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モチベーションの上げ方についてゲーム会社のキャリアコンサルタントが説明してみる

お疲れ様です。

寝かしつけから舞い戻ったインプット不足な人、ねじおです。

おのれ…某ウイルス。覚えとけよ。

さて、今日社内でお若い方のモチベーションについて話題が出たので、
こんな内容で書いてみます。

「最近の子は、とりあえずやってみろでやってくれない!」

もはやこんなグチは死語になりつつありますが、
調べれば答えが出てくる時代なんですから、意図と根拠をステップを踏んで説明しないとなかなか人は動きません。

こうすれば成功したよ!
こうしたらうまくいったよ!

ところが、そんな最適解が得られてもなかなか行動に移せない人は多いものです。
そんなの時の本人及び周囲がモチベーションを上げるために出来る対応について書いてみます。

今年こそダイエットを始めようとしたのに続かない。。。
仕事でなかなか新人が仕事を覚えてくれない。。。
そんな自分や周囲のモチベーションでお悩みの方の参考になれば幸いです。

●そもそもモチベーションとは

こうしたらいいという方法が分かることと、
それを実行できることにはわりと距離があります。

それをつないでくれているのがモチベーション(やる気)です。

この説明は、心理学者のバンデューラさんの自己効力感の理論が分かりやすいです。

▲バンデューラさんの理論の詳しい説明こちら参照

簡単に説明すると、バンデューラさんは、
「こうすれば出来る」という期待がそのままモチベーションにはつながらないと見て、「期待」を「効力期待」「結果期待」に分けて考えました。

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結果期待:こうすれば出来る! という期待
効力期待:自分はそのための行動が出来る! という期待

誰しもがまず抱く結果への期待に対し、
行動を伴わせるには効力期待が重要な意味を持ちます。

●モチベーションのカギは自己効力感

英語を毎日1時間勉強したら、いつかは話せるようになる!

と分かっていても「自分には難しい」と思っていてはなかなかうまく行かず、「1時間くらいなら出来る!」と思える人はモチベーションが高く勉強に取り組める可能性が上がります。

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モチベーションのカギはこの効力期待を生み出す、自信=自己効力感である、というのがバンデューラさんの考えです。

ゲームのガチャなんかは分かりやすくて、
最初のチュートリアルで成功体験を積んで自信を持たせることで、以後のガチャでも「★3が出るかもしれない」という効力期待を生んでいます。

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▲次はきっと…「もう一回引く」に伸びる指

「トウカイテイオーが出たんだから、ナリタブライアンも出るはずだ」

これも立派な効力期待です。
(そうして吸い込まれる私のGooglePlayカード…)

スポーツ選手が「自分には飛べるはずだ」「もっと早くなれるはずだ」と自己洗脳にも近いポジティブシンキングやメンタルコントロールをするのもここから起因しています。

●自信=自己効力感を高めるためには

モチベーションの低い人は何らかの理由で無力感を感じている。

というのがバンデューラさんの考え方です。
ちゃんと対処法も考えてくれていて、以下の4っが示されています。

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①成功体験を与える

人間は前世がおサルさんで弱肉強食の世界では弱い立場だったため、ネガティブイメージの方が強く認識するように出来ています。
困難なことや嫌なことに対応するには、過去に頑張ったり工夫してそれを乗り越えた経験が無いと、期待が持てません。

近年の社会世相的にも、競争させない・困難があると支援するという風潮なので、なかなか困難に打ち勝つ経験を積みにくいという背景もあります。

多少努力をしてクリアしてもらうような課題を与えて成功体験を感じてもらうことが対処法の一つです。

②お手本を見る

誰かがうまく行っているのを見て代理経験するという手段です。
Twitterで流れてくるガチャの画面なんかはまさにそれでいつか自分もナリタブライ…(以下略

この時の影響力は、その方に近い属性や年齢など共通点が多い方が効果的とされています。

新人さんのモチベーションを上げたいなら、同じ新人が努力して成功している姿を見るのが最も効果があるという話です。

③励ます・説得する

これは分かりやすく言うと松岡修造理論です。
「君ならできる」「やればできる」「俺がついてる」と言い続けることで、困難にぶち当たっても自分の能力不足について深く考えず目先のことに没頭できるという立派な考え方です。

▲一家に一冊 日めくり修造シリーズ

ゲームではチュートリアルやヘルプの分かりやすさ、ガイドキャラクターの存在がここに相当します。

具体的な行動法を示してあげたうえで、
「大丈夫、困ったときはサポートするから」と一声かけてあげることがより効果を高めます。

④感情・気分を良くする

生理的状態・感情的状態は自己効力感に大きく影響します。

当たり前のことですが、
元気でハツラツな時は自己効力感は高まります。
ストレスが溜まって緊張していると自己効力感は下がります。

世の経営者さんが、こぞってスポーツジムやヨガで汗を流すのは、
体調と気分を維持して、モチベーションを保つためであることは多くの方が語られています。

ゲームでデイリー報酬があるのは分かりやすく起動した瞬間、気分良くなってもらうためでもあります。

●まとめ

書きながら、これ、そのまま子育てでも言われている考え方ですね。

子育てでは「自己肯定感」という言い方で表されて、
自分がそこにいても良いんだという安心と自信を持たせる。という考え方に近いです。

上記説明では主にガチャを例にあげましたが、
ゲームではプレイヤーのモチベーションが落ちないようにゲームの難易度を組んだり、ある程度のランダム性を持たせることでわくわく感を維持させていたりします。

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▲典型的な期待と絶望のアイテム

長々と書きましたが、ニンジン(期待)が無いと人は走れないってことですね(ウマ娘だけに

モチベーションは人から言われても自分が納得できないとなかなか上がりません。
憧れの先輩や、目標とする人が近くにいると、その方をよく観察するだけで刺激となって上げられたりしますが、近くにいない場合は、好きなアイドルやスポーツ選手が頑張っている姿から刺激を受けるのも手だと思います。

ご自身や周囲のモチベーション不足でお悩みの方の参考になれば幸いです。

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【過去記事】
人事的な記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mb13243fd1754
中途採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m065b4610a93e
新卒採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m2326398a03cd
note/Twitterの記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mdbb149c98460
その他雑記⇒https://note.com/negikojyo/m/m438046a9fda7


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ジュース奢ってくれるんですか!? え!?コーヒーでもいいんですか!? 今から超がんばります。