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カーテンぶん投げやけっぱちの朝

拝啓 出雲にっきさま

にっきちゃんこんにちは!メリークリスマス〜〜🎄💫

なんてね もう過ぎちゃいましたね。
クリスマスって、ちょっと過ぎただけでもかなり撤収感があるというか、終わった瞬間に時計の針が5倍速くらいで進んでく気がします。そしてそれに巻き込まれている…

前回のわたしの交換日記で触れたお花屋さんの手づくりミニクリスマスツリーですが、無事買うことができました!

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クリスマスツリーがあんまり目立ってないけど…

(しもふりチューブを観ながら北海道の羊羹と徳島のぶどう饅頭と緑茶をたのしみました)


先々週の金曜日に買って、クリスマスまで部屋の机に飾りました。特にてっぺんの星は分厚い木でできているのですが、断面がななめになっていたり、フチが木でとげとげしていて本当に手づくり感が溢れています。たまらない〜。
お気に入りだったので25日で仕舞ってしまうのがとても名残惜しかったです。

そしてツリーを買った時、お花屋さんのおばあちゃんからもらった商店街の福引券で福引きをしたら、お買い物券1000円分が当たってほっこりしました。またそのお花屋さんでミニミニ門松を買いました♪季節たのしんでおります♪


またまた日記部分が長くなりましたが、前回のにっきちゃんの交換日記の感想です!

・こころレギュラー満タンで帰路

駅の立ち食い蕎麦屋さんに行ってみたいという話を、いつかのにっきちゃんの交換日記で見た記憶があったので、ついに叶って良かったです!

ふらりと立ち寄り、すぐにあたたかい食べものが出てきて、お腹を満たしてサッと出て行くところは牛丼屋さんにも似ているけれど、蕎麦にはつゆがあるという違いがこの季節においては特に重要な気がしています。飲まないにしても、しばらくもくもくし続ける湯気とか、どんぶりをつい両手で包みこみたくなるところとか、似てるけど冬においての幸せ濃度がより高いです。

人間のお腹だけでなく心も満たしてくれる立ち食い蕎麦屋さんを「人間用のガソリンスタンド」と表現したのは、面白いし上手だし、惚れ惚れします…
わたしも最近蕎麦屋さんで天ぷら蕎麦を食べてレギュラー満タンになって帰ったので、この句とエッセイが染みました。

・コーヒー淹れる前髪が垂れており

人が真剣な瞬間はちょっと無防備でかわいいです。そんな一瞬の美しい光景を収めたすばらしい句☕︎
"垂れており"とつづっているのも、コーヒーを淹れるというパッと見の動作に完結せず、前後が存在する中での一瞬だけを表現するのにぴったりな締め方だと思いました。
自然光が黒髪を縁取ったとき、ふしぎな色に光るあの一瞬が浮かびます。

2021年もそれぞれ毎週欠けずに交換日記を更新できてよかったな…📚(よく更新遅らしちゃったけど) 来年も自由律俳句を通して見た世界がゆたかなものでありますように〜!

それではすずめ園、2021年ラストの交換日記です!

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・青い歩道橋だけまっすぐ

・ポケット転げ落ちた音楽のつぶ

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・待ち合わせの木も枯れてしまった

・鳥の尾っぽを避けてた地上

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・テレビ点いていた炬燵の夜

目が覚めると右半身が痛かった。
特に右足に左腿を乗せるような変な体勢で眠っていたから、足が痺れてしまってしばらく起き上がることができなかった。寝起きですべてが不明瞭な世界の中、不快な痺れだけがはっきりとしていた。

さっき見たはずのドラマのワンシーンが、つけっぱなしになっていたテレビから流れている。まだ夢を見ているのだろうか。
そう思ったが、ただ再放送をしたいただけで、チャンネルを変えたら若手芸人の冠バラエティ番組がやっていたので、それを流しておくことにした。

寝落ちた日、真夜中は明るい。
LED電球は狭い部屋を煌々と照らし、見ていたバラエティー番組の特番はとっくに終わって、ドラマの再放送が流れるほどの夜中になっている。
ああ、よかった、知ってるドラマの再放送や、若手芸人の冠番組なんかが見られたら夢心地だけど、通販番組が流れていたら朝の近さを思い知らされるようでかなしくなるから。

あこがれの炬燵なんかは家にないけれど、大きいあたたかいラグマットを買ったから、たまには固い床でも眠落ちしてやりたい。欲に負けて眠ってしまい、つかの間の睡眠を取ったあとの妙な清々しさを味わっておきたい。そんな日の夜には、足の痺れがなくなるのをじっと待ちながら、きっとへんなところで眠ったことを後悔するだろうけどね。

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・このペタペタはいちごジャム

・朝食空っぽのクッキーの箱


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・カーテンぶん投げやけっぱちの朝

よく眠ったのに、朝、もっと眠っていたいと思うのはなぜだろう。わたしは眠りに取り憑かれているんじゃないか。楽しみにしていた予定や時間ぜんぶ捨てて、このままずっと眠っていたいと思ってしまう。一瞬だけ本気で。

しかしわたしは人間だから、大人だからそういうわけにもいかず、人間のかたちを保ってちょっと遅刻で家を出る。

非遮光カーテンの隙間から溢れるまぶしい光に涙が出る。わずかな抵抗と、朝に対する理不尽な怒りと、やるせないけどやるしかない決心等もろもろを込めて、カーテンをずしゃっと投げつけるように開ける。窓の四角い形そのまま、暴力的に朝日が降り注いだ。

だが、わたしは負けない、もう絶望なんてしないのだ。何事もなかったかのように、リボンでカーテンをまとめる。そして、「ふわあ、ねむ 」とひとりごちて、自分に対していつも通りの朝のきもちを装っている。

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・ツリー仕舞ったら白い壁だ

・従業員が交わす「良いお年を」

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・ついばむ冬の空に赤い実

・もう次の月へ行こうよ

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2021年は良いこともあったし、一方で、はあ〜、、と自分に対して落ち込むことも多々ありました。まさに「カーテンぶん投げやけっぱちの朝」のような日もあれば、褒められて自分に希望や自信を持てた日もありました。(今も来年もきっとそうなるのでしょう)

そんな中でも自由律俳句を作ることを続たけて、自分の句の特徴や作り方が見えてきたのはとても嬉しく、成長できた部分だったのかもしれないです。これからも美しい句を作る…!


来年は憧れのあのひとにお仕事で会いたいし、また自由律俳句集を出したり、イベントに出たりたのしくなるといいな '22年だし良いことありそうです🐈

それでは良いお年を!にっきちゃん〜 🌠

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次回の更新は2022年1月5日 出雲にっきちゃんの番です〜🍓

『ひだりききクラブ』プロフィール

出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。毎週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している。

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