🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2019/10/28～11/3］

2019年11月4日 07:49

先週はテイクアウト市場で大きなニュースがありました。

🗾国内サイトの記事

🍳スターフェスティバル、ぐるなびのフードデリバリー事業を継承

スターフェスティバルは10月30日、ぐるなびとの間で、同社が運営する法人向けフードデリバリー事業の譲受に関する契約を締結したと発表。フードデリバリー事業を一体的に運用することで、相互送客を通じた販売網の拡大や商品ラインナップの拡充を図る。

先日個人向けのデリバリープラットフォーム「ぐるなびデリバリー」を終了させ、法人向けはそのまま続けるか楽天が引き継ぐのかと思っていましたが、ここで法人デリバリーに強いスタフェスへ譲渡とは…。とはいえ、社長は元楽天で、楽天デリバリーを立ち上げた方なので、来るべきところに来たという方が正しいかもしれません。

スタフェスを知るにはこちらの記事が参考になります。

🍳menu、テイクアウトナビ株式会社が運営するテイクアウト注文アプリ「テイクアウトナビ」を事業譲受

テイクアウトアプリ「menu」を運営するmenu株式会社は、テイクアウトナビ株式会社が運営する飲食店のテイクアウト注文プラットフォームアプリ「テイクアウトナビ」を、同社から譲渡。「テイクアウトナビ」加盟店は、順次「menu」へ移行。

menu、PICKS、iToGo、O:der等々、テイクアウトプラットフォームは参入障壁が高くないからなのか、多くのサービスが展開されています。その中でmenuとテイクアウトナビが統合ということで、menuが頭一つ抜けた形でしょうか。とはいえ、ここには大きなLINEポケオという存在がありますので、ここから勢力図がどうなっていくのか楽しみですね。

それにしてもmenuは佐々木希さんを起用しているんですね。（個人的に）ドストライクで一気にブランドのファンになりました（笑）

🍳朝日新聞が「出前館」と組んで「デリバリービジネス」進出したものの惨敗した原因

10月10日に明らかになった同社の通期決算は、意外にも営業赤字。さらに来期の見込みも9割の減益である（約15億円の赤字）。「夢の街」という社名が仇になったか、株価も発表翌日には20％以上暴落して夢と消えたのである。

個人的には週刊新潮のこの記事はタイトルからしてちょっと悪意が感じられる気がしますが、とはいえUberEatsの影響はとても大きいということですね。直近では大戸屋が開始するなど引き続き大手チェーンの参入がありますし、容器の開発にも力を入れています。

（コンビニにある容器と一緒では…と思ってしまいましたが）こういうデリバリー自体が進化する協業はステキです。

🍳Tastemade Japan、11月1日より東京にてフードデリバリーサービスを開始！

ライフスタイルコンテンツプラットフォーム「TASTEMADE（テイストメイド）」を運営するTastemade Japan株式会社は、シェア型クラウドキッチン「KitchenBASE」とコラボレーションし、2019年11月1日（金）より人気動画のメニューをUber Eatsと出前館にて販売開始。

「レシピコンテンツ＋ゴーストキッチン＝フードデリバリー」というまた新しい形が出てきましたね。特にfacebookでのレシピ動画を中心に多くのコンテンツを届けてきましたが、実体験の場として実は昨年にカフェもオープンしていたんですね。今回はその裾野をさらに広げた形になり、商品自体もなかなかキャッチーなものが多いので、ここからどう広まっていくのか楽しみです。

🍳Uber Eatsで運ばれる食事が空を飛ぶ！配送ドローンの試験運用と、収益拡大の実現性

Uberが食事を宅配する「Uber Eats」の事業で、配送の一部にドローンを導入する計画を明らかにした。2020年にサンディエゴで試験運用を始めるドローン配送によって、同社はUber Eatsのコストを圧縮する同時に、取扱量や対象商品を拡大していく考えを示している。

性能として、「航続距離は約29km、滞空時間は18分で、二人分に十分な量の食事を運べる」とのことですが、ちょっと少ないように感じますがどうでしょう。もちろんこのまま注文者のところまで行くわけでは無く中継地点までということで、中国ではウーラマや日本では楽天が実施しているように、都心部というよりかは郊外で役に立つイメージですね。

🍳Uberが料理教室やコース料理などの体験をUber Eatsで試験提供

Uberは、Uber Eatsに新たにMomentsというタブを設け、料理教室や高級コース料理など、食にまつわる体験を販売する。「小規模のテストを現在サンフランシスコで展開している」とForbesが報じた。

まさかの料理教室ですよ。美団もGrabもスーパーアプリとして体験価値を上げるために、"運ぶ"という部分を横展開していっていますが、"食"を横展開してきましたね。
他にも記事内には「もしUberが旅行に今後フォーカスしていくのなら、Uber MomentsがUber Stays、Uber Trips、Uber Coverなどを、オンデマンドのホームサービスに注力するのならUber Clean、Uber Care、Uber Fixなどを展開すると想像できる。」とあるとおり、どこで横展開させていくかが今後の見所ですね。

