たくさんのギフトをもらって、Designerとして歩き出せた
僕は今年35歳を迎える。そんな僕が、Designerという職種について数ヶ月が経過した。Designerを目指すには世間的には遅すぎる年齢だと思うし、世の中を見渡せば10代〜20代の優秀な若手が溢れ、30代〜は実績があるベテランばかりだ。
そんな中、なぜ35歳という年齢でDesignerというキャリアを選択し、その道を邁進しようとしているのか?それは、今一緒に働いているメンバーからもらった多くの言葉(ギフト)が励みになっているように思う。
これまでの僕の人生といえば、20歳でスタートアップに入社し、上場を経験。その後、病気を患い休職、退職。2社目でも病気が再発し、もう生きていくのは無理なのでは、その前に最後にもう一度だけ社会に役立つことができれば。という思いから今の会社に入社している。それから、約4年が経過している。
20代中盤〜30代の多くの時間を休職と闘病に費やしてきた僕は、客観的に同世代と比較しても、確かなスキルは無いし、経験もない。おまけに体力も気力もない。という無い無い尽くしの状態だった。
今の会社に入社してから、こんな僕でも何かの役に立てれば。と必死にやってきた4年間だったように思う。しかし、4年間やってきたとはいえ、「あなたは何ができるの?」という質問に即答できない自分が常に存在した。営業、企画、コンサル、カスタマーサポートなどなど、幅広い業務を経験してきたゆえに、これが僕の専門です!と言い切れるものはなかったのだ。
そんなモヤモヤを抱えていたある日、代表から「猫丸くんデザインやってみない?」という提案をされたことが、Designerの道に分け入る第一歩だったように思う。
僕は「やります」と即答したように記憶している。
それまでの業務でも、チラシを作成したりプレゼンテーションのスライドデザインを整えたり、デザイン的な仕事はしてきたし、心の中ではdesignを勉強したい思いは少なからずあった。それ故、心は躍った。素直に嬉しくありがたい提案であった。
もちろんDesignerとして「ゼロ」からのスタート。
Designerのいない会社である。やることは山積みだった。チラシやパンフレットのdesign、新しいプロダクトのWireframe書き起こし、プロトタイピング、フロントコーダーとのやりとり、エンジニアとのやりとり、既存サイトのフルリニュアル。など、思いつくだけでこれだけの仕事をDesignerとして関わらせてもらった。
ただただ必死に目の前の仕事に向き合い、ただただ食らいつくことで、この1年間を過ごしてきたように思う。
今振り返れば、各メンバーからの何気ない一言、酔っ払っての一言が僕に大きな力をくれたように思うのだ。
猫丸くんdesignセンスあるよね
Wireframe書くの早いよね
design以外の領域にも詳しいですね
猫丸さんみたいに35歳になっても新しいこと始められるのカッコいいと思います。
僕も猫丸さんくらいの年齢になったら学校に行って勉強しなおしたいです
また一緒に仕事がしたいよな
などなど、書き出せばキリがない。どれも、Designerとして不安な僕を救ってくれ、前を向かせてくれ、踏ん張らせてくれた言葉たち。みんなから贈られたギフトだ。
みんなから贈られたギフトを返せるようになりたい。その思いがDesignerとして前に進んでいく原動力になっている昨今である。
きれいなギフトじゃなくて良い。思いがこもったギフトを。
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