見出し画像

【僕たちロケット作ってます】高専卒がロケットベンチャーに入ったら成長が半端なかった話

こんにちは、インターステラテクノロジズ(以下IST)広報です。
今回はISTで活躍している高専出身のエンジニアにお話を聞いてきました。
高専からISTに就職を考えている方必見の内容となっています!

ダウンロード
山口蒔史(やまぐち まきし)組立チーム
北海道釧路市出身。釧路工業高等専門学校 電子工学科を卒業後、2020年4月IST入社。
画像2
木下直樹(きのした なおき)メカトロチーム
大阪府出身。大阪府立大学工業高等専門学校メカトロニクスコース専攻。NHK高専ロボットコンテスト2012-2016に出場。卒業後は工作機械メーカーで開発、設計を担当。2020年5月より現職。


ーそもそもなぜ高専を選んだのですか?

木下:
当時は中学生だったのでそこまで深い理由はありませんでした。単純に授業やテストを通じて「自分は理系だな」ということを感じていたので、理系の学校に進もうと思っていて、進路の選択肢はいくつかあったのですが、その中でも高専が一番文系の授業が少なそうだったのが決め手でした(笑)

山口:
僕は小学生の頃から高専に入ろうと思っていました。自宅から5キロくらいの場所に高専があったので、幼い頃から高専の存在を知っていたことと、小学校 高学年のときにJAXAの小惑星探査機「はやぶさ」を見て自分もこういう仕事をしたいと思うようになりました。そこから進路設計をして、とりあえず技術的な基礎を学ぼうと考え高専に行くことを決めました。

ー高専ではどんなことを学んでいましたか?

木下:
大阪高専ではメカトロニクスコースを受講していました。1. 2年生は共通科目を幅広く学んで、3年生の時にコースを選べるのですが、僕はロボットコンテストの部活に入っていて、そのほとんどのメンバーがメカトロニクスコースを選んでいたのと自分もやりたいという理由からメカトロニクスコースを選びました。NHKのロボットコンテストに出場したりもしていました。

山口:
釧路高専は工業高専なので、工学の基礎的な知識だったり、電子工学科だったので電気に関することを学びました。部活は自転車部に入っていて、まさに漫画の「弱虫ペダル」みたいに自転車の大会に出場したりしていました。

ー高専では進学する方も多いと聞きますが、進学ではなくなぜ就職を選んだのですか?

山口:
僕は元々、大学編入しようと考えていました。宇宙業界で働くには、それなりの高度な知識や技術が必要なので大学で学んだ方がいいなと思っていたんですけど、その矢先にたまたまISTのインターンが募集されているのを知り、応募したら運良くインターン生になることができたんです。インターンとして参加しているうちに、新人ベテラン関係なく最前線で働ける会社の雰囲気や社員の距離感が見えてきて、大企業に就職するのもいいけど、自分はISTのようなベンチャー企業の方が楽しく仕事ができて充実した人生を送れそうだなと思って、高専を卒業後すぐにISTに入社しました。

木下:
僕は高専卒業後、ISTではなく別の会社に就職していました。高専のときも自分の手を動かしながらいろいろ覚えていくことが多くて、そのスタイルが自分に合っているなと分かっていたので、大学で勉強するよりも社会人経験を積もうと思いメカトロ系の電気と機械、両方携われるメーカーに入りました。

画像3

ーそこからなぜISTへ?

木下:
ISTは面白いことをしているなとずっと注目していた企業だったのですが、そもそも自分はロボット屋さんで、ロケット屋さんに転職できるという発想がありませんでした。でもたまたま会社説明会の情報を目にしたときに、メカトロと書いてあるのを見つけたことがきっかけで応募しました。面接などを通して社内の雰囲気がいいなと感じたので転職を決めました。

ー今ISTでしている仕事はどんなこと?

木下:
僕は入社当初からメカトロチームに所属しています。最近だと、IST全体では超小型人工衛星打上げロケット「ZERO」の開発を全力で行っているのですが、自分はエンジンの姿勢制御用ジンバルユニットを開発しています。リニアアクチュエータと言われるような装置の開発や設計、試験、評価まで行っています。宇宙業界は専門用語が多くて、聞いたことのないアルファベット三文字の略語を覚えるのが初めは大変でしたが、技術的に見るとやっていることは前職とかなり近いですね。

山口:
僕は組立グループに所属していて、機体の組み立てや部品の調達、組立試験を主に行っています。それ以外にも他チームの手伝いもあったりするので、やっていることは手広いです。今は観測ロケット「MOMO」の組立リーダーも任せてもらっていて、マネジメントや新入社員教育もやっています。

画像4

ーこの若さでマネジメントという言葉が出てくることはなかなかないですよね。

山口:
そうですね。難しい面もあるので勉強中です(笑)たえず動き続けるスケジュールの調整や、新しい人も短いスパンで入ってくるのでその教育だったりが大変です。でも自分のチームを作っている感じで頑張りが形になって見えるのでやりがいがあります!

ー山口さんは現在最年少ですし、転職されてくる方は年上の方が多いと思うのですが、グループの雰囲気はどんな感じですか?

