動画配信をしていて感じること(日本語教師)

以前、対面のオンライン授業におけるメリットとデメリットについてまとめました。今日は対面ではなくこちらが一方的に与えるタイプの配信の話をしようと思います。

私が勤務する学校では、在校生には音声付きのPowerPointの動画を学習者に配信するという方法をとっています。東進のように、授業動画を配信するという案も出たのですが、やはり顔をさらすことに抵抗がある…ということでその話はボツになりました。

配信に関して、私個人の感想を述べると、ものすごくやりやすい!

このままこれが主流になればいいのでは…と思ってしまうほどやりやすいです。初めは、学生の反応がわからずに進めていくことにかなり不安がありました。しかし、慣れればいろいろなメリットがあり、今までやらなかったことが不思議に思えるぐらいです。

勤務校のルールを細かく書いてしまうと身バレしてしまう恐れがあるので(笑)簡単にご説明させていただくと、配信する動画は10分程度のもの。文型の導入のみです。軽く問題も用意しますが、ほぼ導入と例文紹介のみの簡単なものなので、作成にもそこまで時間がかかりません。(取り上げている文型が説明しやすいということもありますが。)

動画にしたことで、学習者は好きなタイミングで止めるとこができる。何度も見直すことができる。見た上でわからないことはメッセージで個人的に質問する。今、動画配信を始めて2週間ほどですが、私が担任を受け持つクラスではこの流れが定着してきています。1人でもきちんと学習する習慣を身につけている学習者であれば、普段の授業よりも効率よく学習を進められているのではないかと思います。

ただ、そういう学習者ばかりではないというのが現状です。動画を配信しても見ていない学習者も一定数います。でも、私は見ることを促したりしないことに決めています。学習者は、この休校期間で各自が自分の語学に対する姿勢を考えることができる。自分がどれくらい日本語を真剣に学びたいと考えているかを把握することができるのが今なんです。本当に学びたい気持ちがあるなら、きっとひとりでもきちんと勉強するはず。逆にこの状況で学習できない学習者は大した覚悟もなく日本へ来たのでしょう。語学への思いもその程度なのでしょう。見切りをつけて、潔く帰国すればいいと思います。いろいろなサイトで、アフターコロナがたびたび話題になっていますが、私は、このように意欲のない学習者が淘汰され、本当に学びたい学習者だけが日本に残るのではないかと考えています。新入生が5月には来られないことが決定しているので、資金面で相当厳しい状況に追いやられる学校も多々あるのでしょう。コロナがこの業界に与えた影響は計り知れません。

しかし、これを機にネットの可能性を追求しようという空気があるのも事実です。そうなると、今まで教室に通っていた学習者は、以前のような教えられ方に疑問を持つようになるのではないでしょうか。集まることの意義を考えるようになるのではないでしょうか。そしてそれは、私たち教師も考えなければならないことです。

私はこの動画配信が、コロナが収束したあとも残り続けることを望んでいます。学校として、教室での授業と動画配信をうまくミックスさせてカリキュラムが組めないかと考えています。もちろん、教室でしかできないこともあるということは、重々承知しています。ただ、せっかく習得したこの技術をなんとかこれからの学習者に還元することを積極的に考えていきたいです。

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