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【サポーターに聞いてみた】道産子フロンターレサポとコンサドーレの話をした【川崎サポ×札幌サポ対談①】

この記事は、北海道コンサドーレ札幌 Advent Calendar 2018に寄稿しています。どの記事もなんだかとっても面白いぞ!!!

今年で6年目になるコンサドーレのアドベントカレンダー企画。自分が参加するときはいつも『他のチームのサポーターにコンサドーレのことを聞いてみる』というテーマで参加しています。

そこで今回も長年の友人であり同郷でもある川崎フロンターレサポの『竹ひご』くんとコンサドーレについて対談をしました。

川崎要素をうまく絡めたこの2人『ならでは』な対談になったのではないかと思います。

2人のプロフィールはこちら。

ふらいくる:このnoteの人。北海道コンサドーレ札幌サポ20年目。カルチョ信者のエンポリ好き。最近の自慢したいことは「セリエB時代からサッリ(現・チェルシー監督)の手腕に注目していたこと」らしい。当然好きな監督はサッリ。Twitter:@nega9_clecle

竹ひご:ふらいくるとは6年来の付き合い。北海道出身北海道育ちの道産子だが、縁あって川崎フロンターレサポになる。地元のクラブである北海道コンサドーレはいつも気になる存在。リヨンサポのフランスサッカー通。Twitter:@coco_slept

対談の構成はこちら。

・コンサドーレは三好康児に何をもたらしたか?
・奈良竜樹がフロンターレに欠かせない理由
・大予想!この冬、川崎から○○がやってくる!
・対談を終えて
・大事なお知らせ!

それでは対談スタート!
(対談日:2018/12/9)

コンサドーレは三好康児に何をもたらしたか?

ふらいくる(以下、ふら):まず三好(康児)の話からしようか。数字に注目すると3ゴール5アシストだね。

竹ひご:そこだけに着目するとちょっと期待外れに見えるね。札幌サポの立場として今季の三好はどう見えた?

ふら:期待通りの活躍はできたんじゃないかな。シーズン終盤は札幌のサッカーと三好の特徴がかみ合ったね。ボールをもらう動きや相手との駆け引きといったレシーバーとしての実力を発揮していたよ。

竹ひご:川崎時代からの強みが生かせた訳だね。逆にシーズン序盤はボールをキープしてためを作ったり、クロッサーの役割を果たしていたり特徴を生かせてない使われ方をしていた印象だね。

ふら:序盤は三好が世代別代表帰りでかなり調子がよかったこともあって、まだミシャのサッカーに戸惑っているチームの中でいい意味で異質な存在として気を吐いていたね。

竹ひご:確かに最初の数試合は周りと比べて身体にキレがあった気がするね。

ふら:そもそも札幌の中では断トツに上手い選手の一人だよね。それもあってそういう役割をせざる得なかったかもしれない。こちらとしては助かったけどね。

竹ひご:でも札幌に預けて本当によかった

ふら:そう言ってもらえて嬉しいね。川崎ではどういう使われ方を今までされていたの?

竹ひご:鬼木監督に代わってからはリードしてる後半残り数分で時間稼ぎ要員として起用されていたね。その少ない時間で自分をアピールしようとするあまり空回りしてしまうシーンが多かった。

ふら:なるほど。

竹ひご:ただ単に出場機会を得るだけではなくて、自分の特徴を生かしながら腰を据えてシーズンを戦えたことは間違いなく財産になったね。もう一点、守備面での向上も期待していたんだけとどうかな?

ふら:うーん・・・特にこれといって何か思うところはなかったな。自分がボール奪われたときに削ってでも奪ってやるって気持ちを感じることがあったけどね。本当に削っちゃってファールをもらう訳だけど(笑)。

竹ひご:ケンカプレスか(笑)。変わらんな(笑)。

ふら:残念ながらこの冬で三好は川崎に戻ることになりそうだね。でも「育ててもらったクラブとは、どうしても縁を切るわけにはいかない」って気持ちは、数々のユース出身者を見守ってきた札幌サポならみんな理解できるし、いい筋の通し方だったと思うよ

竹ひご:それはほっとした。加入当初は1年で帰る気満々の雰囲気やコメントを出していて、これはサポの反感買うんじゃないかと心配したよ。とにかく早くTwitterのプロフ画像を川崎時代の写真から変えてくれと(笑)

ふら:チームが最高の結果を出したことはもちろんだけど、三好本人のがんばりもあって札幌にとっても三好にとっても間違いなく幸福な1年だったと思うよ。来季の川崎ではどんな起用をされそうかな?

