パン祭りのための切手を買う

2021年6月16日 22:34

拝啓　出雲にっきさま

にっきちゃんこんにちは。
浮かんだり沈んだり、へんな毎日です。

東京はおとといくらいに梅雨入りしたらしいです。
わたしは今まで使ってたビニール傘があったのですが、ある日、傘立てから自分の傘を取ると何かがおかしいことに気づきました。
なんと、まったく同じ種類だけどちょっと汚いビニール傘とすり替えられていました。盗まれて濡れて帰るよりは良いけれど、上位互換のわたしの傘を狙ってすり替えられたのかと思うとかなり悔しかったです。ずるい。
しかも、そのまま1ヶ月くらい薄汚れた傘を使いつづけております。はやく新しくてきれいなビニール傘を買わなきゃ。

さて前回のにっきちゃんの自由律俳句は、旅の思い出からはじまり、せつないのも日常的なのもありました。
ベルマークっていう単語なんて、ものすごくひさしぶりに見てキュンとしましたよ… しかも川底に沈んでるなんて。
そして白米の句。米を盛られてる時って、見守るしかないですよね。はやる気持ちの中に生まれた、なにもすることができない余白みたいなものを句として切り取っていて、「スプーンが鳴り響くだけの時間」に次ぐ発明の句だ…！と思いました。

そして特にお気に入りだったのはこちらの2句です。

滅びてもパン屋だけは残る

どこかで物語が始まりそうな句 🍞
わたしはがらんとした夏の地に、ぽつりとパン屋さんがゆらめいているのを思い浮かべました。
世界も人類もほとんど滅びたけれど、パン屋さんは今日も誰かのためにパンを焼き続けているのだろうな。

この世の果てのパン屋さんではどんなものが売っているのか気になります。シナモンロールとかより、バターロールや食パンを売ってそう。

野良ソフトクリーム

わたしも夏の空気にのっかって野良ソフトクリームしたいな〜と思いました。
ソフトクリームを口にふくんだときの溶ける感じや味って、にっきちゃんが言うように魔法的だし無二かもしれない。

ドトールのソフトクリーム、食べたことなかったです。今年の夏はドトールの野良ソフトクリームしてみたいな 🍦

雨の空気に乗っかってすずめ園の自由律俳句もいきます🌧

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・雨の向こうで戸を閉める音

ガラガラガラッ　と、遠くで雨戸を閉める音が聞こえた。

その無機質な音に確かな焦りを感じた。

スーパーで、買い物してる間に雨が止んだから、ビニール傘を置いてきてしまった。

そんなうっかりがいかにも自分らしくて、グレーの雲に覆われた空の中、家まで小走りで帰った。

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・パン祭りのための切手を買う

・布団用の袋が無く抱く

・定期的に検索する名前がある

・まだ温かい刷りたてだ

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・つないだら夏のてざわり

川沿いを歩いています。
左手を斜め下に向かって手を伸ばせば、これは夏の手ざわりだ。

季節によって、同じもののはずなのにまるで手ざわりが全然違う。
春は外はひんやり手のひらはあったかくて、夏はすこし汗ばんで、秋はざらりと乾いて、冬は毛糸越しにごわっとしてる。

しかしここには誰もいなく、空虚に向かって手を伸ばしているだけなので、わたしが感じているのは夏の空気そのものでした。何よりもこれがリアルでしょう。

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・蚊にも喰われず独り

・誰も座らないベンチを重ねる

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・一輪車十字になって行く

・砂浜で扁平足を知る

・時報が攫う程度の告白

・この七秒で雨の街

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前回に引き続き、雨とか夏のことばっかり気になってしまいます。

わたしは昔からなぜか全然蚊にさされません。
小学生の頃、妹は両足合わせて40箇所くらい刺されていたのに対して、わたしはほんの数箇所。
ここ数年は、ひと夏で3回も刺されないです。
だから虫よけもムヒもいらなくて、みんなの蚊に刺されトークにも入れません。
「蚊にも喰われず独り」は、そういうさみしさから生まれた句です。

「砂浜で扁平足を知る」は、一年くらい前に自由律俳句のアイデアとしてメモしていたもの(交換日記には載せてない)を作り変えてみたものです。当時のメモが「みんなと足跡のかたちが違う」だったから、少しは句っぽくなったのではないでしょうか、どうだろう…。

ちなみにわたしは、小学校の運動会の組体操の練習で、裸足で校庭に出された時にみんなと足跡のかたちが違っていて、はじめて扁平足というものを知りました。扁平足は疲れやすいとか言うけれど、たくさん歩いても全く疲れないから都市伝説なんだって思ってます。すずめ園は蚊にも刺されないし超健脚です。

それでは、近々また会えたらいいなとおもいます
またねにっきちゃん💫

すずめ園より

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