成人の日を前にあらためて、『国債って何？』
さて、『国債』って何でしょう？
『国債』＝『国の借金』
さてこの借金、誰が引き受けてくれているのでしょうか？
つまり、誰が国債を買ってくれているのでしょう？
この『国債』、政府が発行すると、投資家や金融機関が買います。ここまでは普通の話。
でも、「日銀（日本銀行）が国債を買い入れる」ってニュースで聞いたことありませんか？
えっ？ 投資家や金融機関が買うだけじゃないの？ 日銀も買うの？
私も最初はちんぷんかんぷんでした。でも調べるうちに、なんとなくわかってきたことがあります。
実はその通り。日銀は間接的に買っています。
日銀は直接政府から国債を買うことは法律で禁止されています。でも、金融機関などが市場で買った国債を、日銀が後から買い取ることはできるんですね。
この仕組みを使えば、金融機関が国債を買った分、日銀が買い戻してくれるわけですね。私のような素人向けに、すごく単純化した言い方で申し訳ないですが、基本的には「得も損もしない」というのがポイント。右から左へ、って感じです。
でも、なんで金融機関は国債を買うんでしょう？
彼らのメインの仕事は、市場の誰かにお金を貸して、その事業が成功して利益が出れば、その分を利息で回収すること。これで産業も活性化する、って学生時代に習いましたよね。
それ以外に、なんで国債を買うのか？
理由として一つ目は、「国債は安全な資産だから」です。国債は元本が保証されていて、金融機関がリスクを取らずに資金を運用する手段として利用されるんです。
そしてもう一つ、日銀が後で買い取ってくれるから、流動性も確保できる。「まあ、損はしないから買っとこうか」というわけです。
でも、この仕組み、なんかわざとややこしくしてません？
「そのお金、預金者の資金なんだから、最初から普通に投資に使えばいいんじゃない？」と思いません？
そこに政府の事情が絡んできます。税金だけでは社会保障や行政サービスの費用をまかなえない。でも、お金は必要。だから、国債を発行して資金を調達するんですね。そして、金融機関に国債を買ってもらい、その分の日銀買い取りで資金を流してもらう仕組みになっているわけです。
政府の狙いは、「そのお金で国内投資を促進して、産業を活性化させ、日本経済を盛り上げよう！」ということ。でも、金融機関にしてみれば、「投資先がないしなあ。国債買うのは日銀が買い取るからいいけど、投資で利益が出なければ損するのはこっちだし…」と消極的になる場面もあるでしょう。
そんなとき、政府は「いやいや、損はさせませんよ。万が一のときはちゃんとサポートしますから！」というスタンス。でも、そのサポート資金の出どころは…そう、国民からの税金や社会保険料です。
これ、結局は国民の負担が増える仕組みですよね。預金封鎖みたいな極端なことは現実的ではありませんが、税金や社会保障費がじわじわ上がっていく可能性は十分あります。
一方で、「金融機関や政府は自分たちのリスクを取らず、国民に負担を押し付けている」という印象を持つかもしれません。ただ、金融機関も一定のリスクを背負っており、政府も日本経済を支えるために苦心している部分もあるんです。
この仕組み、うまく回れば国債を通じて産業が活性化し、税収が増えて経済も安定するはず。でも、投資先の精査やリスク管理がしっかりしていないと、結果的に負担が国民にのしかかる可能性もある。そこが課題ですよね。
アメリカみたいにリスクを取って新しい産業を育てる投資家がたくさんいれば、日本も違う展開が見えるかもしれません。日本でも、もっと「成長産業を目利きして投資する力」が必要なんだと思います。
今回の話、ちょっと考えさせられますよね。『国債』って、ただの「国の借金」だけじゃない。私たちの生活や将来に大きく関わる仕組みなんだなあ、と改めて感じました。