卑怯な大人21
麻紀と行って大奮発したれんが亭のステーキは値段の割には
味はボチボチだったように思います。
神戸では麤皮さんが有名ですが小学校に行く通り道にあり
いつもコックの人が休憩時間にキャッチボールをしていたのを
覚えています。
それ以降A-1かみやすがよく行くステーキ屋さんになりました。
「こんな高いとこ初めてきたけど。。。美味しかった」
「連れてきてくれて嬉しい」
麻紀が店を出てニコニコした顔で
俺のポケットに何かを入れました。
みたら6万円でした。
「ママが時給あげてくれて給料沢山あったし。。」
「えー そんなんええわ」
精一杯強がりました。
実はもうそれで有り金残金はジャラ銭しか残っていませんでした。
奢ると決めた以上貰うわけには行きません。
麻紀に返しました。無理やり受け取らせたら困った表情になり
「ごめんね 中元君の気持ち考えず」
「でも次私に払わせてね」
「あぁ 実はもう俺ジャラ銭しかないねん笑」
「えー やっぱりやん笑」「私次はもっと安いとこでいいから」
「次は近所のお好みにいこね」
(うぉーなんと優しいんや)
麻紀は下町育ちなので高級なとこは居心地がいまいちよくないし
勿体ないと言いました。
デートする前は絶対ラブホテルに連れ込むぞと企みましたが
その頃はクレジットカードも持ってないしジャラ銭では
ホテル代も払えません笑
しかも麻紀の笑顔を見たらもうそんなことどうでもよくなりました。
でもトーアロードから坂を上がるにしたがい北野小学校近くに近づき
「俺の出た小学校もうそこ」
「へぇ~ これが北野小学校?」
て言いながら過ぎるとそこはホテル街近くで同級生の家がやってる
ホテルもありました。
2人とも何故か無言になり歩いていたら突然麻紀に腕を引っ張られ
「ここ入ろ」
「 (;゚Д゚)エエー」
2人ともまだ17歳で今なら補導されるか兵庫県青少年愛護条例違反
かもですねw
麻紀の強引な動作にびっくりしました。
「中元君の事大好き」
麻紀がそんな大胆とは思いませんでした。
俺と麻紀は結ばれました。
ホテル代は麻紀が出してくれました。
朝はにしむら珈琲にモーニングを食べにいきました。
珈琲を飲んでると後ろから目隠しをされたのでびっくり
したらママでした。
「あんたらこんな朝早くなにしてんの笑」
ママからいたずらっぽい疑いの目でからかわれました。
ホテル帰りバレバレです。
「(〃゜▽゜〃)エッ」
「へぇ~ 」「大ちゃん あんた ちゃんと勉強してる?」
「うちの麻紀ちゃん泣かしたら私がただでおかへんで」
「あ、はい」
ニコニコした顔で脅されました。
ママはやはり怖いですw
「私行くわね」
「あっ ご馳走様です。」
伝票をもってママがご馳走してくれました。
まさかママがいるとは思いませんでしたが
そう言えば加納町から中山手に引っ越したとか
言ってたのでママは近所に住んでてにしむらにコーヒーを
飲みに来てたのでした。
「びっくりしたなぁ~」
「うん」
「あ そいえば家にケンタッキーの山本さんて人から
お兄ちゃんに電話有って今日面接とか言ってた。」
「 (;゚Д゚)エエー そうや中岡に言うの忘れとった」
続く。。。
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