竹ひご:家長(右サイドMF)とのレギュラー争いだね。体格は違うけどプレースタイルが似ていて被るところは多いね。

ふら:強敵とのレギュラー争いだね。

竹ひご:しかも家長は今季MVP級の活躍をした選手。右サイドで息が合わなかったエウシーニョ(SB)も退団するし、下手をすると今季よりも家長は盤石かもしれない。

ふら:ところでTwitterを見てみると札幌サポの中には「三好をみていると、古田(寛幸・現ブラウブリッツ秋田所属)と重なる」という意見もあるね。確かに言われてみればなるほどなと。

竹ひご:身長も低いし、同じ左利きのアタッカーだよね。

ふら:どちらも『ユースの最高傑作』と称されて、将来は地元やクラブはもちろん日本を背負って立つ選手としてサポの期待を一身に受けているところも被るんだろうね。

竹ひご:三好は川崎がU-12を作ったときの一期生でそこからずっと期待され続けて今ここにいるんだよね。だから『川崎の至宝』なんだ。

ふら:古田のキャリアはその後山あり谷ありだけども、三好には来季からの厳しい戦いも乗り越えて世界で活躍できる選手になってほしいよね。きっと古田を見てきた人達の中にはそう思っている人もいるんじゃないかな。もちろん自分はそう思っているよ。(※)

竹ひご:そっか、古田か・・・。そう評してくれるなんて今日一番うれしいかもしれない。(※)

ふら:来季は札幌のライバル相手にゴールを決めたり、札幌相手にゴール前での勝負弱さを見せつけたりしてほしいね。ここ大事だからね。

※【補足】
古田は竹ひごの1学年上、ふらいくるの2学年上です。そのため高校まで北海道に住んでいた二人にとってそのすごさや噂、期待のされ具合は非常に身近でした。そういう背景や思い入れがあったからこそのやりとりです。

奈良竜樹がフロンターレに欠かせない理由

ふら:札幌ユース出身で、もちろん札幌でも活躍していた奈良(竜樹)の話をしようか。川崎在籍3年目の今季は優秀選手賞だったね。

竹ひご:23試合出場は受賞するには少ない気もするけど、出た試合でのパフォーマンスをみると納得だね。

ふら:奈良を獲ったときは、1vs1に強くて球際で負けないCBとして川崎に足りなかったピースが一つ埋まったような印象を受けたけどその点はどうかな?

竹ひご:間違いなく足りなかったピースが埋まったよね。ここ数年でも最高の補強の一人だった。しかも奈良が来てからチームは2位、優勝、優勝。まさに奈良様様だね(笑)

ふら:他に奈良のおかげで川崎の守備がよくなった点はあるかな?

竹ひご:それまでは右CBは谷口(彰悟)だったけど、右SBのエウシーニョとの相性がよくなかった。というのも実を言うと谷口は機動力に欠けるところがあって、エウシーニョが空けたスペースをカバーできていなかったんだよね。

ふら:機動力がある奈良が右CBに入ることでエウシーニョの後ろが堅くなり、谷口は左CBに回って相性抜群の車屋(左SB)と組めると

竹ひご:そういうことだね。誤解しないで欲しいのは谷口も決してカバーリングが下手な訳ではないよ。ただ機動力に欠けるCBに自由人のお守りは荷が重すぎる(笑)

ふら:他の川崎の選手と比べると、奈良は足元の技術に不安があると思っていたけどその点はどうかな?

