🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2020/7/13～19］

2020年7月20日 08:47

今週一番ツボったツイートがこちら。

UberEatsとか出前館で名前を女の子にしてるとデリバリーしてる人に舐められたり雑に運ばれたりする事例があるってTwitterで見たから試しに登録名を「鬼塚剛拳」にしたらめちゃくちゃ丁寧に運ばれて来たので一人暮らしの女の子にオススメ。
— 大河🌻 (@Evo1_taiga) July 15, 2020

ネーミングセンスがすばらしい（笑）

📰プレスリリース

📰遠隔操作でモスバーガーの店員に！外出困難者が分身ロボット「OriHime」を操作しモスバーガー大崎店のスタッフとして接客を行う実験を開始

株式会社オリィ研究所は、モスバーガーを運営する株式会社モスフードサービスと共同で、難病による外出困難者が分身ロボット「OriHime」を遠隔操作して接客する「ゆっくりレジ」を、平日の時間限定でモスバーガー大崎店に実験導入する。OriHimeを通してお客様と相談をしながら、希望に応じたメニューをご案内し実際に接客を重ねながら取り組みを進めていく。

「難病により外出困難なパイロット2名が、大阪府、兵庫県からOriHimeをそれぞれ遠隔操作し、お客様からの注文を受け付ける。」ということで、省人化・時間短縮といったものではなく、多様性のある働き方を実現しようとする取り組みの一環とのこと。

「ゆっくりとメニューを選びたいお客様向けに、OriHimeと相談しながらメニューが選べる注文方式で、お子様連れやシニアなど、ご相談しながらメニューを決めたいお客様への対応を想定している。」とありますが、年齢に関係なく需要はあると思います。
実際に私はファストフードのカウンター注文が苦手で、店員さんや後ろに並んでいる人の「早くしろや…」という視線が緊張するんですよね…。（その影響もあってかマックはアプリ注文しかしなくなりましたが。）

📰《ビジネスマンの健康と飲食店の存続をサポート｠福利厚生プラン「POTLUCK BIZ」を、定額制テイクアウトアプリ「POTLUCK」が提供開始

忙しく健康的な食事を取ることができない従業員を抱える企業へ向けて、福利厚生としてPOTLUCKを利用できるプラン「POTLUCK BIZ」の提供を開始。「POTLUCK BIZ」により飲食店の美味しい手作り料理を楽しめる機会を提供し、心の健康と体の健康を支えることを目指す。

少なくとも私の会社周りは100%とはいかないまでも、ほとんど従業員は出社している印象で、通勤電車はもちろん、ランチ時は結構混みあっています。

最近向かいのビルに導入されたmellowさんのフードトラックもピーク時はこの混みよう。

福利厚生サービスは「オフィスグリコ」や「OFFICE DE YASAI」等ありますが、やはり昼食の補助があったら嬉しいですね。（POTLUCKさんはまだ渋谷中心のため加盟開発を頑張っていただきたい！）

📰「Instagram」で「PayPayピックアップ」の利用が可能に

PayPay株式会社は、Facebook社が運営する「Instagram」の「料理を注文」機能において、事前注文サービス「PayPayピックアップ」が利用できるようになった。

もはやプラットフォーマーは必須の提携ですね。
あとはレストラン側がどのプラットフォームを選択するかですが、もちろん受注を一番取れることは前提としつつ、レストランとの関係性を築いていく必要もありそうですね。

🗾国内のニュース

🗾セブン‐イレブンスマホで注文最短2時間で配達実証実験開始

コンビニ最大手のセブン‐イレブン・ジャパンは、スマホから注文を受けた商品を店舗から最短2時間で配達する実証実験を、15日から都内の一部の店舗で始めた。新型コロナウイルスの影響で自宅で過ごす人が増える中、今後、最短30分で配達する仕組みを整えたいとしている。

公式サイトはこちら↓

そもそもセブンイレブンはオムニセブン内でセブンミールを実施していますが、今回は宅食・ネットスーパー的な立ち位置では無く、「ネットコンビニ」という名称が示す通り、完全にコンビニ宅配に振り切っています。

