阿武ノーマルシティたび 大晦日編
1日目は萩市内をドライブしながら、行ってみたかったゲストハウスrucoに連れて行ってもらいました。お客さんとスタッフさんと交流してから、連泊でお世話になる漁家民宿「浜の小屋」を目指して阿武町へ。その日の様子は、こちらをご覧ください。↓
昨日の夜に「海の状況によってだけど船に乗せてあげるよ」と言っていたので期待を胸に起きたんですが、あいにくの雨で行けませんでした…。別の日にチャンスがあったらと話していたのも、ことごとく強風のため断念です。阿武町にまた来なさいということですかね。予定を変更して、大晦日なのでしめ飾りづくりを一緒にやらせていただきました。
地域に住んでいる子供は、小学生のときに近所のおじいちゃんたちと一緒に作るそうです。お正月飾りは毎年スーパーなどで買うものなので初体験です。各家庭によってカタチが多少異なるので、今回は茂刈家流しめ飾りを教わりました。
材料はワラとウラジロ(裏は本当に白いです)、ゆずり葉です。全て近所で採ってきたり譲っていただいたものだそう。作り方は、ワラ2本を束にしてねじりながら巻いていきます。そこにウラジロとゆずり葉を2枚ずつ乗せてからワラで結び、余分な部分を切ったら完成です。簡単そうにやっていましたが、ワラを巻くのは力が必要で見た目以上に大変です。同じように作ったはずなのに不格好になってしまったり。「個性があってこれも良いね」という温かい言葉に励まされながら、楽しく20個ほど二人でつくりました。家に飾る用といろんな神様に飾る用だそうです。
せっかく自分で作ったんだからと、橙の代わりに小さいミカンをつけて泊まっているお部屋の入口にも飾りました。ブログやTwitterに写真を載せたいとお話したら、インスタ映えならぬブログ映えする角度までプロデュースしてくれました。そして撮れたのがこの写真です。普段から茂刈さんご自身でも、写真を撮ってブログをアップしているのでさすがのセンスですね。
お昼ご飯は、千鶴子さんお手製の小鉢と鯛のあら汁です。お腹いっぱいながら、美味しさのあまりどうしても食べたくてあら汁をお代わりしました。後悔はありません。
時間があったので周辺をお散歩。惣郷川橋梁(そうごうがわきょうりょう)は、トワイライトエキスプレス「瑞風」が走ることで鉄道付きの方に人気があります。
こちらの景色はなんだか懐かしい感じがしませんか。トトロに出てくるバス停みたいですよね。この待合室は地元の方の手作りだそうですよ。
近くのお寺の横に水車がひっそりとありました。なんとなく惹かれてパチリと一枚。
ふらっとお家に戻ってみると今日のゲストさんが到着していました。ご挨拶もそこそこに漁に出れなかった分、船の生け簀に話してある魚をシメるところを見せてくれることになりました。
茂刈さんの船「加州丸」。カリフォルニアに憧れてこの名前にしたそうです。粋ですね。
船の生け簀です。釣っていた魚を放しています。
網で魚をあげて包丁でシメています。鯛が抵抗しているところは生々しかったです。
今夜の食材は連子鯛、高級魚のキジハタ、サザエという豪華メンバー。
専用の道具を使って鱗をとっていきます。
3枚に下ろして下処理は完成。最後まで抵抗していた魚に生命力を感じます。
夕食まで時間が少しだけあったのでまたお散歩へ。沈んでいく夕日が綺麗で見惚れてしまいました。
再び戻ってからは、千鶴子先生のお寿司教室開催です。力加減や手の上での転がし方が難しくて不恰好に…これは修行が必要ですね。それでもゲストさんと漁家民宿ならではの体験ができて嬉しかったです。
そして今晩の夕食は、お寿司にお刺身、焼き魚から煮魚までフルコース。魚好きにはたまらなくて、どれも感動的な美味しさでした。大晦日といえば「第9」が定番ですが、阿武町の浜の小屋は違います。ファゴットのソロからはじまる「春の祭典」を聴きながら過ごす、2017年最後の時間は特別な空気が流れています。そんな空気に後ろ髪を引かれつつ、元旦は近くの神社に初詣するために一眠りをしにお部屋に戻っていきました。