竹ひご:確かに周りと比べると技術は見劣りするね。でもだからといって攻撃面で評価されていない訳じゃないよ。特に鬼木監督は攻撃面での貢献を高く評価していると思う。

ふら:おや、それはびっくり。

竹ひご:鬼木監督は風間監督よりもプレーの意図に評価の重きを置いているねここは繋ぐべき、ここは自分で持って前に運ぶべきといった判断が奈良はしっかりできるしプレーに表れている。守田(英正)も同じ理由で高く評価されていると思う。

ふら:風間監督と鬼木監督で評価軸に違いがあるのか。

竹ひご:風間監督の場合、とにかく足元にぴたっと正確に止めれる・蹴れるが絶対視されていて、それが攻撃に繋がらなくても評価に影響を与えていたね。そうなると奈良はちょっと不利だった。

ふら:監督の交代が奈良の良さが攻撃面で評価されるきっかけになった訳だね。

竹ひご:逆に谷口はパスでめったにミスをしないし正確。でも自分で前に運べるときでも安全なパスを選択して、悪くいえば逃げちゃうところがあったね。最近はかなり改善されたけども。

ふら:谷口が不動の存在としても、その相棒に川崎で一番ふさわしいのは・・・?

竹ひご:間違いなく谷口の相棒にふさわしいのは奈良だね。控えのCBとの差は歴然としてる。

ふら:なんだか想像しているよりも評価が高くてうれしいね。

竹ひご:ただ改善しなくちゃいけないのは、調子の波の激しさだね。調子が悪いときは裏をとられても全く追いかけなかったりしていてかなり鬼木監督は怒っていたね。

ふら:てっきり怪我だと思っていたけど、出場試合が少ないのって・・・・?

竹ひご:真相は定かではないけど、紅白戦には出ているけどベンチ外って期間があったことは事実だね。ただ、今季に関しては出場試合のほとんどで本当に最高級の働きだったと思うよ。

ふら:報道ではガンバへの移籍の噂があったけど、今日の話を聞く限り川崎が放出する理由はまるでないよね。

竹ひご:川崎側としては出すつもりは一切ないと思うよ。ただ、移籍するとしたら年俸の問題だろうね。表になってないだけで奈良に限らず金銭面でシビアな駆け引きをしている選手は何人かいてもおかしくない。おそらくエウシーニョの退団も年俸で折り合わなかったことが理由の一つだろうね。

大予言!この冬、川崎から○○がやってくる!

ふら:ここからはこの冬、川崎から札幌に移籍する選手を真剣に予想してみようと思っていたのだけど・・・。どうもこれまでの札幌と様子が違うね。

竹ひご:そりゃ4位だからね(笑)川崎で出場機会がないからといってもそれ相応の選手じゃないと手は出さないだろうね。

ふら:おそらく20から26歳ぐらいの選手だけをターゲットにしている気がするね。でもここ5年間で川崎からやってきた選手は3人もいるから太いパイプはあると見ていいでしょう。予想する価値はあると思う。

竹ひご:本命を挙げると長谷川(竜也)だね。

ふら:同感。大大大本命だね。改めてどんな選手か紹介してもらえる?

竹ひご:持ち味はドリブルで、松井大輔のような何をしかけてくるか分からないトリッキータイプ裏に抜け出す動きも得意だから身長は小さいけど、風間監督は1トップで起用することもあったね。

ふら:鬼木監督になって起用のされ方に変化はあった?

竹ひご:三好と同様にリードしてる後半残り数分で時間稼ぎに投入されることが増えたね。少ない時間でアピールしようとするあまり空回りしてしまうのも三好と似ているね。

ふら:自分の中ではシャドーと右ウイングバックでの起用をイメージしていたけど、他のポジションでの起用はどうかな?

竹ひご:器用だからウイングバックもそこそこやれると思う。鬼木監督は右サイドバックで起用したこともあったね。大学時代はボランチだったかな。ただ、クロスがとても苦手だからできれば真ん中のポジションで勝負させてあげたい選手だね。

ふら:守備面ではどうかな?