こちらは商品カテゴリの一覧ですが、ほぼ完全にコンビニ店内の商品と一致しています。

コンビニのオンデマンドデリバリーはローソン×UberEatsが先行しており、こちらの記事を見ると売上の１～３位までをからあげクンが占めているとのことで、ファミリーマートならファミチキ、セブンイレブンなら揚げ鶏のように、各コンビニを代表するホットスナックも注文できるのはありがたいですね。

🗾宅配ロボで無人デリバリー　JR東日本スタートアップら実証実験開始

コーポレートベンチャーキャピタルのJR東日本スタートアップと、自動運転・ロボット技術により社会課題を解決するZMPは、無人デリバリーサービスの実証実験をTakanawa Gateway Fest内のフード＆クラフトマーケット芝生広場にて実施することを発表した。

実証実験の具体的な内容はこちら↓

・Takanawa Gateway Fest内のフード＆クラフトマーケット芝生広場
・注文から決済、デリバリーまでを完全キャッシュレス
・決済方法は交通系ICカードを予定
・DeliRoの活動時間は8月12日から16日の11時～14時と15時～18時
　※雨天中止

DeliRoの実証実験も私有地内での実験回数が増えてきましたね。
公道を走行するにはまだ規制がありハードルは色々と高そうですが、今後も街中で見かける機会は増えていきそうです。

🗾Amazonとライフコーポレーション、生鮮食品の配送を関西でも開始

ライフの店舗で取り扱う生鮮食品や惣菜をAmazonがお届けするサービスが東京23区・4市に加え、大阪市16区においても利用可能に。

ついに近畿圏での開始ということで、着実にエリアが増えていってますね。
Amazonとしては、このままグロッサリー宅配の経済圏を増やしていきたいところですが、ライフの店舗一覧を見ると首都圏と近畿圏に集中しているので、名古屋・福岡・神奈川等の第三都市以降の展開をどう見据えているのか、恐らく他のスーパーともどんどん手を組んでいくのではと思われます。

🗾かっぱ寿司が朝食メニューの提供店舗を拡大　「愛知のモーニング文化に挑戦」

大手回転寿司チェーン「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトは、愛知県の3店舗と静岡県の1店舗で新たに朝食メニューの提供を開始。朝食メニューは、「メイン」と「汁物」から1品ずつ選択する。メインには、「いくら・おにぎりセット」（390円）や「海鮮漬け風まかない丼セット」（490円）などがある。

回転寿司×朝食とは面白いですね。
「愛知のモーニング文化に挑戦」とのことですが、トライアルは「福島県と静岡県の一部店舗」で行っていたようです。

飲食事業は１日に３回も接触機会があるものの、特に朝食は単価も取れず難しいですよね。朝食をキーとして、昼食・夕食への送客となるのか。

🌎海外のニュース

🌎デリバリーヒーローは、RappiまたはGlovoとの契約にオープンだと述べている

デリバリーヒーローは、他のフードデリバリー会社と潜在的な取引について定期的に協議、RappiやGlovoを含む同業他社と常に対話をしていると述べた。ベルリンを拠点とする同社は、RappiとGlovoの株主で、ボゴタを拠点とするRappiとの協議は、同事業の買収の可能性を中心に行われていると語った。

Rappiは南米コロンビアをGlovoはスペインを中心に展開しているデリバリーサービスで、Rappiはソフトバンクも出資しフード以外のサービスも手広く、何度か本noteでも取り上げています。

デリバリーヒーローはドイツを拠点としてそれこそ世界各国に展開、最近だと韓国の同業ウーワ・ブラザーズを40億ドルで買収していましたが、さらに勢力を拡大していくために買収は続いていくと思われます。

🌎DoorDash社がWalgreens社と契約し、市販薬とスナックの配達を提供

DoorDashは、ウォルグリーンズのオンデマンド・デリバリー・サービスを導入し、「日常の必需品」をお客様の玄関先までお届けすることを発表。アトランタ、シカゴ、デンバーの顧客は、市販薬、食料品、スナック、美容製品を含む2,300点以上の商品を薬局チェーンに注文できるようになった。

