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〔雑記帳〕お神籤は怖くない!

今年の初詣で、お神籤をひいた。結果は「大吉」。幸先が良いことこの上ない。

けれど、悪いお神籤をひいても、あまり心配はしない。なぜなら、慣れてしまったから。さすがに初めてひいたときはショックだったが、結んで帰れば何事も無く1年過ぎたので、「こうすれば大丈夫」という成功体験みたいになってしまったようだ。

子どもの頃、初詣と言えば、地元で有名なお寺に車で行くのが我が家の定番だった。紅白歌合戦が終わってから出発すると道が混むので、最後の一人か二人目が歌っている時には、バタバタと家を出る。歌の最後と、どちらが勝ったかは、車のラジオで聞くのがお決まりだった。そのお寺で毎年お神籤をひいて、やれ大吉だ、吉だと家族でワイワイ言いながら、スパイスドッグやらたこ焼きやらを食べながら帰っていた。

あれは中3の時だったか。初詣で初めて「凶」をひいてしまった。生まれて初めて見る、あまりよろしくない文字のお神籤。家族でも誰もひいたことがなく、一瞬みんなが固まった。両親の「結んで帰れば大丈夫」を信じて、祈るような気持ちで結んで帰った。

それから1年、特に悪いこともなく過ぎた。また同じお寺に向かい、それにしても初詣から凶のお神籤なんて入ってるんだね~去年はビックリしたわ~と言いながら、いつものようにお神籤をひいた。ん?あれ?マジか?!またもや凶。しかも家族で私だけ。

またまた結んで帰りながら考えた。何か私は悪いことをしたのかな。記憶にないんだけど、考えていると頭が痛くなってきた。寒気もしてきた。家に帰ってたこ焼きを平らげ、熱を計ると38℃を超えている。結局のところ、元旦から水ぼうそうで数日寝込み、親戚の楽しい集まりにも行けず、学校も出席停止で数日休むことになってしまった。

それから更に1年。今年も凶だったら笑うよね~とお神籤をひき、笑った。家族も爆笑。まさかの3年連続。こんなの、まわりでも聞いたことが無い。でもその年は、熱も出さず、何事も無く1年終わった。

その翌年は、父が年末年始に用があり、そのお寺ではなくすぐ近所の神社へ向かった。お神籤をひくと、まさかの大吉!大学受験を控えていて、さすがにホッとしたのが正直なところ。父が「ほら、わざわざ遠い寺まで行かん方がよかっただろう」と、自分の手柄のように言っていたことを覚えている。

数年経って、同じお寺に行ってみた。その時のお神籤は、中吉くらいだったと思う。凶ではなかったことは確かだが、はっきりとは覚えていない。凶の呪縛からは解放されたが、家から少し遠いこともあり、もうこのお寺に初詣には行かなくなった。

実は今、初詣は大吉をひいた神社に行くのが定番になっている。今年の大吉も、ここでひいたものだ。しかも、昔から変わらず10円のお御籤!まるで奇跡のよう。
私には、ここの神様がとても優しくして下さっているように感じて、とても有り難い。どうぞこれからも、末永くよろしくお願いいたします。

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