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光秀と秀吉

 山林を落ち延びてゆく光秀は今にして思えば信長を本能寺で焼き殺した後さっさと秀吉を攻めていればよかったと後悔した。そうすれば自分は天下を取れたのに。自分は判断を誤った。あの猿を猿だと思ってバカにしたのがいけなかったのだ。あの猿はウキー!と泣きながら信長のペットになった。信長は猿に芸を仕込み秀吉と名まで与えた。家臣はみなそんな信長に殿もお戯れをと呆れたものだが、殴られるのが怖くて誰も口に出せなかった。猿はウキー!と調子付き、自分の仲間の野生の猿を配下にして猿軍団を作った。信長は猿の奴が手柄を立てまくるので猿を益々重用した。光秀は殿いい加減に猿なんか持ち上げてたら大変なことになりますよ!と言ったが猿の霊に取り憑かれた信長は光秀の讒言など聞かず光秀をボッコボッコにしてしまった。それで光秀は猿と猿に取り憑かれた信長を退治するためにまずは信長を本能寺で焼き殺したが、京都の人が動物虐待はやめてと光秀に訴えでたので猿の秀吉を打つことを躊躇ってしまった。その隙に猿の秀吉は全国の猿とウキー!と仲良くなって光秀を襲って光秀の部下を残らず食べてしまったのである。光秀はちゃんと京都の人に伝えとくべきだったと後悔した。動物は可愛い格好をしてるけど実は怖いんですよと。今、すでに追い詰められた光秀を取り囲んでいるのもウキー!と泣いてる猿たちだ。ああ!ペットを甘やかすからこんなことに!光秀は今唯一生き残った人間としてせめて一太刀をと槍を振り回して猿たちに突撃していった。

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