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#23「お金持ちの家に生まれたかったのに…」という方からの相談

「うちはお金持ちではありません。おじいちゃんはお金があったけど、父にお金を残さなかったみたいです。お金持ちのお嬢様に生まれたかったけど、どうして私がそうじゃなかったんだろうと思う。そう思ってしまう自分も嫌になる。」
というような相談を受けたことがあります。

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確かにお金があれば、いろんなことに苦労しなくていいかもしれません。だから、「おじいさんが、財産を残してくれたら、どんなによかったか」という気持ちがあるのかもしれませんね。
どういった経緯で、そうなったのかは分かりませんが、財産を残すと子供を堕落させてしまったり、相続問題で家族のトラブルの原因になるのが嫌で、お金があっても残さないという方はいます。しかし、もっと深い理由があったかもしれません。

「子孫に美田を残さず」という言葉がありますが、老子の言葉であり、西郷隆盛が使った言葉として知られています。
これは、子供や孫たちのためにわざわざ財産を蓄え、残すようなことはすべきではない、という意味ですが、そのほんとうの真意は、「財産を子孫に残したら、自分たち自身の力で成し遂げていく機会を奪うことになり、子供や孫たち自身の本当の幸せを奪うことになる。子供の幸せを親が奪ってはいけない」という思いが込められています。
ですから、おじいさんは、ただ単に「甘やかしちゃいけない」ということではなく、子供や孫たちのことをほんとうに信じて、そして幸せを願って、そうされたのかもしれません。

あなたが、「そう思ってしまう自分も嫌になる。」という気持ちになるのは、お父さんやお母さんが、一生懸命がんばって、あなたを育ててくれていることに感謝しているからこそ、そのような思いになるのではないでしょうか。
もし何もかも手に入るような家庭で育っていたら、そのようなご両親に感謝する思いは、なかなか湧き上がってこなかったと思います。
そして、お父さんお母さんの姿を見て、少しでも支えになりたい、助けになりたい、という気持ちもあるのではありませんか。
もしそうなら、あなたのできる範囲で、それをやっていきましょう。
そういう尊い機会を、おじいさんは奪いたくなかったのかもしれませんね。************

このようなお話をさせていただきました。
相談してくれてありがとう。

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