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探偵と強盗(4話)(最終回)

*前回のあらすじ*
父のアイス将軍を殺されたアイス青年は、探偵と強盗との多重人格があるベンジャミンという探偵を呼んでしまう。
無事、探偵は帰ったが、アイス将軍の謎がまだ解けていない。
アイス青年は、別の探偵を呼んだ。

青年はゲオルグという名の刑事を呼んだ。
どうやら、ジョーダンという名の警官と、ギルバート警視正も連れてきてくれるらしい。
呼び鈴が鳴った。心配そうに少しだけドアを開けると、明らかにベンジャミンの顔。
「悪魔よ、去れ!」と叫び、青年はドアを閉めた。
その時、また呼び鈴が鳴った。
だが、アイス青年は出なかった。上から見下ろすとベンジャミンの顔が見える。あの高い身長、白く広い帽子、馬鹿げたような大きな体、ベンジャミンと言って間違いない。
それでもしつこく呼び鈴を鳴らしてくるので、青年は追い返そうとドアを開けた。
でも誰もいない。明らかに子供の遊びだ。
ドアを閉めると、また呼び鈴が聞こえてくる。
どういう事だ。
呼び鈴を放っておいて3階に上がると、ベンジャミンとヘンダーソンたちの姿。
天井には、縛り付けられている怪盗X団(2話〜3話参照)が居た。
「遺言状を発見しました。これで自殺だとわかりま…」
突然、全員暴れだした。
聡明なアイス青年は、ここにいる全員多重人格だとハッキリと認識した。
アイス青年の家から遠くに住んでいるアイス青年の母から、メールが来た。
「今日、どうしてた?」
(どうしたって聞かれても……この状態は説明不能だよ……いま忙しいんだ……!)
アイス青年は、そう声に出さずにいられない。
そのうちに、騒々しさはエスカレー卜。
今アイス青年にできることはたった一つ。三階のドアを閉め、鍵をかけることだけだった。
愚かなアイス青年は、自分が聡明であることを忘れ、また、そのせいでこんなことになってしまったことに気づき、その瞬間、アイス青年はもう何が起こっても警察には頼まない事にした。

THE  END

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