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IPOスタートアップの資本政策解剖~WACUL編~SmartRound Academia〜を開催しました

こんにちは!NEXTユニコーン経営サロンです。
先日SmartRound Academia【IPOスタートアップの資本政策解剖~WACUL編】を開催いたしました。

【登壇者】
・WACUL代表取締役 大淵亮平さん
・スマートラウンドCOO 冨田阿里さん
・ファイナンス・プロデュース共同創業者 松井克成


2021年2月に東京証券取引所マザーズに上場した株式会社WACUL。「テクノロジーでビジネスの相棒を一人一人に」をミッションに掲げ、マーケティングのデジタルトランスフォーメーションを実現する事業を展開しています。


Google Analyticsのデータを元に、データ分析から改善ポイントの提案、施策の管理と成果の検証と、デジタルマーケティングのPDCAを支えるマーケティングDXツール「AIアナリスト」。デジタルを活用した戦略立案からオペレーション構築に至るまで、マーケティングのデジタルトランスフォーメーション(DX)をワンストップで実現するコンサルティング事業など、設立から蓄積してきた知見とデータを活用した事業を行なっています。


昨今企業経営は複雑化し、データを軸としたデジタルトランスフォーメーションは必要不可欠。同社サービス「AIアナリスト」は大手企業からダイビングショップまで利用企業は多岐に渡り、データ活用により1.5倍以上の成果をあげた企業は65%にのぼります。徹底的にデータと向き合うことにより、改善点や強化すべきポイントを明確にし、経営に即座に反映することが可能となります。


1) 資本政策のポイント

資本政策スマートラウンドに実際にサクサクと入力頂いた資本政策表をもとに、大淵さんにポイントを丁寧に解説頂き、冨田さんや参加者の皆さま、松井などからの質問に回答頂きました。要旨は下記スライドにも纏めました。


シリーズA、Bのリードとして、大手ベンチャーキャピタルのJAFCOが合計で3割超という持分比率を取得したことについて、自社の経営陣の性格なども含めて考慮した上での判断だったとのことでした。


一般論としては複数のVCや事業会社に分散してより低い持分比率を保有してもらう選択肢もあり、分散していると各株主単独の影響力は低いことにより経営陣の意思決定の自由度が高まる可能性はあるものの、難しい局面になった時に核になって支えようとしてくれる株主もいなくなるリスクがある、という意味で、それぞれにメリット・デメリットがあり、そうした点も考慮した上でのご判断だったようです。


代表取締役が交代して間もない時期でシリーズCを調達しなければならなかった点は、外部の投資家・事業会社に対して背景や理由、今後への影響も含めて丁寧な説明な説明が必要だった筈であり、大淵さんのお話の中からも容易ではなかったであろうことが想像できました。

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2) 上場後の展開


上場後もJAFCOが約3割保有を継続しており、今後の資本政策も注目です。
また、事業拡大の方向性はIR資料でも示されている通り下記のように、ケイパビリティの獲得と、顧客ベースの拡大、という方向性であり、自前での拡大もM&Aでの拡大もいずれも検討しうるとのことでした。

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3) イベント終了後のファイナンス・プロデュース松井の考察


資本政策は後戻りできない、ということはよく言われますが、資本政策は十人十色でもあり、その中でも特にVCの選び方などは、外形情報などから一つに決められるようなものでもない、という趣旨のコメントが大淵さんからもあり、共感です。


事業分野や事業規模・ステージによって、ある程度外形的に、その時点での自社に適した資本政策と投資家候補は絞り込めるものの、最終的には、自社の価値観やカルチャー、経営陣の性格まで含めて決めるべきであり、決めた後はそれが正解となるように全力を尽くすしかないと考えます。


NEXTユニコーン経営サロンでは、Smartround Academiaさんをはじめ、今後も様々な方と一緒にイベントを行って参ります!


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私どもは、主にシリーズB以降等のNEXTユニコーン起業家のファイナンスの相談(大型IPO向け資金調達やスタートアップM&A)に応えるべく、2020年1月に、ドリームインキュベータの新規事業だったプライベート・キャピタルG(以下、DI-PCG)と公認会計士の集合知とテクノロジーを活用した経営管理支援サービスを展開するブリッジコンサルティンググループ(以下、ブリッジ)が共同で立ち上げたサロンです。

2021年6月、DI-PCG事業のカーブアウト・MBOを行い、株式会社ファイナンス・プロデュース(以下、FIP)が誕生し、現在FIPとブリッジで共同運営を行なっております。

NEXTユニコーン経営サロンでは、社会的課題の解決に向け1千億円超の事業創造に挑戦する起業家・VC投資家・大企業のコミュニティ形成を目的として開催しております。不定期でピッチイベントも開催しており、様々な起業家の中から、シード期からレイター期まで様々な成長ステージの起業家3名前後にご登壇頂き、毎回10社前後のVC投資家や大企業・CVC等にご参加頂いております。

その他にも、コミュニティ参加者に有益な情報提供を目的とし、定期的にイベントや交流会、情報発信を行ってまいります。今後のイベントに関しては公式Twitterで随時お伝えしますので、是非フォローをお願いいたします!



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