山口:
班員の距離は近いですね。コミュニケーションを取りながらワイワイ楽しくやってます。

木下:
メカトロチームも、雑談を含めよくしゃべってます。電気系を取り扱っているアビオニクスとメカトロは仕事の内容も近かったりするので、メカトロだけじゃなく他チームともかなりコミュニケーションを取りながら仕事をしていると思います。

ー実際、ISTでの仕事はどうですか?

木下:
やっぱり面白いですね。かなり幅広くいろんなところに関われると思っていて、メカトロチームの業務だけでなく打上げの運用やこういうインタビューのような広報的な活動を含め、いろいろなことを経験できるのが新鮮です。この特徴はベンチャーならではという気がします。最近では、高額の試験設備を選定から導入まで担当しました。1人でカバーする範囲が広いので大変さはありますし、自分が失敗したらロケットが落ちてしまう可能性もあるので責任感は強く持っています。面白さと大変さは表裏一体です。

山口:
ISTって大企業と違って、最初から決まっているものがあまりなくて、まだまだ開拓の余地がたくさんあるんですよね。自分が「こんなことやったらどうですか」と提案したことに対しては「じゃあ全部決めていいよ」みたいな感じで全任されます(笑)自分がやりやすいように作ったりアレンジしたり、新しいことに挑戦できることが楽しいしやりがいを感じます。実際に、工場でトルクレンチなどの工具管理を見直したいなと思い、毎月工具の試験をするような流れを決めたり、工具の配置や調達も自分で行いました。自由かつスピーディーに仕事できるところが好きです。

iOS の画像 (16)
組立棟の自作移動工具管理ボード

ー高専で学んだことで今の仕事に活きていることは?

木下:
高専時代のロボットコンテストとか、実験や実習で自分の手を動かしながらいろいろな課題に挑戦してきたところが、まさに今の仕事に活きています。自ら仕事や課題を見つけて、解決策を考え実行していく力を高専で身に付けたと思っています。

山口:
僕は高専で電気系を学んでいたので、組み立てに使う電気系の小物を自分で作れたり、機体に載っているアビオニクス系部品についての知識も授業で学んでいたので多少は分かっているつもりです。そういうところが役に立っていると感じていますね。授業以外では、学校の工場で工作機械を触らせてもらう機会があって、加工を学んだり、アルバイトで3DCADを扱っていたりしたので学生時代に培った技術は今の仕事に活かせていると思います。

画像6
3DCAD ロケット本体とエンジンの結合部品

ーISTに入社する前と後で印象は変わった?

山口:
インターン生の時からお世話になっているので、入社前と入社後の印象はあまり変わらなかったのですが、入社当時と今はだいぶ違うなと感じています。やはり会社の規模が大きくなったことと、体制がしっかりしたことを実感しますね。当時は組立チームとかメカトロチームなどの区切りがなく、総動員で開発していたので。

木下:
僕が入社前に心配していたのは自分が周りのエンジニアについていけるかどうかでした。ロケットを開発する人たちはものすごくレベルが高い人たちというイメージがありましたが、いざふたを開けてみても、やはりすごい方ばかりでした。でも気さくな人が多くて相談しながら仕事ができるので、皆さんの技術を吸収しながら進められます。あとはインターン生や中途採用など、常に新しい方が会社にいる環境もISTの特徴だと思います。

ー高専生だと、どんな人がISTで活躍できそう?

木下:
高専では授業や活動をする中で自分の頭で考えて手を動かすことが多いと思うのですが、それが自分に合っているなとか好きだなと思う方はぜひISTに来てもらえると楽しく働けると思います。

山口:
僕も同じで、自分でどんどん新しいことに挑戦して、物を作ったり提案するようなことがしたい人は活躍できると思いますね。大きい会社だとそこがやりづらかったりするので。もっと自由に仕事したいとISTに転職される方も多いです。

ー個人としてこれからどう活躍していきたいですか?

山口:
組立チームの人数も増えてきたので、教育やマネジメントに力を入れていきたいです。「ZERO」の開発でもチームを引っ張っていける存在になりたいと思っています。

木下:
自分が開発を担当しているジンバルユニットを完成させて「ZERO」の打上げを成功させることが一番の目標です。これからメンバーも増えていくと思うので、今の相談しやすい空気感を崩さないように雰囲気づくりを大事にしていきたいと思います。

ー高専出身でISTに就職を考えている方に向けて一言メッセージ

木下:
インターンシップも受け入れているので気軽に応募してもらえれば、業務を手伝ってもらう中で会社の雰囲気を知ることができると思います。他にもカジュアル面談や会社説明会も定期的に行っているので参加していただければうれしいです。

山口:
高専出身でも全然入り込めるところですし、むしろ高専で培ってきた知識や技術を活かせる場面がたくさんあるので、自分でものづくりをしたい方にぜひチャレンジしてほしいです。


ISTではインターンシップ生を受け入れ中!

機械系や理工学系の学生を積極的に受け入れています。
少しでも気になる!という方は、ぜひ応募をお願いします。
詳しくは IST HPまで▶︎https://www.istellartech.com/internship


二人が登壇する会社説明会も開催します!

3月23日に開催する会社説明会には、今回インタビューした二人が登壇します。「もう少し話を聞いてみたい!」という方はぜひお申し込みください!
新卒・中途問わずどなたでもご参加いただけます。
未来のロケットエンジニアにお会いできることを楽しみにしています!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?