小説|8番ゲートのファン達|二回「ナックルキャバ嬢の憂鬱」 #1
二回|ナックルキャバ嬢の憂鬱 #1
わたしは地元広島の高校を卒業し、上京して都内の看護専門学校に通った。看護の専門はだいたい3年。遊ぶお金はそんなになかったけど、都会の生活は刺激があって楽しかった。
3年生の夏、赤羽でナンパしてきた男と付き合った。
2歳年上のホスト崩れ。ダメ男はわかっていたけど、当時のわたしには行き当たりばったりの彼と一緒にいる時間がキラキラして楽しかった。
そして、絵に描いたようにお金だけ取られて消えた。
わたしには借金が残り、池袋のキャバクラでバイ