竹ひご:1vs1の守備は得意だけど、プレスをかけるタイミングが致命的に悪い。そこは矯正が必要かな。

ふら:近年の札幌はレギュラー格の選手に新加入選手をぶつけてチーム内競争を煽る意図を持っている気がする。毎年『お前ら、その場所は決して安泰じゃないんだぞ』ってメッセージを送っているよね。

竹ひご:なるほど!その視点はなかったな。

ふら:この冬も菅が不動だった左WBに東京の小川(諒也)、都倉(あるいはジェイも?)のポジションに元広島のアンデルソン・ロペスって噂が挙がっている

竹ひご:言われてみれば確かに。

ふら:そう考えると、チャナティップにも誰かをぶつけたいなと。京都の岩崎(悠人)って噂もあるけど、長谷川もその役目にぴったりだよね。

竹ひご:向上心もあってハートも強いからチャナティップと争うには申し分ないかもね。

ふら:本当にチャナティップと争うなら茨の道になるけど、完全移籍で穫れるなら是非ほしい選手だね。他に考えたけど、森谷(賢太郎)はどうかな?

竹ひご:小野(伸二)が残留するなら穫る理由はないと思う。それよりも推したいのは田坂(祐介)だね

ふら:33歳って年齢がネックになりそうだけども・・・。使うならボランチかな?

竹ひご:うん。DFラインまで降りてきて自分でボールを運んだり、前にパスを出すことがしっかりできるからミシャのサッカーにもすぐ適応できると思う

ふら:宮澤(裕樹)のCB起用や荒野(拓馬)のシャドー起用もよりしやすくなって選択の幅は広がるかもね。

竹ひご:それに監督の意図をくみ取ってチーム内での自分の役割を考えられる選手だね。嫌われ者になっても若手に厳しいことを言える選手だからいると非常に助かる選手だね。

ふら:河合(竜二)や稲本(潤一)達が退団するし、優勝経験も海外でのプレー経験もある田坂の存在は貴重だろうね。

竹ひご:他に脇坂(泰斗)、舞行龍ジェームズあたりも考えたけど決め手に欠けるね。エウシーニョも実現可能性は薄そうだし。

ふら:本当は本命・対抗・大穴で3人選びたかったけど本命:長谷川、対抗:田坂、大穴:なしとしようか。

竹ひご:そうだね。

ふら:長い時間どうもありがとう。来季はよきライバルとしてしのぎを削れたらうれしいね。

対談を終えて

いかがだったでしょうか。気心の知れた同士ということもあって話は大いに弾みましたが、本筋とそれて川崎そのものの話になったり、分量が多くなるのでカットした話がいくつかあります。

下に挙げた話はなかなか興味深かったのでどこかの機会に別記事でまとめたり、後日じっくり掘り下げてみたいですね。

・ミシャの情熱に感化された話
・三好と板倉、逆でもよかったよねという話
・野津田と三好を狙い撃ちした仙台の渡邉監督
・(この冬)きっと板倉は(札幌に)来ない
・風間体制最終年と鬼木体制の共通点
・自己プロデュースに長けている(?)鬼木監督
・鬼木監督は本当に「鹿島らしい」のか?

最後に、自分が応援しているチーム以外のチームについて好き勝手話をすることは勇気がいることだと思います。よそ者に変なことを言われたらそ誰だってたまったものはないでしょう。

そんな中でも自分のオファーを快く引き受けてくれた竹ひごくんには心から感謝します。どうもありがとう。

もしかすると的を外した見解があるかもしれません。仮にそうであっても対談相手を引き受けてくれた彼の心意気に免じて温かい目で読んで頂ければ幸いです。

大事なお知らせ!

「この二人でフロンターレの話もしようよ」

今回の対談相手の竹ひごくんからこんな提案がありました。

というわけで・・・・

なんと無節操にも川崎フロンターレ Advent Calendar 2018にふらいくるのnoteでエントリーすることになりました。

対談のテーマは『フロンターレはビッグクラブになれるのか?』の予定です。

対談予定日は12/16、noteの公開日は12/18です。

こんな話を聞いてみたい等リクエストがあればコメントなり、Twitterでリプをして頂けたら対談の中身に反映することを前向きに検討するのでよろしくお願いします。

今回の企画に限らず、「こんなテーマで対談してみては?」といったご意見もあれば二人して喜んで次回の企画をするかもしれません。

おしまい

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