雨の日のおんなのこ
雨の日はいつも、3歳くらいのおんなのこが私を迎えに来てくれる。
傘をぎゅっと握って、私を待っている。
「遅くなってごめんね」と言いながらぎゅっと抱きしめた。
おんなのこは無邪気にキャッキャと笑う。
私は知っている。このおんなのこは、私自身だということを。
気味悪がられることがある。幻想を抱くな、現実を生きろと言われることもある。
でも、私は、悲しい時には「悲しいね」と言い、嬉しい時には「嬉しいね」と微笑みかけ、抱きしめてあげたいのだ。
幼い頃の、誰にもわかってもらえなかった自分自身を。
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