🍳フードデリバリー業界で勃発の「人気レストラン」の争奪戦

ニューヨーク市場に上場する「グラブハブ（Grubhub）」が発表した第3四半期決算は、売上が予想を下回り、来四半期のガイダンスもアナリスト予想を大幅に下回ったのを受けて、10月29日の株価は40％の下落となった。

記事内には、「フードデリバリー分野の戦いは、動画ストリーミングに例えるべき。人々はお気に入りの映画やコンテンツを見るために、ネットフリックスやHuluなどのプラットフォームを選んでおり、各社は人気コンテンツの獲得に莫大な費用を支払い、新規顧客を獲得しようとしている。フードデリバリー分野でも類似した傾向が高まっており、人気のレストランとの独占契約の獲得が重要な差別化要因になりつつある。」と、値引き合戦で市場を広げてきたフェーズから次のフェーズに移行してきましたね。
どこまでいっても「プロダクトが命」であり、そのプロダクトとは「商品＋デリバリー」でなので、これからも「美味しくお得な商品がどこよりも早く届く」という根幹を各社突き詰めていってほしいですね。

🍳米アマゾン、生鮮宅配を無料に　有料会員向け

米アマゾンは29日、有料会員「プライム」向けに生鮮食品を最短1～2時間で宅配するサービスを無料にすると発表。生鮮食品の宅配サービスを巡る競争が激しくなる中、アマゾンは無料化で主導権を握りたい考え。

以前はプライム会員の費用＋月額約15ドルが必要だったということで、かなりの方向転換をしてきましたね。これもひとえにフード＆生鮮のオンデマンド需要が増してきている中、競合との差別化を図りに来たわけですが、若干この分野においてアマゾンは後手に回っている印象なので（日本でもAmazon freshは流行っているとは言い難い）ここからの巻き返しに注目です。

🍳クラウドキッチンがラテンアメリカで大流行、フードデリバリー競争が激化

クラウドキッチンがラテンアメリカで大流行している。フードテックのスタートアップであるMuyは、1500万ドル（約16億3000万円）のシリーズBを調達して、本拠地のコロンビアからメキシコと、もうすぐブラジルにも進出しようとしている。

コロンビアといえば以前取り上げたRappiというオンデマンドデリバリーが人気のようなのですが、すでにキッチンも浸透し始めているんですね。
記事によると、「利用者として増え続けている中間層は、通勤時間が長いので家にいない時間が12時間を超えている。食事はデリバリーに依存せざるをえないが、それもできるだけ短時間ですませたい。というわけで、フードデリバリーの進化形であるクラウドキッチン（職域地区にある共用キッチン）の利便性が歓迎される。」とのこと。
今後も様々な国でテイクアウトやデリバリーが増えていきそうです。

🍳ビヨンドミートだけじゃない。食品産業に革命を起こす次世代フードを実食。

ビヨンドミートの競合相手であるインポッシブルフーズという代替肉食品スタートアップを紹介。なぜ代替食品が注目なのか、インポッシブルフーズの特徴、そして実際に食べてみた体験についてもまとめた。

KFCで話題になったビヨンドミートの競合であるインポッシブルフーズのコラム記事です。記事内には実食レポも載っていますが、見た目だけでなく、味や舌ざわりも本物の肉を再現できているということで、代替肉にますます興味が出てきました。
本記事をツイートしたところ、フォロワーさんからこんなお返事をいただきました。

アメリカで実際に食べましたけど、本当にただの美味しいバーガーでした！値段はまだバーガーよりも高いけど、普及に伴って安くなっていくんでしょうね〜
— マーティン / クックパッド広報 (@mrtn) October 31, 2019

まずはここをUberEatsで注文せねば！

🍳美団のフードデリバリーアプリが音声操作機能をリリース　視覚障害者も注文可能に

中国最大手のO2Oサービス「美団点評」と中国視覚障害者協会による「視覚障害者専用音声アプリ」の運用が正式にスタート。このアプリを利用することで、1700万人の中国の視覚障害者が音声操作によりフードデリバリーを注文できるようになった。

素晴らしい。まだまだ進化できるんですね。マイノリティとはいえ中国程の人口であれば十分な数が取れますし、何よりこういった"お得"ではなく"便利"や"安心"という文脈での差別化は顧客からの信頼が得られるので、より強固な顧客基盤構築に繋がっていきますね。

🌎海外サイトの記事

🍳スターバックスはメニューボードのないマイクロカフェをオープンしています

ちっちゃ！28㎡は約15畳なのでちょっと大きな会議室程度でしょうか。スタバはずとサードプレイスとして空間作りにも力を入れていきましたが、モバイルオーダー＆ピックアップがメインなので、フォースプレイスとしてオンラインでの体験を強化した作りですね。
特にコーヒー戦争が激しい中国でもこの流れはきています。

以上。

============================
この記事があるマガジンはこちら

============================
こちらも是非。
様々な体験をまとめたマガジンはこちら
 販促考察のマガジンはこちら
 雑記のマガジンはこちら

============================
twitterはこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？