DoorDashも日用品の展開に大々的なスタートを切ったということで、UberEatsのPostmates買収もあり、オンデマンド日用品デリバリーはInstacartを交えての大きな戦いになりそうです。

こちらはDoorDashのCOOがCNBCにインタビューを受けている動画です。

記事には取り扱いは2300アイテムとありますが、動画内では5000アイテムまで早急に増やしていくと言っています。
また、記者が今後どのような戦いをしていくのか？と煽っていますが、あくまでも競合他社を見るのではなく、顧客に対して価値のあるサービスを提供していきたいと、躱してしますね。（さすがに競合に対して安易に言及はできないですね。）

🌎ChipotleがChipotlanesに「ポートフォリオ全体をピボットする」理由

パンデミックの絶頂期に、多くのファストカジュアルチェーンが店舗外のトラフィックを増やすために奔走する中、Chipotleは既に存在していた非接触注文とデジタルフレンドリーな Chipotlaneのコンセプトを利用。このコンセプトが導入されてから2年が経過した今月、同社は 100店舗目となるデジタル注文用ドライブスルーをオープンし、ネットワーク全体での急速な拡大を計画している。

「オンラインで事前オーダーし、（車などで）受け取り専用レーンで受け取る」というBOPIS戦略であるChipotlaneが奏功ということで、今後新規出店する店舗の約60%はこの戦略に基づいた店舗設計になるとのこと。

米マクドナルドもドライブスルーには力を入れていますので、今後の郊外店舗では必須の仕組みになっていきそうです。

さらにチポトレは最大1万人の従業員を雇うとも発表しており、デジタル化戦略の好調を物語っていますね。

🌎レジ不要、Amazonのスマート・ショッピングカート「Dash Cart」がすごいワケ

米Amazonはキャッシャーを必要としないスマートショッピングカート「Dash Cart」を発表。Dash Cartは同社アプリを通しQRコードをスキャンし、専用バッグを置くことで利用を開始できる。最終的な会計・決済は、専用出口「Amazon Dash Cart Lane」を通ることでアマゾンアカウントから自動的に引き落としされる仕組み。

Amazon Goという形で無人の仕組みは作っていますが、「Amazon Goは店舗内にセンサーなどのインフラ整備が絶対必要なのに比べ、Dash Cartはカートそのものがセンサーの役割を果たすことができる設計となってる。」とあるように、設備投資に大きな違いがありそうです。

具体的なカートの開始方法、カートへの商品投入方法、バーコードが無い場合の商品投入方法等、英語ではありますが公式サイト内の動画がとても分かり易かったです。

今は実証実験中とのことですが、いずれWhole Foodsには入れてきそうですね。

🌎2020年Uber Eatsの要望レポート

Uber Eatsでは、世界6,000以上の都市で数百種類の料理を提供し、それぞれの料理をお好みに合わせてカスタマイズすることができるので、組み合わせやカスタマイズは無限大。過去12ヶ月間で最も人気のあったもの、最も驚いたもの、最もユニークなデリバリーリクエストのスナップショット。

人気の要望ランキング（玉ねぎ無し、ソース多め等）や人気の組み合わせ、好き嫌いが多い州や礼儀正しい州等、やはりこれだけ手広く展開していると地域ごとによって特性が把握できるんですね。

さらに常連、ロマン派、詩人、完璧主義者等、各カテゴリに分けて、印象的な要望も掲載されています。
さすがアメリカとも言うべきか、実に色々な人がいますね（苦笑

🌎南カリフォルニアでは「KFC ビヨンド・フライド・チキン」を初めて味わうことができます。

KFCは、南カリフォルニアの50店舗以上のレストランに、植物性チキン「ビヨンドミート」を期間限定で復活させる。

「ビヨンド・ミート製品の市場テストは今回が3回目で、西海岸では初の試み。」ということで、昨年の初回販売では数時間で売り切れた印象は強く、このままファストフードチェーン×代替肉をけん引するリーダーとして一般導入しても良いのではと思います。

こちらはミールキット×代替肉で競合のインポッシブルフーズが提供しています。

以上。

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