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茶産地再興PJ 直地晴美 インタビュー

特急サンダーバードに飛び乗り次の仕事へ。ときに金沢、ときに関西と、地域をかけわたる彼女が選んだ3つ目の舞台は、加賀市。きっかけは、350年の歴史をもつ茶畑を守り続けている打越製茶組合との出会いでした。

彼女の名前は直地晴美さん。デザイナーである彼女は、2017年10月にNext Commons Lab 加賀(以下:NCLK)での活動をスタートさせました。それぞれの土地で、ある時は実験的に、またある時は地域に密着し、ストーリーが伝わるデザインを提案し続けています。

ーー 直地さんのプロジェクトを教えてください。

プロジェクト名は「茶産地再興」です。加賀市には、江戸時代から続く茶畑がいまなお残っており、それは打越製茶農業協同組合(以下:製茶組合)の方々が共同で管理されています。

私のプロジェクトでは、長い歴史を誇る製茶組合さんのアイデンティテイを、現代(いま)の人にどうやって伝えていくかということが命題です。具体的にはVI戦略の導入とパッケージリニューアルですが、製茶組合さんからお茶を学んでいる間に、お茶の面白さにハマってしまって。「茶図(ちゃず)」という自分のお茶ブランドも作って、加賀の紅茶の可能性を探る実験的宣伝活動を行っています。

ーー  加賀に来る前のこと、詳しく教えてください。

長く勤めていた関西の会社を退職し、実家のある石川県金沢市に移住してフリーランスのデザイナーになり、金沢と関西を行ったり来たりしていました。

ーー  関西ではどんな会社にいたのでしょうか?

最初は教育関連書籍を得意とする編集プロダクションに。PHP研究所さんの本なども担当していました。その後に転職したのが生活雑貨店を全国展開する会社で、宣伝課に配属されました。この課が、新規事業準備係と言っていいほど、会社の挑戦的事業に携わる機会が多い部署でした。物販のイロハはもちろん、グラフィックデザイン、店舗や住宅のデザイン、広報、ホームページ、飲食事業、時にはパリでの買い付けまで、本当になんでもやりました(笑)。

社内で転職を繰り返しているような感覚で、飽きることもなく18年も勤めさせてもらいました。実家の事情で退職しましたが、思い切って独立を決断できたのも、この会社で挑戦し続けさせてもらった経験のおかげだと思います。そしてスタートさせたのが、プロデュースからデザインまでを一貫して手掛ける「アソシエペーデー」です。

ーー 石川県加賀市やNCLKを知ったきっかけは?

フェイスブックを通じてNCLKの活動は知っていました。そして「茶産地再興」というプロジェクトが発表され、製茶組合のリクエストがパッケージリニューアルで、それなら自分のキャリアでお役に立てると思いました。せっかく石川にいるのだから、地域に貢献できる仕事もしたいと思ってもいました。

加賀市のことも知っていましたが、 “温泉地”というイメージを漠然と持っているくらいでしたね。移住してからは、冬の大雪は大変だけど、その分、温泉があることの幸せを思い知りました。それに、夏は緑も深くて海もきれい。人のエゴに荒らされていない素敵なリゾート地だと思っています。皆さんが色んなところに連れて行ってくれて、今では海から山まで満喫しています。

ーー 今はどんな暮らしを送っていますか?

1ヶ月のうち関西に1週間、あとは北陸にというイメージです。色んな場所で仕事をしたいというよりは、人との繋がりを大切にしているうち、自然とフィールドが増えていったという感じですね。加賀市で製茶組合さんと打合せした翌日は、京都の農家さんと打合せをするといった動きです。

加賀市では「ギャラリーR」というシェアハウスを利用しています。まだ他の住民はいないのですが、ゆくゆくはものづくりを生業とする方が集うシェアハウスになれば良いなあと思っています。オーナーさんと一緒に考えながら育てているところですので、ご興味ある方はぜひご連絡ください!

(出典:加賀ぐらし

私にとって加賀市は、心と体を解きほぐす養生の場所です。加賀市で出来た友人とご近所を散歩しながら、温泉や自然を近くに感じられる日々にとても満たされます。お仕事で関わっているお茶も、養生の仙薬と言われますしね。

ーー これからチャレンジしたいことを教えてください!

特に目標をもって動くタイプではないのですが、これから出会った人たちと、面白いことを続けていければ良いなと思っています。その中で、加賀市の良いものを外の地域に伝えていきたいと思っています。

その他には、製茶組合さんの販売所の一角にティーサロンをつくれたら楽しいだろうなと、想像しています。お茶会を開いて、地元の方と外の地域の方がともに集いながら、加賀茶のことを知るきっかけも、もっと作りたいです。


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石川県加賀市は古来より湯場として多くの旅人を迎え、様々な文化を取り入れてきました。その歴史的な背景を現代へとアップデートする形で蘇らせ、各地のリソース=人材、知恵、技術、資源を流動・越境させていくことを目指します。 WEBサイトはこちらから(https://nclk.jp/
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