見出し画像

元社畜のおじさんが故郷を離れて都会で主夫になった理由2

首都圏某所に住んで主夫をしながらUber Eats配達員をしています、何のキャリアにもならないけど自由で気に入っています。

妻が新しい仕事への転職を決めたのが昨年の10月でこっちに引っ越して来たのが今年の1月末、そのための物件を決めに来たのが師走半ばのよく晴れた日。東北では考えられない冬晴れの放射冷却の日、中学生の娘と1歳の息子を親に預けて一泊二日の強行軍だった。条件は某沿線の最寄りから徒歩10分以内であること、猫を飼えるペット可の物件であることの二つ。

駅チカのほうはそんなに難しい条件ではないが猫を飼うとなるとハードルは途端に跳ね上がる、とにかくペット可の賃貸物件など皆無と言っていいくらい少ない。都会ではペットが贅沢品であることを身に沁みて感じさせられた。結局10歳の爺ちゃん猫は同じ爺ちゃんである俺の両親のところで余生を送ることになった。苦しい決断だったが同じ年寄りどうし仲良くしているのでこれで良かったんだと思うしかない。

結局最寄りまで徒歩十分の2LDKに住まいを移すことになった、解ってはいたが狭い狭すぎる。都会で広々暮らすためには何はともあれカネが要るそして今はまだカネは充分でない。バイクは売って電動アシスト子供のせママチャリになった、悪くない乗り心地だ。公園で息子を遊ばせた後帰る途中で高確率で舟をこいで爆睡しているので息子にも悪くない乗り心地なのだろう、これで良かったんだ。バイクに乗りたきゃレンタルで済ませばいいんだ。

師走半ばにはもう一つタスクがあってそれは息子を預ける保育所探し、だめもとではあったが何か所かに見学の申し込みをしていた。一軒目はそれはそれは綺麗で立派で大規模で素敵で空きが全年齢一つもない、文字通りの見学だけで終わった。ちなみにそこは駅チカの認可保育所で国内でもっとも入り難い類の園だった、もう一軒は駅チカどころか駅前徒歩一分の好立地でぶっちゃけ無理だと思ってた。でも何故か一歳児クラスに空きがあってソッコーで決めた、神様ありがとう。後でわかったのだがそこは数年前に園児が死亡した事故があって地元では誰もが知るいわくつきの園だったが、もうどうしようもないし入れておくしかない。

そして入園のためには就労しなければならない、当たり前だが正直めんどくさいなあと思えた。20年以上嫌々社畜やってようやく辞めれたのにまた誰かに使われろってか?、前職では給料こそまあまあ良くて家を二軒も建てたくらいだったが(これはまた後で詳細)自分で裁量できる範囲が少なすぎて死にたくなることが多かった。いや待てよ、使われなくてもできる仕事ってあるんじゃないか?例えば?

こうして田舎に住んでいた社畜のおじさんは、都会でUber Eats配達員になった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?