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epiphany

 今日は久しぶりに、ニー仏noteのメインコンテンツであるところの、人が基本的にはあまり語らない世界の部分(もにょもにょしたところ)の言語化をやってみよう。以前のエントリで「自己肯定感」について話をしたが、そこでは「自己肯定感」にも上部構造と下部構造があって、(私が当該記事で定義した)下部構造はエリクソンのいう basic trustに相当するから、成人が後発的に「高める」ことは難しいということを書いた。

 この basic trustに関しては、個人が己の意思によって「何かする」ことで向上させたり向下させたりすることは基本的に難しいのだから、それが堅固である人は、何か自身によって打ち立てられた明確な「実績」や「エビデンス」があるわけではないが、なんとなく己が世界にあることについて安心していられるという意味で、「根拠のない自信」があると評価されることがしばしばである。

 ただ、私はいわゆる「根拠のない自信」には、上記の basic trust由来のもののほかに、また別種のものもあるだろうと思っていて、それは basic trustに欠けた人でも、普通に与えられることがしばしばあるものでもある。これを名付けることは難しいが、basic trustは横文字であるから、それに合わせて、ここでは epiphany由来の信頼感というふうに、かりに呼称しておこうと思う。

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