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大炎上した「レペゼン地球」のいちファンが思うこと

あまり犯してはいけないヤラカシのため、ちょっと偏差値の高い人間は皆蛇蝎のごとく嫌わなければいけない。そういう風潮になっているアーティスト「レペゼン地球」の話である。

3年ほど前、ツイッターのタイムラインにひとつの動画が回ってきた。
「無限オムレツ」と題されたその動画は、パリピ風の若いお兄ちゃんたちが生卵ともやし、キャベツ、ラーメン等をパンパンに腹に詰め込み、ホットプレートの上に吐き散らす。そのゲロをまた別のお兄ちゃんが食って吐き、それをまた食って吐き…という平成史上考えうる限りで最悪の動画だった。

私はモラルがマイナスカンストしているので、20回観て、20回腹を抱えて笑った。

その他
「アナルにローター入れて心霊スポットでこっくりさん」「ちんこを炭酸水に浸けて鍛える」「利きオナホール」
などタイトルで既に胸焼けをかましそうな数々のオゲレツ動画に完全に虜になり、調べてみたら何と本職はアーティストだという。
私は曲を聴き漁り、生まれてはじめて音楽ライブというものに行き、エリカ様の隣で片瀬那奈が堅揚げポテトを貪り食ったクラブ・WOMBにも行き(インキャなのに)、遠征というやつもやった。つまり結構なファンになったわけだ。

その青年達が後にYouTubeのチャンネル登録者数200万人を超え、ドームでコンサートまで決定するも、とある事情で大炎上しドーム公演は白紙、7億の損失を出した「レペゼン地球」である。

彼らが炎上した経緯は以下の通りだ。

グループのリーダーであり、所属事務所の社長でもある「DJ社長」が、事務所の新人を執拗にホテルに誘うというセクハラ行為に及んでいたことを、被害者の女の子が告発した。
ただでさえ、セクハラパワハラは、令和元年のこの時代、人々の嫌悪感の対象として非常にメジャーな存在になっており、セクハラ関連のツイートがバズるたびに「許せない!俺の体に代えても、命に代えてもこいつだけは!!」とブチキレるフェミニストに対してあんまり危機感を持っていない人間が「勝てると思うな、小僧」とツイッター上でクソリプ戦役が繰り広げられるという事態を巻き起こす。
その為、もうこの「パワハラ告発」の時点で54265562人のカミーユビダンがDJ社長死にさらせとビームライフルを撃ちまくった。
更に事を複雑にしたのは、そのセクハラが「炎上商法」を狙った「嘘」だったという点だ。
もうこうなるとカミーユがスイカバーを刺しても刺しても戦争は終わらず、とうとうヤザンゲーブルもシャングリラに着地してしまった。

特に、レペゼン地球がネット民の大嫌いなヤリチンチャラ男集団であったことがその挫折を更に気持ちの良い見世物に変えてしまったのだと思う。ワッショイ!ワッショイ!
私もファンとしてサラザビアロフくらいの複雑さをもってして一連の流れを傍観していた。

私個人は、しかしながらカミーユの事もパプテマス様の事も結局嫌いにはなれなかったのである。

パワハラにセクハラ、痴漢に準じる性被害、私もクソブスとはいえ股間に穴がある以上、受けたことがないとは言わない。

ただ、運良くソレらがトラウマになったという事も特になく(痴漢被害の際は満員電車の中で「アーーーーーーーーーーー殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」と絶叫し続け乗客をドン引きさせた)そのお陰でもあるがレペゼン地球に幻滅しきれなかった。
義憤はもちろん持ったが、彼らのことを知りすぎていて、どうしても嫌いになれなかった。

その代わり、通販やライブの物販で購入したグッズとCDは全てメルカリで売った。レペゼン地球のファンは比較的年齢層が低く、金がねぇのを知っていたので割と安価で叩き売った。安価だが数を所持していたためなかなかの小遣いになった。

それをもってして個人的な落としどころとした。

未だに件の炎上に関して、「まだだ、まだ終わらんよ」と感じている人は多いかもしれない。がっかりしてファンを辞めた人も多いかもしれない。

しかし、炎上によって無くなった「ドームでコンサート」は、リーダーであるDJ社長の夢である。

この青年は良くも悪くも相当の食わせ者なのだろう、動画をいくつか観てもらえればわかるが喜怒哀楽をまったく表に出さない。無表情とか笑わないとかそういうことではない。全く心が見えない。タレントに対してどの立場から物を言ってるんだと思われそうだが少しでもレペゼン地球というコンテンツに触れたことのある人には理解してもらえると思う。ライブシーンではもちろん盛り上がっていこうぜのスタンスだが、ラスト1曲だろうがアンコールだろうが精神的に高揚している様子は全く無い。テキーラを一気飲みしようが過去の話をしようが後輩の家の窓ガラスを割ろうが、基本的に「エヘヘ」と薄笑いを浮かべておりメンタルが常に御臨終の心電図みたいに見えるのだ。幼少期に目の前で大量殺戮が起こったか、もしくは人生2周目かと思わせる悟りの様相さえ感じさせる。SNSにはボケしか書かない。ガクトの方がまだ見ていて人間味がある。

最新のYouTube動画では実父の墓参り行ってみたレポをUPしているが、7分あまりの出ずっぱりのうち、一瞬たりとも叙情を見せることがなかった。実父の墓参りでだ。

https://youtu.be/YwU4HoErMuw

そういう青年が、ライブでもYouTubeでも、うるせえもうわかったよというくらいドームの夢を語りまくっていることから、レペゼン地球にとってのドーム公演が特別だということが痛いほどにわかる。

DJ社長、御歳僅か27歳、その背中を宗教の如く絶対視する他メンバーたちは最年少が23歳。我ババアからすれば赤ちゃんだ。そんな歳の青年たちが何億もの金を動かして追った目標である。
名前が知られるまでは毎日YouTubeを更新していた。毎日チンコを出して汚物を食ってゲロを吐いていた。ツイキャスやラインライブも配信していた。DJふぉいというメンバーに至っては1日に1時間を4セットくらい配信していたこともある(ちなみにその時彼はインフルエンザで高熱を出していた。さすがのオタクも気が狂ったのかと思ったものだ)。

彼らの決まり文句に「レペゼン地球が日本一!」というのがあるが、この際

「レペゼン地球が日本一バカ『だった』ハイ次!」

という雑炊でもって「パワハラ騒動」という鍋をシメたいと、個人的には感じているのだが如何だろうか。

ちなみに、レペゼン地球はほんの数日前、動員数10万人のアリーナツアーを発表したばかりである。

いつか今度こそドームが実現したら、社長も一瞬くらい、我々相手に、生の感情を剥き出しで戦ってくれるのだろうか。

ラインライブで最大9万円溶かしたことのあるいちファンの戯言だ。


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