見出し画像

軽井沢でユニークな人々の過去を聞く

今回のおうちは星野リゾートの近く。近隣の飲食店は星野リゾートの息がかかったお店が多く、ランチ時は人がたくさんいてどこも行列。昨日の夕飯は系列ではなさそうなカウボーイ感あふれるアメリカンなお店に入ってみるも、味が濃くて結構しんどい。

駅前にお店はちらほらありそうだけど、火曜と水曜は定休日のところも多く、そもそもやや距離がある。メンバー的におうちにいた方が楽しそうでもあるので、それならば自炊に切り替えることにする。

そこで午後から駅前の図書館に行って仕事をし、駅を越えた先にあるご当地スーパーで買い出しをしたのち、スーパーとおうちの中間地点にあるクラフトビール屋さんで一杯引っ掛けて帰る計画を立てる。

ところが図書館もクラフトビール屋さんもまさかの定休日。結局まっすぐスーパーに行き、まっすぐおうちに戻ることとなった。「火曜と水曜は定休日のところが多い」という自分で立てたフラグを見事に回収。

行きの道中、近所のガラス細工屋さんで貼り紙を眺めていたらオーナーさんに話しかけられ、しばし立ち話。彼は夏のポートランドが好きで、日本に似た雰囲気の場所はないかと探し回った結果、3年前に軽井沢へ移住したのだとか。ポートランドのイメージが全くないから何もピンとこないが、軽井沢は日本のポートランドらしい。

オーナーさんは元々格闘技をやっていて、でも怪我が多く、今後の進退について悩んでいる時にガラス細工と出会って「これだ!」と思ったそう。タイミング良く製作者のイスラエル人がちょうどガラス細工教室をやろうとしており、そこで学んで以来15年ほどガラス製品を作っていると言っていた。

格闘技とガラス細工作りに共通点はないが、商品の一つであるガラスのマッサージ棒は、自身が体のケアをしていたことから生まれたらしい。お年寄りばかりのイベントに出展した際、アクセサリーがあまりに売れず、ためしにマッサージ棒を販売してみたら結構売れたのだとか。人生に無駄なことはなく、思いつきはバカにならない。

スーパーはうわさ通りとても楽しかった。オリジナル商品がたくさんあり、ジャムだけでほぼ棚1列を占めている。わたしはジャムを使い切るのに1年以上かかるので、こんなにたくさんの種類の中から長いお付き合いとなるたった一つのジャムを選ぶだなんてあまりに荷が重い。

夜は天然石の2人組と歓談。天然石の男性はいろいろな国に年単位で滞在していて、タイでは屋台で働いていたこともあるそう。お客さんとして食べたお皿を片付けたら、だんだんと皿を洗うようになり、気付けば鍋を振るっていたそうな。

ナイフで刺された話を詳しく聞く。相手は脅しのつもりだったのに、本当に腕を刺してしまったことに動転し、「ナイフ抜いてよ」「いや無理」などのやりとりを経て最終的に仲良くなったらしい。これぞ人間という感じの話でとても良い。

他にも各国でなかなか危ない目にあっているようで、南米のどこかでは現地の人にたくさん蹴られアバラを痛めたこともあり、天然石の女性は「現地の人はつま先がとがった革靴を履いているから何発蹴られたのか、あざの跡でわかった」と笑っていた。

よくよく聞いたら「中国人のくせにテキーラ飲むのかよ」みたいなことを言われ、しばらく飲んだのちあおってきた人がテキーラを飲んでいないことに気づき「お前は中国人だからテキーラ飲まないんだな」とあおり返したのだそう。納得のケガである。

日本人が嫌われている土地では韓国人のふりをすべく、必死で「マシッソヨ(美味しいです)」を繰り返したとも言っていた。コメディー映画みたいな話だった。

天然石のお二人にご当地スーパーのことを教えてもらったので、早速行ってきたとご報告したらジャムとクラッカーをお裾分けしてくださった。くるみとりんごバター。どちらも魅力的だが、好みはくるみ。くるみ風味のピーナッツバターという感じ。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?