たべもの

小さい頃、1日4食食べて太った。
自我が芽生えた頃には肥満だった。

そこから約10年、
肥満体と一緒にダイエットの日々を送った。

夏休み中のダイエットの目標を
保健室で毎年立てていた。
そこにわしは、

「ポテチは1日20枚」

と書いた。

今思うと、毎日ポテチをドカ食い
していた記憶はない。

ただ、ポテトチップスがすきだったから
毎日食べたいなと思って書いた。
本末転倒の目標だった。

わしは毎日ポテチを20枚食べ、
増量こそしなかったが、1gも体重は
変わらなかった。

周りの大人がわしを標準にしようと
頑張っていたから、
わしは気にしていなかったけど、でもなんとなく
痩せなきゃいけないような気がして
なるべく太らないようなものを選んで食べてきた。

そんな感じで、なんとなく食べ物から距離を
置いていたせいなのか、
最近まで、自分の食べ物の趣味趣向、興味が
わからなかった。

どれもおいしいから、みんなすき。

そう思っていた。
けど、その中にもランキングがあることに
やっと気づいた。

わしはイクラ丼を頼む確率が高い。
なぜだろうとずっと思っていた。
もしかすると、イクラ丼を頼んでしまう要因が
あるのではないか。
そう思ったとき、
"すきだから"
の一言で説明できてしまうことにびっくりした。

“すきだから食べる”

こんな単純なことがあったんだ。

イクラがすき…あと、タラコもすき。
もしかして、魚卵全般がすき?

みたいな感じで、意外とすきだった食べ物が
どんどん出てきた。

ここで突然だけど、
わしの中の意外と好きだった食べ物ランキングを
聞いて欲しい。

以下の通りだ。

1位:チーズ
2位:イクラ
3位:いちご
4位:フライドポテト

圏外:うどん、鶏皮、卵、ガパオライス
   馬刺し

チーズはほんとうに最近の衝撃だった。
なんとなく塩分が多いからって理由で
食べるのを避けていて、
特別な日にだけ食べていたチーズ…
あれ、特別な日にって言ってる時点で
とっておきだね…?
ほんとはだいすきじゃん、チーズ。
ついでに言うと、イクラも、塩分がryの理由で
なんとなく食べていなかった。

思えば、食べ物を選ぶ基準は成分だった。
どの栄養素を摂ったらいいかを考えて食べるのが
わしの普通だ。
だから、すきを理由に食べ物を食べていい
ということは、隕石が衝突したくらいの
衝撃をわしに与えた。

もう一つ、衝撃というよりは変化というか、
わしの中のこだわりが食で少し覆った。

タピオカがブームになったとき、
みんなが飲んでいるからって理由で
全く飲まなかった。

人の真似をしたくない
って気持ちが昔から強く、
みんなが持ってるゲームやおもちゃ、本などに
興味を持つことがなかった。
誰かがそれに興味を持った時点で
それは誰かの物って認識に切り替わり
興味がなくなる、そんな思考だった。

それに則って、タピオカも
飲みたいと思わなかった。
けど、写真加工アプリのsnowでみた
「タピる」
の文字があまりにもかわいくて
一気にタピオカが気になった。
タピる…わしもタピるしてみたい…!
でも、みんなが飲んでるから飲みたくない…
そんな気持ちで1年過ごし、
ブームが落ち着いて定番になったのを見計らって
ようやく、タピってみた。

おいしかった。

すきなもちもちがいっぱい
ミルクティーの中を泳いでいた。
口の中でもちもちするタピオカに一瞬で堕ちた。
聞けば、タピオカドリンクと豚骨ラーメンの
カロリーは同じくらいらしい。
おいしく手軽にカロリー摂取までできるなんて、

最高か。

みんながしてる物事には興味ないの精神を
覆した瞬間だった。

へんなこだわりを捨てて、
もっと早くにタピオカを吸引していれば…
なんて後悔もした。

タピオカではないけど、ちょっと前に
わらび餅ドリンクというものを飲んだ。
これも最高だった。
もにってしてる。わらび餅。
タピオカより柔らかい感じで、
ちゅるちゅる喉に入っておいしい。
ぜひ飲んで欲しい。おすすめ。

今は、チーズハットグを食べてみたい。
たぶんブームは過ぎてるとおもうんだけど、
乗り遅れてるんだけど、
あののびのびのチーズを食べてみたい。

(´-`).。oO

こうして、食に対する認識が変わってから
自炊がより楽しくなった。
足りない栄養じゃなくて、
好きな食材を買っていいんだって思ったら
スーパーが倍楽しい。
ちくわとか、練り物系の食材も買いやすく
なったし、
安くなってる魚類を食べてみるのも楽しい。
次は、お惣菜とか買ってみたい。

すきだからって気持ちと、
食べてみたいっていう好奇心で
食を楽しむことがこんなに楽しいだなんて、
気づけてよかった。
いや、思い出したのか。
どっちかわからないけど、
とにかく今は、食べ物がたのしい。

_φ(・_・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?