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プランナー志望の方向け/ゲーム企画書を手探りで作る前に一度見てほしい話

ついにテレビ画面にPCをつないで大画面でnoteの更新を始めたゲーム会社の人、ねじおです。

さて、お盆が終わり、
9月が近づくと就活生の方は秋採用(次年度の方はガイダンスや準備)が始まるシーズンです。

今年はコロナの影響で、秋採用自体がない会社も増えていますし、
面接・選考もオンライン対応が大半なので、そもそも学校でのガイダンスや企業説明会もオンラインで行うことになるかと思います。

そんな中で、ゲーム会社の選考は、
作品やポートフォリオの提出を応募要件にしている会社が大半で、ゲームの企画職(プランナー)の場合は、この応募書類に企画書を出せと言われるケースが多いです。

この企画書について、ゲーム会社側の本音をちょっと書いてみます。

※以前、数社のゲーム会社担当で学生さんの企画書を見てレビューや添削をするというイベントがあった際に、他の会社さんも同じような感覚だったので、大きく業界の認識からずれてはいない内容かと思いますが、あくまで個人の感想としてご覧ください。(真面目に書いたので2200文字くらいあります)

●学生さんの企画書

色々な本や、HPでも説明されているので、ゲーム企画書の書き方や中身は割愛しますが、多くの新卒の方の企画書や応募書類を見ていて、

「僕の考えた僕が最強におもしろいゲーム」になっているケースが有ります。

学生らしくて良いのですが、
ゲーム会社に就職を目指す場合は、出来れば、企画を考えるにあたっての主語は、「お客様」具体的には「ユーザー」で有る方が、書類選考は通りやすくなると思います。

ゲーム会社(メーカー、開発会社含め)は、
ユーザーが楽しそうと思ってくれてゲームを買ってくれること・課金してくれることを目的にゲームを作っています。

なので、そこに就職をして仕事をしたいと思った場合の資料として提出する企画書では、「ユーザーが面白そう」と思えるか。
の目線を忘れてはいけないと思うんです。

そのうえで、そのゲームのターゲットを決めて、ゲームの内容を考えていってほしいです。

最初のこの目線を忘れると、その企画書を読んでくれる人のことも忘れがちになるので、すごい読みにくい企画書が出来たりします。

過去にも書きましたが、ゲーム会社の人ってちゃんと見てるんですよ、ポートフォリオとか作品とか。

なので…フォントを統一するとか、読みやすく大きくするとか、
オレンジの背景色の上に赤字で文字書くとかをやめて頂けると…見やすいんです(笑)

※ちなみに、企画書ってどんな内容がいいですか?と聞かれたら、「何でもいい」と私はいつも答える人です。
 A4用紙に手書きで1枚でも読んでちゃんとゲームの内容が分かれば十分だと思っています。

●プロの企画書

色々なところで見れますし、
企画書を集めた就活用の本とかも出ているので、一度検索して見て貰うのが一番参考になると思います。

例えば、ゲーム開発会社のサクセスさんなんかは、
HPに実際にゲーム化された企画書を掲載されています。

ゲームの要素を網羅した枚数の多い企画書です。

販促会議のHPでは、
実際のプロがプレゼンで使用した企画書を無料で見ることが出来ます。

業種や目的は違えど、シンプルに分かりやすい企画書とは、という参考にはなるかと思います。

あとは、サイバーコネクトツーさんの、
クリエイター育成BOOKは新人教育で重宝しました。
企画書の構成だけでなく具体的なイラストや配置も載せてくれています。

▲これのVol.3がプランナー向けだった気がする

ゲーム業界の企画書も、状況や相手、目的に合わせて作るので、
枚数が多いものもあれば、4,5枚でさらっとしているものもあります。

どちらの場合も、基本的には読み手のことを考えて、書かれています。

過不足なく情報を書く場合は、
相手が気になる点や作るうえで必要な項目を考えて網羅します。

興味を引かせることが目的の企画書は、
ざっくりと全体像をまずイメージしてもらい、ウリのポイントを押します。

なお、文章を書くのが苦手な方や、
言葉で説明ししずらいゲーム内容の場合は、映像で見せるのも手です。

最近は、エンジンや技術の進歩から、テスト画面程度であれば、
作って見せることも容易になっているので、
専門学校などで、機材や環境が有るのであれば、「こんなイメージです」という映像を作って、YouTubeにあげてそのリンクを企画書に乗せるという方法も可能です。

●さいごに

コロナ過で就活をされている学生さん、これから就活の準備をしていく次年度の学生さんは、色々情報が錯そうしたり、変更が有ったりと大変かと思います。

でも基本的には相手も同じで、
結構、会社側もてんやわんやしています(笑)

そんな感じで、相手が居るということを中身でも外見でも忘れないでいて貰えると、良い結果になりやすいんじゃないかと思って、こんな記事を書いてみました。

良く考えたら別に企画書だけの話ではないですね(笑)

「コミュニケーションの成否は相手が決める」ってやつです。

どれだけ斬新な企画も、読んだ人に伝わらなければその企画は動かないし、ユーザーに響かなければ成果は出ません。

この文章も、そんな初めて企画書を作ってみようと思った方向けに書いてみましたが、うまく意図が伝わってくれると嬉しいです…が。

これからゲーム業界・ゲーム会社で企画職を目指す方の何かのお役に立てば幸いです。

ジュース奢ってくれるんですか!? え!?コーヒーでもいいんですか!? 今から超がんばります。