バイトのババアになる前に
高校生の頃、クリープハイプの「踊り場から愛を込めて」というアルバムが好きだった。
そんなことを26歳と6ヶ月の私はふ、と思い出した。
このアルバムを聴き始めた頃、私はまだ何者でもない無垢な高校生だった。
世の中のことなんて何も知らなかった(知ったつもりにはなっていたと思うが)。
ただ音楽が好きで不自由な田舎の、何かになりたいと嘆きながら努力が苦手な無知な子供だ。
でもきっと、あの頃は頭の片隅にまだほんの少し「何者かに慣れるかも」と希望を持っていたんだと思う。
当時、このア