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賃貸でサバイバル生活

今年1月から3月末にかけて、ミニマリストよりミニマリスト(かも?)な生活をしていた。

わたしは自他ともに認める変わり者で、以下の話をするとやっぱり変わってるねと言われてしまう。

訳あって、今年3月に石川県から神奈川県へ引っ越すことになった。通常であれば人間の異動と荷物の移動はセットで行われるものだと思うが、(引越しにおける混載便でもズレが生じるのはせいぜい1週間)
自分の場合、2ヶ月の開きがあった。

人間を残して、家財全てを先に新居へ引越しさせることとなった。

人間が越してない新居へ2ヶ月間も先に身の回りの全てを移す。無人ではあるがもちろん家賃は月7万円しっかり発生している。ベッドもあれば冷蔵庫、洗濯機、テレビを始めとする家電、テーブル、イス、衣装ケース、、もうなんでもあるで!!むしろこれは、そこらのビジネスホテルより快適な環境が整っていると言えるのではないか。頼む。雀の涙程の料金でいいから、誰か2ヶ月限定でホテルとして借りてくれんか…と思い冗談で友達に言ってみたが、当たり前に賛同するものはいなかった。

ほら、整ってるで

実際に生活をする石川と、質のいい空き部屋神奈川でのダブル家賃に苦しむ25歳…なぜ、自分の首を締めてまでこんなことをしたのか…これを話すと非常に長くなる。から、体力がある時に綴りたいと思う。。
ここでは、家財を始めとする一通りの生活物資を手放した2ヶ月間、どのように暮らしていたか、またその暮らしから得たことについて思い返していく。

すっきりした部屋に喜びの舞

引越し業者さんによる積み込みを終え、何も無くなった部屋を見たら、とてもウキウキしたことを覚えている。この開放感をとにかく謳歌した。しばらくはひたすらダンスをしたり、中3のときに習得したムーンウォークをやって動画を撮って友達に送り付けたり、(ごめんなさい)筋トレを思い切りやってみたり、無駄にストレッチをする回数が増えたことで、なんか体の調子いいゾ?みたいになったり。
1度全て手放すって労力や勇気がいるけど、心が軽くなるよ〜って。

寝床はどうしていたか

北陸の冬は寒いぞ。キチンと暖かくして寝ないと当然風邪をひく。北陸に来てから1度も体調不良で仕事を休んだことがないのが取り柄なのに、最後の最後で体調崩したくない!!
でもベッド送っちゃったし、毛布も、羽毛布団もない…あ!!!!!

こいつがいた。

よかったあ〜。こいつだけは送らないでいたんだよなあ。愛すべきColemanの寝袋です。来客用にクローゼットに隠し持ってた寝袋。とうとう来たなこの時が!!(漢 a.k.a. GAMI風)この寝袋と、西川の毛布があればカンペキだよねえ。あ、私毛布2つ持ってたんだよね。だからこれも残しておきました。

しかしずっとふかふかのマットレスで贅沢に寝ていた人間にとって、布ペラ2枚の上に寝るのはしんどかったです。身体中バキバキになる。だから広い部屋の恩恵に預かってストレッチするっていういいルーティーンが出来上がるんだよね。これも慣れたらなんてことはない。

そんなことよりも、とにかく寒いんだよね。朝起きて、体の温もりと外気の寒さで寝袋の結露が半端ないんですよ。まるでおもらし状態。寝袋を乾燥させてリセッシュ。これも欠かせませんでした。

※カーテン残してるね?ってツッコミが来そうですが…徹底してこれも手放したかったのですが、両親から反対されました(そりゃそうだ)

この写真見せて「あたし財産差し押さえられた」って言ったら本気で心配してくれる私のオトモモチ…

食材の管理はどうしていたか

食材の管理ほど困らないことは無かった。北陸の1月。外は冷蔵庫よりも寒いですよ。たぶん。余ったダンボールをベランダに持ってきて

食材をイン!!!!!

