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新型コロナの煩わしさと永遠に付き合う覚悟を決めよ

9.11以降の航空会社のセキュリティと同様に、パンデミックに関連した多くの『一時的』な規制は、今後も継続されることになる。

by ニーアル・ファーガソン
2021年6月27日 16:00 JST

 水曜日、歌手のブリトニー・スピアーズさんは、「私はただ、自分の人生を取り戻したいだけなの」と語った。

 2008年、スピアーズさんの父親は彼女の精神的な健康状態を懸念して、彼女に対する成年後見人の地位を得ている。彼女が先週証言したところによると、この制度を利用されて彼女はツアーに出ること、精神鑑定を受けること、薬を飲むことを強いられてきた。

 「充実した生活を送れる気がしない」と、彼女はロサンゼルスの裁判官に語った。彼女はほんの『8分の距離』に住む友人に会いに行くことも出来ないのだ。成年後見人制度は「良いことよりも悪いことの方が多い」と、彼女は語っている。

 同列に語るのは正確でないことは認めよう。しかし、一人の女性の『後見人から解放されたい』という願いは、他の人類の『新型コロナから解放されたい』という願いによく似てると、私は思った。約1年半前に新型コロナウイルスが世界中に蔓延し始めて以来、我々は皆、程度の差こそあれ定期的に健康状態の評価(検査)を受け、(ワクチン接種という形で)薬を飲むことを勧められてきた。友人に会えないということについては…そう、誰もが元の生活に戻りたがってると思う。

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