重さってなんだろう。
家に帰ると、こんなものが置いてあった。
突然現れたこの子は誰?
「こんなの家にあったかなぁ…?」
いや、ウチの子ではない。
私が繁々と見ていると、あのふたりがやってきた。
「それねぇ〜もらったの♪」
一体誰からこんなものをもらうというのか?
しかもこれ、貰ってどうするんだろう。
「ふたりで乗って遊ぶの〜。」
なるほど、そういうことでしたか!
「でもそれ、本当は遊ぶものじゃないんだよ〜。」
「そうなの!?」
ふたりは驚く。
「これは天秤って言ってね、なんていうのかな…重さを比較したり測定したりするものって感じかな。計るものがもし同じ重さだったら、これが今みたいに水平になるんだよ。」
「へぇ〜そうなんだぁ。」
意外とふたりは興味津々で聞いている。
「まぁ別に乗って遊んでもいいんだけどさ。でも落ちないように気をつけてね〜。重さが釣り合わないと、もちろん片方は下がるからね。」
「はーい!」
ふたりは元気よく飛び出して行った。
さて、私も洗濯でも干すかな。
しばらく経って「ねじちゃーん!!」と呼ばれる声がした。
まずい。遊んでて怪我でもしたかな!?
急いで行ってみるとそこには…
「楽しいよ〜!」
そこには満面の笑みのふたりがいた。
すごく楽しそうにしている。
あれ?天秤が釣り合っている…
どう考えてもねじりさんと相棒さんなら
ねじりさんの方が大きいし重いはず。
じゃあなんで釣り合ってるの??
私は少々パニックになった。
「何でふたり、釣り合ってるの!?」
びっくりして思わずふたりに向かって叫んでしまった。
「え?だって…『同じ重さ』なら釣り合うんでしょ?ねじちゃんいつも言ってるよ。私たちふたりのこと、同じくらい大事だって。いつもそう言って、ぎゅーってしてくれるでしょ?だからね、重さ、一緒なの!ね、そうだよね?」
相棒さんも大きく頷いている。
あぁそうか…
私にとってこのふたりは、ふたりとも同じくらい大事で
どちらも同じ。「おんなじ」なのだ。
ふたりはそれが「同じ」だと思ったから、釣り合っていることに
何の疑問も持たなかった。
そう、そうだね。
……ありがとう、おふたりさん。
なんだかふたりにはいつも
大事なことを教えてもらっている気がする。
そんな日々が、私は大好きだ。
さて、今日の夕食は
ふたりの大好物でも作るかな。
おふたりさん
いつもありがとうね。
ではまた。
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