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HIT! ストリート・アート(1)

No.001
表紙写真・著作者 Jesse Clockwork


第一回の連載は「ストリート・アート」です。 

先日、自称イタリア・フィレンツェ市在住の会社員、 浦川真弥容疑者(43)が逮捕されました。  

大阪の市道で、一方通行の標識にステッカーを張って図柄を変え、 規制の効果を低下させ、交通の危険を生じさせたことが逮捕の要因です。

このステッカーは、フランス人アーティストのクレ・アブラーム氏がデザインしたものだそうです(逮捕された女性は彼の恋人だったとか? )既に大阪市内で32か所、京都市内では30か所の道路標識が改変されているのが確認されております。


はっきりいって超危険! 
なんでこんなことしたの??


「これはアートなんだ。だって誰も標識なんて見てないでしょう。大阪や京都では毎日たくさんの事故が起きているし、標識は権力のシンボルなんだから、権力について議論しないと(クレ・アブラーム)」


「芸術目的でしたが、大変なことをしたと反省している(浦川容疑者)」



道路標識というのは人命に関わる重要な情報であり、誰も見ていないという主張は見当違いですし、権力の象徴というのも意味不明です。

しかしながら、アートに社会的混乱を招く性質があることは事実です。

もっと極端にいえば、アート行為とは非公共性でしか成り立たないモノなのではないかとも考えます(この場合、公共性のあるものを『デザイン』と位置づけます)

そもそも門外漢の私は、ストリート・アートに詳しい アートコレクター武内竜一氏、そして街中のグラフィティに関心のあるアーティスト兼コレクターの島袋八起くん、紅一点のアーティスト青椒肉絲さんをゲストに迎え、調査団を結成しました。


東京の最先端ストリート・アートを追え!!!

左:笹山直規 右:武内竜一氏


左:青椒肉絲さん 右:島袋八起くん



ストリート・アートのススメ 

 その1 歩道橋  

我々調査団は午後12時に渋谷モヤイ像に集合。 リーダー武内竜一氏を先頭に、原宿を目指し歩き出した。


歩道橋では、交通看板の裏側が貴重なキャンバスだ。 武内リーダー曰く、看板や標識の表側にグラフィティを描くとすぐ行政によって消されてしまうが、情報が何も描かれていない裏側に描けば、そのまま残っている可能性は高いらしい。    


 point! 

グラフィティでまず大事なことは「作品を残す事」である。いくら良い作品を描いたところで、すぐに消されてしまっては意味がない。どうやって自分のアートを街に残すことが出来るかが鍵になる。  



これも交通看板の裏側に描いている。目下は車がビュンビュンと行き交っている、ちょっとでも足を滑らせれば大変なことになる…  


歩道橋を支える柱部分には、フランス出身の有名アーティスト、 インベーダーのタイル作品が貼り付けられている。インベーダーの作品の下部には別の人物によるグラフィティも描かれている。  


 point! 

自分の作品に注目させたい場合、 有名なアーティストと同じ壁に描くことは有効だ。


 

歩道橋から柱に描く場合、このような手の届く箇所であれば、誰でも簡単に実践することはできる。 


point!

重要なのは、手の届かない領域にいかにして描くか?である。難易度が高い分競争者も少なく、壁面は綺麗なままなので、かなり狙い目なのだ。  

(次回に続く)



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