【史】地図を読むのが下手な人の見え方を想像して、考え方のクセを知る/地図も読み物だから(23)
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この記事は、Podcast「にゃおのリテラシーを考えるラジオ」の2023年4月1日配信の書き起こしです。
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にゃおのリテラシーを考えるラジオ
読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書と IT 時代の読み書き、そろばんを中心に様々な話をしています。
今回のタイトルは、
【史】地図を読むのが下手な人の見え方を想像して、考え方のクセを知る/地図も読み物だから(23)
です。
土曜日は地図を読む話をしています。
読めない地図
僕は子供の頃から地図が好きで特に理由なく地図を読んでいるので、地図が上手に読めないという状況がよくわかりません。全く想像するしかないのです。
それでもたまに「あれ?この地図は読みにくい」と思うことがあって、そういうときにはちょっとワクワクしてしまいます。目の前の問題を解決するよりも、うまく読めない理由の方に興味が湧いてしまうからです。
使えない地図
うちではカミさんが仕事で地図を扱うことがあるそうです。そんなわけで、日常的に地図の話をすることがあるのですが、その中で地図が読めないことについて一つヒントになることがありました。
とある人が書いた地図が全く意味をなさない地図だったという話でした。
その地図は目的地とその前の道路と近くにあるお店などが書かれているものだったそうです。
これだけを聞いて別に問題を感じなかった人は地図を読むのが苦手な方かもしれません。問題はもう少し広い範囲から見てその場所がどこなのかを特定できる情報がないということだと、カミさんは言っていました。
地図が読めないことを想像する
その話を聞いて僕は地図が読めない人の頭の中を想像しました。
第一に俯瞰の目線が不得意そうだということ
第二に視点の回転が得意ではないということ
第三に必要十分の情報の抽象化ができなさそうだということ
を考えたんです。
第一の観点は自分の頭の後ろからの景色をイメージできるか、ということです。地図を読むときはこれをかなり高い位置から行う必要があります
第二の観点は、第一の俯瞰で見たイメージを別の方向からもイメージできることです。
この2つができると、簡単な地図は読めるようになると思います。
第三の観点は、自分の位置を掴むのに必要な情報を抽出して、単純化した形で組み立て直すということです。
一次元と二次元
最寄りの駅から自宅までを想像してください。毎日通っているのである程度その道筋はイメージできると思いますが、人に説明するとしたら、目につくものを順に使って説明しますよね?この目印の位置関係を二次元的に再構成することができないと地図は読めないのです。
なぜかというと、汎用的な地図は情報量が多いからです。その中から必要な情報を拾い出して、ある意味でそれ以外のものは見ないようにして地図を読んでいく必要があるからなのですね。このような見方が不十分だと地図は読めません。
ナビケーションシステムを使うとかなり楽になるのは、二次元に広がる大量の情報からポイントとなる情報を絞り込んで、一次元に編集し直してくれるからなのです。逆に言うと、ナビに従って進むと自分の位置がわからなくなるのですね。
多面的に考えること
これ、地図以外の物の考え方にも言えることなんです。
ピンポイントの答えだけを求めていると、十分に思考する力がつきません。
ピッタリ答えに当てはまらなくても、関連するいくつかの要素が見つかれば答えを探すことはできますが、それが決定的に苦手になってしまうのです。
案外、地図を読むという行動の中に思考の癖が現れているかもしれません。まぁ、これは過言と言っていいでしょうけどね(笑)
でも、地図を読むということは多面的な思考を楽しむということなのです。
今回は、地図を読めないということがどういうことなのか想像することで、思考の癖という、ちょっと難しい問題に着地しました。
こうやって言語化していくのは面白いですね。
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おわりに
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
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