野菜は3日以内、肉はその日のうちに調理というマイルールを遵守し、適正に保管をする。雨が降ったら、雪が降ったらのために、90Lのビニール袋を被せておけばいい。全く問題はない。ベランダの冷蔵庫に食材を取りに行って、「あら、冷えてる」って感動するに違いない。ただ、これが出来るのは条件が整ってないと場合によってはお金かけて生ゴミを生成しかねないから注意が必要ね。

調理器具はフライパン1個と木べら1個のみ。
お皿とお箸も1個ずつだよ。洗うの楽〜!!あ、
電子レンジもちろん無い。炊飯器ない。
お米大好き芸人が米のない生活など我慢出来るはずはなく、毎日食べていた。ある方法で。ここでは書けないけど…やりようはあるんですよね。。

お洗濯・お風呂・お洋服について

ここからは変哲さがなくなる。さすがにすっぽんぽんで教壇に立つ訳には行かないので、洋服は5日分残しておいた。ヒートテック上下もしっかり確保しておかないと死ぬ。まあでも5日分しかないからさ、いつも同じ服じゃんという世間の目に動じない精神は必要だが。でも社会人でラクなのはスーツっていう制服があるからラクだよねー!大学生のころ服の着回しにすごく悩んでたから、なんてラクなのかと思う。スーツをベースに中のインナー変えていくイメージ。あと寝巻きは暖かいフリース。モコモコの靴下。あとそれなりの下着。これで2ヶ月耐え忍んだ。

なんて、レトロでかわいいコインランドリーなの。
物干し竿も捨ててしまったので、1回の洗濯に乾燥も付けると900円とかいくのよね。なかなかキツかった。レトロマニアとしてはボーッと一つ一つのランドリーを見ているだけで落ち着く。備え付けの、ヤングマガジンとか、オジサン用の写真集とかちょこちょこ見ちゃう。なかなか有意義な1時間を過ごせるよ。
あと、近所の方と顔なじみになる。初めてランドリーに来たお姉さんが、洋服入れてないのにロックかけて洗濯機を綺麗に洗っちゃったり。なんか、楽しかったな。

お風呂??シャンプーリンス、牛乳石鹸あればカンペキだよね!匂いのモラルはちゃんと守ろう。毎日お風呂には入ろう!

結論:多くのモノはなくても余裕で生活出来る

私の場合は、もともとテレビが無いと生きていけないみたいなタイプではないからか、なくてもストレスに感じることはなかった。スマホでなんでも分かってしまうというか。ただ、テーブルを手放したことはすごく不便だった。休日も家で仕事をすることがあるので、パソコン床起きは身体がしんどいし、床でご飯を食べるのも…ということで、昔のよくあるミカン箱の代用で、過ごしていました。


新居に越してきた今は、自分の好きなようにインテリアを楽しんでおります。ドライフラワーをあちこちにおいて、ウォールアートして…

これってまさに「文化」なんですよね。
社会科の教員をしていて、よく言われます。「歴史の文化ってなんなんすか?!」「嫌いです」「覚えらんねえ!」人間てのは衣食住だけでは生活は豊かにならない、だから文化を求めて楽しむんだって教える。だけど文化ってのは、それに興味がない人からしたらめっちゃつまんないよね笑って。いつの時代も心躍ることを見つけて、それがモノの人もいれば、経験の人もいれば、色々だと思うんだけど。

私は、とある理由から、2ヶ月間のプチサバイバル生活を経て、「手放してみる」っていうのはなかなか面白いぞって思った。1つの価値観を得たというか。1つのライフハックになったというか。
あれ以来、断捨離が得意になった気がする。
「それ、生活に使いますか?」という価値基準で冷静にそのものを捉えることができるようになった。


まあ新居に越してきた今は、「文化」を思う存分に楽しんでいるけど、いつでもあの生活に戻れる感はある。それはそれで楽しい面もあると知れたから。まあ条件が整ってることがなによりも前提条件なんだけども。笑だから無人島でのサバイバル生活なんかに比べたら可愛いもんだよね。申し訳ないくらいぬるま湯に浸かっているサバイバル生活笑

あー悪くなかったな〜

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