ジャイアン思想

私はちょっと他人のものと自分のものを区別する能力が低い。大学で所属していたカヌークラブの合宿所にあった他人の服を、寒いからという理由で勝手に着たりしていた。

長男もそうなのか、私の仕事道具を勝手にどんどんひっぱりだして使っては全然違うところに戻したりする。いやそれは親子でまだ3歳だからなんだろうが…おや待て、親子の関係で言うなら私と父の関係がまさにそうだった。

思い返せば私はしょっちゅう父の書斎のものを勝手に持ち出して遊びまくっていた。それでも父は怒らない人だった。(現在78歳元気でおります)

おかげで早い時期に30cm定規という昭和のこどもには貴重な品を早々に我がものとさせてもらい物作りが好きになり、PC9821(?)だかを小学生の頃勝手にいじって初期化しても怒らずにいてくれたおかげでパソコンにも幼い頃から親しめた。(この時はさすがにビビって会社に電話したが)

しかしやっぱり境界線がわからない生き方はちょっと面倒で、普通の会社員として生きていくのは難しいのだと思う。もう在宅ワーカーフリーランスを10年も続けてきてしまったので、今更会社員やってたらどうなのか?なんて調べようもないのだけど、ここ最近のコロナ禍で、会社に行きたがる友人達の話を聞いていて、あ、みんな会社って嫌々行ってるものじゃなかったのか…と気づいた次第である。私にとっては会社勤めはそもそも苦行として登録されている。

境界線がわからないメリットとしては、どんな案件でも自分ごと化できる力も持っている。これはフリーランスとして受注するときに自分の強みであるとは思っているが、ちょっとしたことでもそれはクライアントの好みだからいいのだ、と目をつぶれないのはやっぱり疲れたりもする。

長男のいじり癖を直しつつ、物への興味を存続させる方法を模索しないとな。

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