの4コマも、一筋縄ではいきそうにありません。特にタイトルと、3コマめ、4コマめ。いちばん大事なところが全部難解。

ヒントを見つけるべく、ネットを徘徊しました。
まずタイトル「スモレンスクの恋」。スモレンスクとはロシアの都市名だとわかりました。ああ、それでエカチェリーナ2世!ロシア大国の女帝ですね。
タイトルとオチのつながりは判明しました。

残るは3コマめ。最後の言葉、ポチなんとかって何?この並びだと瓜科だろうけど、聞いたことない名前だぞ。(ハネデューメロンも知らんかったけど)

しかしこの疑問は、「スモレンスク エカチェリーナ」の&検索ですぐに謎が解けました!「ポチョムキンに関する10の事実」という記事がヒットしたのです。エカチェリーナ2世の愛人だって。

クリオネさん

あとひとつ気になるのは、タイトルに「クリオネ自伝”僕はこの瞳で嘘をつく”より」と書かれているところ。自伝ということは・・・クリオネさん、こういう経験したことあるのかしら?

noteトップに固定されているクリオネさんの短編小説がすごかった。いろいろ、すごかった!勢いよく読めます。愉快な人だなあ。

41.「雲の上で暮らすねこ」/杉本しほさん

「#文豪の挑戦」へのご応募です。

滑り込みで、参加します。絵を描くのがとにかく下手で幼稚園ぐらいで止まったイラストです。まあ、でも親近感湧くかなぁみたいな軽い気持ちで応募しております。

滑り込みうれしい!それではまいりますよ〜。じゃじゃん!

『雲の上で暮らすねこ』

しほさん

にゃんとまあ!
無邪気でかわいらしいイラストですね。
猫ちゃん、雲の上で暮らしてるんだって。お花も咲いてて楽しそう。
ぬりえにぴったりです。

でも雲の上に住んでるってことはもしかして、虹の橋を渡った猫ちゃんとかそういう・・・

これはですね、雲の上にあれよあれよと流されて、

・・・ん?流されて?

綿菓子を食べて暮らしているねこです。

綿菓子を食べて暮らしてる!甘党の猫ちゃんだ。

花みたいなのは実は、雲を養分にして出来ている綿菓子の花なんです!

あのお花、綿菓子の花なんですね!雲が養分。綿菓子だけに。

ファンタジー!!

ファンタジー!!

しっぽが丸まっているのは、リスと勘違いしたわけではなくて、綿菓子を食べているとフワフワになっているのを表現しています〜!

しっぽが丸いの、綿菓子を食べたからなのね。素敵!

まとめましたよ〜。

しほさん

こんな世界が本当にありそうですね。うふふ〜。

しほさんは文豪なので、普段は文章を描かれています。「名刺代わりのしほのーと」というマガジンの中から、こちらの記事を紹介しますよ。しほさんが生まれ変わる瞬間に立ち会ったような気がしました。noteは本当にいい街だなあ。

42.「続、家に溺れるナイフの大友がいる」/ハネサエ.さん

文豪のイラスト部門。もうすでにトップ絵で、うまさが伝わってきますね。

まずは文章から拝読しましょう。

少し前に、溺れるナイフの大友が好きすぎて、夫のことを大友と呼んでいるよ、という割と常軌を逸した感じのnoteを書いた。

溺れるナイフの大友・・・溺れるナイフって聞いたことある。漫画のタイトルですよね。たしか、ジョージ朝倉さんの。

大友ことが好きすぎて暴走しただけのnoteなのに、みんなとってもやさしくてつくづくnoteって最高だよなと思った。思ったので、もう一個常軌を逸したことを書くと、そのnoteのサムネは私の手描きだったりする。

ちょっと、そのnoteが気になるので探しました。

あ、これか!このサムネ。ハネサエさんの手描きなんですね。

ちょっとみなさんにはこのnoteを先に読んでいただいたほうがいいかもしれない。ハネサエさんの、溺れるナイフの大友への愛がものすごい熱量で伝わるから。「家に大友がいる」という意味がよくわかるから。あと、ご主人ナイス!

差し込むべきサムネがどうしたって見つからなかったのだ。みんなのフォトギャラリーでどれだけ検索をかけても、しっくりくるものがヒットしない。
大友と夏芽ちゃんの青春を彩るような、美しくて、儚くて、熱っぽい、胸をぎゅっと掴まれるような一枚が見つからなかった。
見つからなかった結果、それはちょっとどうなの、と思いつつも、しれっと自分で描いた夏芽ちゃんを差し込んだのだった。

「溺れるナイフ」の主人公、夏芽ちゃんの絵です。

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迫りくるエネルギーを感じますね!
さらっと鉛筆で描けるほど、ハネサエさんの心の中に強く息づいている夏芽ちゃん。

雑な絵だし、お粗末なタッチだし、誰かしらが私の作画であると気づいて、「ちょ、おま…どんだけ…」的なツッコミが入るかとハラハラしたのだけど、誰からのツッコミもなく、私の痛さはごく控えめな純度でお茶の間に届いたらしい。

この絵はちょっと、ツッコメないですよ。だってハネサエさん、本気だもん。本気で描いてるのわかるもん。
あと、

私の痛さはごく控えめな純度でお茶の間に届いたらしい。

この言い回しがめちゃくちゃ好きです!さすが文豪。

ハネサエさんは、文章も絵も両方好きなんだそうです。だよね!絵が好きな人が描いたイラストですよ、これは。

それとあれね。もう狂おしいほど伝わってくるオタク気質ね。同種族です。抱きしめたいほどシンパシー感じちゃう!私にアニメ「おそ松さん」を語らせたら、毎日更新でも1年ぐらいかかります。好きなところが多すぎて、語り尽くせないの!

だから、わかる。わかるよ、ハネサエさんが溺れるナイフに溺れる気持ちが。
どうぞもっと溺れてください。溺れて愛して、その愛を、愛する推しを、買ったばかりのiPadとApple Pencilで描きまくってください!
「続、家に溺れるナイフの大友がいる」のさらなる続編をお待ちしております。

ハネサエさんは自分のことを「読む人が疲れる騒がしいエッセイばっかり書いてます。」と紹介するぐらいエキセントリックなライターさんです。トップ固定のエッセイも相当騒がしかったけど、私の頰の筋肉は緩みっぱなしでした。

noteってけっこうオタクがいるんだと、最近わかってきた。

冒頭に紹介した裕らく師匠もかなり重度で、Twitterでは声優話に花が咲きました。


私の推し松を最後に貼っておきます。

サマー仮面とカラ子

冬でも会いたいサマー仮面。カラ松、ゆうきゃん、愛してる。

最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。