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いずみなつみ

現代アート書道家。作作品の解説や製作風景、 公開していない作品や短編小説、価値観、作品ステートメント(解説)を徒然に配信します。
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記事一覧

滲む視界と10秒ルール

夜にお酒を飲みながら、ぽつぽつと若い頃のことを書こうとすると 特に酷い記憶ではないと今は理性や思考で思っていても、この年になっても 視界が滲むことが多々とある。

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ごめんねという母の残像

私がフリーランス になったのをきっかけに墨絵や墨象画を始めた頃だった。 母が「ごめんね」とつぶやいた。 私の母は私に似てプライドだけは高く表面上は謝るという知性はあっても心から謝る姿というのはなかなか見れないと思っていた。 そんな母親がつぶやいたのだから私はちょっと驚いたのだった。 しかし私も母に似てプライドだけは高いので表面上はそのように驚いた風には出さない。 「何が?」 とだけ呟いて母の反応を見る。 「美大にいかせてあげられなかったこと」 幼少期から県知事

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#1

ー2019年2月某日。 私は夢だったグラフィックデザイナーとしてコスメメーカーに勤務しながら悠長な時間の使い方をしていた。20代はデザイン会社や新規プロジェクト、フリーランス転身と一通り寝ずに仕事を頑張り、今はインハウスデザイナーとして時間にゆとりを持つ事に優先順位を置いてまったりと過ごす毎日。お昼休みには窓に来る鳩をぼんやりみながら珈琲を飲むのが日課だった。 淹れたての熱い珈琲、凍てつく寒さとは裏腹の暖かい日差し。ラジオからは流行りの音楽と明るい話題がくるくると流れ、聴

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#2

一番古い記憶はなんだろうと思い返してみる。目を瞑って記憶を辿る時、いつも見える情景がある。自分が妄想したのかもしれないし、本当に思ったのかも、もう解らないほどの昔。小汚い窓からオレンジ色の光が差す黄昏時、身体も動かない、視界が霞む、目の前には安っぽい赤ちゃんをあやすオモチャが廻っている。海の中で聞いてるような薄い雑音はずんぐりむっくりの大きな箱、ブラウン管テレビから配信されているようだ。

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人生価値を最大化するために、死を見つめる。

「死」を意識して生きている人はどれくらいいるだろうか。身近な人の死や病気で意識する人もいるかもしれない。もしくはそんな事は考えたくないと意識して蓋をしている人も多いと思う。死は怖いものである。何故なら、生きている限り絶対に知る事の出来ない未知の体験だからだ。 しかし、残念ながら「死」は必ず訪れる必須の真理だし、人間の最終達成目標は「死」であると言っても過言ではないと私は思っている。 このnoteでは私の死生観についてまとめていき、誰かの生きるヒントになれば幸いである。

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妄想図書館:自分主観の《時間》は変動するのは何故か。認知を歪める存在。

人間の神秘

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春の死

「あぁ。死んでしまった」 新年から続いた多忙を乗り越えて、春の色が見え始めた3月上旬。やわらかい日差しを窓越しに感じながら、吐き出す息と一緒に自分の中の霧もやも吐き出され、肩の力が抜けた。 ここ最近は忙しかった。 昨年会社を辞めてからの半年間。今まで出来なかったこと、挑戦してみたかったこと、勉強してみたかった事、惰眠を貪ること、会いたい人に会うこと、今までの自分が選ばない選択肢を敢えて選んで自分なりに未知を消化してきた。 どこにでもある、よく聞く、迷子的自分探索と簡易

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執行

2009.年01月06日の創作発見したので掲載。

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