正確な売上予測を立てるための「換算値」を出す方法
こんにちは!営業マネージャーのめいです。
みなさんの会社では、正確な売上予測を立てられていますか?
正確な売上予測を立てるためには、案件の見込み金額をうのみにせず、案件の成約率をもとにした「換算値」を使うことが重要です。
本日は、正確な売上予測を立てるための「換算値」を出す方法について、解説します。
売上予測がはずれる理由
「換算値」を使わないと、なぜ売上予測がはずれるのでしょうか?
それは、案件の見込み金額を、そのまま売上予測に使うからです。
手堅い案件もあれば、ふわふわしている案件もあるでしょう。
それを一律、案件の見込み金額をそのまま売上予測に使うから、売上目標と大きくずれるのです。
では、どうすればよいのでしょうか?
それには、「換算値」を出すことが重要になります。
「換算値」とは
「換算値」とは、手持ち案件の見込み金額に、プロセスごとの成約率をかけた金額のことです。
たとえば、見積提出している案件の見込み金額合計が1億円だとして、これまでの経験から「見積提出していたら12.5%は成約する」ことが分かっていたら、「換算値」は1,250万円になります。
このように「換算値」を使えば、精緻な売上予測を立てられるようになります。
「換算値」を出すためのステップ
正確な売上予測を立てるためには、「換算値」を出すことが必要だと申し上げました。
それには、以下の流れで取り組むことになります。
【セールスプロセスを構築する】
以前の記事でセールスプロセスの設定の仕方について解説しました。
例として、次のようなセールスプロセスだと想定します。
✔初回訪問
✔提案書提示
✔見積提出
✔内諾
✔受注
これは、法人営業の一般的なセールスプロセスです。
【ランクアップ率を出す】
ランクアップ率を算出するには、一定の期間、案件を追いかけていくことが必要になります。
たとえば100件の案件について、1年かけて受注にいたる件数をウォッチします。
仮に最終的に受注したのが10件だったと想定します。
✔提案書提示:80件
↓ランクアップ率 50%
✔見積提出:40件
↓ランクアップ率 50%
✔内諾:20件
↓ランクアップ率 50%
✔受注:10件
これは、つまり、以下のことが言えます。
・内諾までいった案件(20件)のうち、半数の10件が受注していた。
・見積提出までいった案件(40件)のうち、半数の20件が内諾まで至った。
・提案書提示した案件(80件)のうち、半数の40件が見積提出まで至った。
・初回訪問した案件(100件)のうち、80%の80件が提案書提示まで至った。
このように、プロセスごとにランクアップした件数を細かく見ていくと、ランクアップ率を出せます。
手間がかかりますが、一度やってしまえば当面この数字を使えます。
是非、ランクアップ率を出すことをお勧めします。
プロセスごとの成約率を算出する
ランクアップ率が出せたら、プロセスごとの成約率は、簡単に出せます。
✔受注(成約):10件
✔内諾:20件(成約率50%:内諾した案件のうち、50%が成約)
✔見積提出:40件(成約率25%:見積提出した案件のうち、25%が成約)
✔提案書提示:80件(成約率12.5%:提案書提示した案件のうち、12.5%が成約)
成約率から「換算値」を出す方法
上記の成約率からどのようなことが言えるかと言いますと、見積提出した案件のうち、12.5%が成約することが分かります。
よって、平均100万円の見積を、80件提出した場合、換算値は次の通りとなります。
100万円✕80件✕12.5%=1,000万円
この換算値が、精緻な売上予測につながります。
経営陣から今期の売上予測を出してと言われたとき、「100万円の案件が80件あるので8,000万円です!」と言っていると、大幅に未達になってしまいます。
換算値を伝えることで、経営陣は精緻な売上予測を立てることができるので、正しい意思決定をすることができます。
営業部門としても、換算値から常に精緻な売上予測をすることで、売上達成には案件がいくら足りないか、計算することができます。
「換算値」の持つパワーをご理解いただけたでしょうか。
まとめ
本日は、精緻な売上予測を立てるための「換算値」の出し方を解説しました。
これまでも、なんとなく、「売上を達成するためには、目標金額の3倍の案件をつくらないとダメだ!」のように、感覚的にはわかっていたことと思います。
それを、1年かけて案件の推移をきちんと追いかければ、ある程度使える「換算値」ができると思います。
「換算値」を使えば、的確なマネジメントをおこなえます。
是非、試してみてください!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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