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フードファイト

相変わらず、食欲が暴走している。
常に「食べたいモード」で、食べても食べても食べたりない。
でも、そんなに食費をかけられるほどお金に余裕はないので、食べずに我慢している次第だ。

そんな状態であるにもかかわらず、一昨日くらいからYouTubeの大食い動画を見ている。
最初はたまたまオススメに上がっていたのをクリックしたのだが、見ているうちにハマってしまった。

動画の中では、総重量数キロのラーメンやらハンバーグやらが、すごい勢いで食べられていく。
ラーメンもハンバーグもしばらく食べていないから、見ているだけでよだれが出てくる。
しかも実に美味しそうに食べているものだから、こっちの食欲まで刺激される。

だが、当然自分は見ているだけで食べることができない。
かえって見ることでストレスが溜まっている気もするが、ついつい見てしまう。
なぜだろう?

一つには、次々に超重量の食べ物をたいらげていく様子が、見ていて爽快感があるからだろう。
「本当に同じ人間か⁈」と疑いたくなるようなスピードで、ものすごい量を食べていくので、一種のエンターテインメントとして見ることができるわけだ。

そういえば、子供のころにテレビで大食いチャンピオンとかをよく見ていた。
やっていることは「ただ食べる」というそれだけのことなのに、なぜか見ていると面白かったものだ。
やはり何かにチャレンジするように食べる姿が、見る者の心を揺さぶるのだろう。

ついつい大食い動画を見てしまうもう一つの理由は、やっぱり自分のお腹が空いているからだと思う。
空腹感があるゆえに、意識が食べ物のサムネに反応して引き寄せられてしまうのだ。

ただ、ずっと大食い動画を見続けているうちに、いささかうんざりした部分もある。
なにせ常人には食べきれないような量を食べるのだ。
「見ているだけでお腹いっぱい」というか、「食べるのはもういいや」という気分になることもある。
見始めは「自分も食べたい」と思うのだが、最後まで見終わるころには「もうたくさん」と感じているのだ。

なんだか、どうしてこんなにも大食い動画ばかり見るのか、自分でもよくわからなくなってきている。
確かにエンタメとしては面白いのだが、見たところで自分が食べられるわけではないし、しまいにはだんだん見ているだけでうんざりしてくる。
動画の再生数はものすごいのだが、みんなどんな気持ちで見ているのだろうか?

なんてことを考えながら、やっぱり大食い動画を見ている。
もうただの惰性かもしれない。

そんなことよりも、程よい量を美味しく食べたい。