見出し画像

上り坂と下り坂と。

人生には、上り坂と下り坂と、そして"まさか"が存在する、とはよく言ったもので。

昨年の12月、年末も年末に「君のアパート、半年後に取り壊すね!」という、まさかの通知が来てからというもの、大急ぎで物件を探し、住居兼事業所として駅の向こう側に家を構えたのが今年2月中旬のこと。

そこから5カ月が経ち、新居での生活にもようやく慣れてきたな~というタイミングで「大家と管理会社が変わりましたよ。」という書面が届き、なんとなく不穏な空気を感じていたところ、さらにその数週間後、大家を務める会社の担当者が我が家にやってきて、玄関先で

「この物件を取り壊す事になりましたので、2か月後に退去をお願いします。」

と颯爽と言い放ったのが今年の夏、8月の頭。……いやいやいやいや、人生において、住んでた家が2軒連続で取り壊される事なんて、あるの?!

……いやぁ
あるんですねぇ!?


もはや大爆笑。というか、笑ってでもおかないと、やってらんねぇぜ!な状態。

すぐに元の管理会社へ確認の連絡を入れるも「前のオーナー(大家)さんが物件を売却してしまったので、ウチはもう関係ないんです。」の一点張り。そこから新たな大家との対決が始まったのでした。

1つ前のお家は、いかにも昭和建築な感じで、きちんとリフォームされてはいるけれど、古びたお家ではあったし「まぁそうだよね。消防法とかもあるし取り壊しになっても仕方ないよね……」と純粋に思える物件だったのですが、今のお家は複数の不動産屋さんに相談してみても「あそこはまだ取り壊すような物件じゃないですよね」との談。

颯爽と「退去せよ」と言い放った担当者には、定期借家の契約で入居した訳でもないので、特にトラブルなく暮らしていれば最低でも次の更新までの2年間は住み続けられると思っていたし、退去までは法律上で半年間の猶予が必要なはず(なんならこちとら、5カ月前に経験したばかりっすよ?)と伝え、当然向こうも「2カ月後の退去というのは、あくまで合意の上でのお話なので……」との事でしたが、納得できる条件が提示された訳でもなく、退去に関する合意書について協議を重ねる日々。もちろんその間に新たな物件探しも並行される訳で

マジで、まさか、の事態。


当然ながら日々の生活や仕事はありますし、なんなら映画祭で地方出張も続々と入ってきたタイミング。そもそも引っ越しから半年足らずで再びの引っ越しになるなんて微塵も思っていなかったので、日常が崩れていくような感じでした。

いやいや、転勤族かよ。しかも半年で転勤とかブラック企業なの?……あれ?私、フリーランスですけど?!と自らツッコミを入れていかないと、もうやっていられない。

今の部屋のサイズに合わせて家具や家電を買い替えたり買い足したりしていたのですが、新たな家具はスペース的に新居には持って行けそうにないので、ひとまず実家に置いてもらえるようにお願いしてみたり、引っ越しとは別に、その家具たちを運搬する日取りや車両も確保しなければ……というところ。中には処分しなければならないものも出てきそうです。こないだ買ったばっかりなのに、つ、辛い!全くもってエコじゃない!!SDGsとはなんぞや!!!(ちょっと気が触れているので気にしないで下さい)

入居から半年足らずでの通達、そして退去というのは最大限に考慮して頂き、当然ながら諸経費の負担はして頂くのですが、それでも心理的にも時間的にも負担がかかっているし、細かい事を言えば買ったばかりのカーテンもサイズが合わないので買い替えだし、窓のサイズを測ってそれに合うカーテンを探す手間や時間を考えると、本当にやるせない気持ちになっています。あともうね、引っ越しに使うエネルギーが単純にしんどい。

でもまぁ、

住んでた家が
2軒連続で
取り壊される


というのは、なかなか経験できる事じゃないと思うので、めちゃくちゃレアな体験をしているなぁ……と思いつつ、もう二度と経験したくないなぁ……とも思っています。それはそれは、切実に。

しかし、タダでは転ばないのが私、というところで「どうせだからロケ地として使ってやろうぜ!」という話に始まり、毎度ながらnecramicrockチームにて10分以内の超短編映画を撮る事に決めました。めちゃくちゃミニマムなスタッフ陣、片手の人数ぐらいで撮る予定なので、私はプロデューサーと助監督と制作部と、なんか色々を兼任する予定です。

まさか!というよりは、マジか!という感じですし、もはやマジウケる〜!というギャルの気持ちで乗り切りたい事ばかり起こる昨今、どうせなので、今の家との残りの日々を楽しく過ごしたいと思います。

気の向いた方、面白かった!と思われた方は、宜しければサポートをお願い致します。音楽にまつわる楽しいことの企画・運営へ、大切に使用して参ります。また、愛読書感想文と読書録に頂いたサポートは、書籍購入費に充てて参ります。