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CDの価格の決め方について考えてみた

初投稿です。Nekojarashiで作詞作曲をしているSiyuと申します。
このたび、10月31日に開催のM3秋からCDを頒布することになりました。

Nekojarashiを始める前はボカロPを
やっていたので
即売会でCDを発表するのは
今回が初めてではありません。

即売会なので金銭のやり取りをすることが一般的です。
相場はだいたいCD一枚1,000円くらいでしょうか?
安くて500円とか。

で、今度頒布するNekojarashiの1st album「insight」ですが、
無料で頒布することに決めました。

"無料"というのはなかなかクセモノで、
色々な問題を含むものです。

タダより高いものはない
なんて言葉もあるくらい。

なぜ無料で配ることに決めたのかというと
理由は主に2つあります。

価格を決めるということは価値を決めること

ところでCD一枚作るのにいくら掛かるか知ってますか?

参考にボカロPの時に作ってたアルバムでいうと内訳はこんな感じ
・プレス代…100,000円くらい
・デザイン発注…50,000円くらい
・音源製作費…70,000円くらい

合計220,000円くらいですか。
実際は諸々の出費を加えるともっと掛かってると思います。

当時は100枚売れればいい方で
1枚1,000円で売っていたので
全部売れたとしても相当な赤字です。

採算を取りつつ、利益も出すのであれば2,500円あたりが妥当なのでしょうが、即売会でこれは高すぎる…。

といった具合に、結局のところ費用相場のバランスを見ながら価格を決めていくのですが…。

僕は値段というのは、そのものの"価値"だと思っています。

自分が作った音楽作品の価値を自分で決めるなら、そりゃ100億円に決まってるでしょう。

自分にとっては価格をつけられないくらいの価値があるということです。

ちょっと前の自分なら、無料で作品を頒布することに対して「わざわざ自分の作品の価値を下げるようなことをするな」と言っていたでしょう。

ですが、「相場がいくらだから」とか「原価がいくらだから」という理由で安易に値段を決めるのも作品に対して失礼なのでは…?
と今は思っています。

なので、プライスレスという考え方で
お金は貰わないという形にしました。

自分がやりたいことだから

理由の2つ目。

Nekojarashiは僕が自分でやりたいからやっていることです。

誰かに頼まれたり、命令されたわけではありません。

言ってしまえば趣味です。
ただし本気の趣味です。

仕事=本気、趣味=遊び
みたいな風潮ってありますよね。
…これ疑問です。

いまやプロとアマの概念もほぼ崩壊している中、あえて差を見出だすなら

自発的か他発的かの差かなと。

誰かから依頼を受け、それに応える形なのであればそれは仕事です。スキルや成果物に対して対価を請求するべきです。

実際、Nekojarashiはたくさんの人の協力で成り立っています。
純度120%僕の我が儘に付き合っていただいているので、僕ができないところを仕事として依頼し、力を借りています。

また、どこかの事務所に所属しているわけでもないので利益を生まなければいけない義理もどこにもない。

Nekojarashiの作品は自発的に、本気の趣味で作ったものなのです。 

それをお客さんに請求するのも変な話。

「この作品を聴けば感動することを約束します!」というような、ある種の責任として料金を頂戴するべきかもしれないけれど。

そうなるとこちらでまず価値を決めなければならないので、先ほどのジレンマに陥るわけです。

そこのところが歪さを感じる部分というか
どこかモヤモヤするところで。

音楽のような芸術的・文化的な創作物で、人によって価値観が大きく異なるものに対価を払うプロセスとして一番しっくりくるかな、と思うのは投げ銭やクラウドファンディングだったりするのですが。

もちろん、CDに価格をつけて販売することについて間違っているとか言うつもりは全くありません。

無料で配るべきではないという意見も納得できます。

でも今回は、自分の納得感のために無料頒布することに決めました。

最後に

長々と書きましたが
要は「聴いてください」ということです。

Nekojarashi 1st album『insight』

1. bad ending
2. night and day
3. sheesha
4. drowsy
5. break time
6. matatabi
7. ikasama
8. cigarillo
9. insight

10/31M3秋2021
第二展示場1階 B-02
WEBスペース 赤-087

でお待ちしております。

https://youtu.be/-5Zo0AeJaJM















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