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ラジオネイティブでつかんだことと、これから

今井 いよいよ村上さん今回で記念すべき100回目ですね

村上 そうですね、いよいよ迎えたなと思いますけど、僕はこのポッドキャストってものは初めてなんですけど、ラジオ番組は以前パーソナリティーとして3年ちょっと持たせていただいたことがあるので、こういうふうに話すのは違和感はなかったですけど、今井さんは初めての経験ですよね。

今井 はい、トークは不慣れで、それは100回やっても「変わらなかったこと」ですね・・・

村上 変わらなかったですか(笑)。逆に変わったところというか、100回やっていくなかで。特に前半とかは僕らも「ネイティブ」というキーワードは決まっていたものの、どういうふうに聞いていったらいいんだろうと手探りだったと思うんですけど、どのあたりから今井さんはこんな感じでやっていくのかなって思いましたか。

今井 それはもう前半からすごく感じていたんですけれども、自分の普段の仕事なんかでいうと、ある出来事があってそれについて誰々にお話を聞くことが常で、テーマがはっきりしてるんですよね。ただ、その出来事はその人自身ではないかもしれないけれども、この番組ではいきなりその人の活動全体にわたるような話であったりとか、中身に入ってくるので、時には、その人がどういう人なのかが最初はわからなくて、これで番組が成立するのか?ってすごくもやっとしたところもあったんですけれども、続けていくうちに、そういうやり方もあったんだって発見があったのかもしれないですね。


村上 そうですよね。普通のラジオ番組だと、最初にゲストの方がどんな方で、エピソードや生い立ちみたいなところを聞いてから本題に入ることが多いですね。その人の人となりを知る意味で。だけどこの番組はかなり早い段階から、それは最後にしようとなり、真ん中過ぎたあたりからゲストの方にどんな番組かって説明するときに言うようになったのは、「最初は写真的な話をしてほしい」と言っていました。皆さんが普段見てる世界を写真でパシャって撮ったときに、何がその画角の中に写ってるのか、どんな色なのか、どんなものなのか、みたいなそんな話をしてほしいと。そして次に、今度は動画みたいにしてくださいと。時間が流れて、その時間はもしかしたら1週間ぐらいの時間なのかもしれないですけど、その時間の中でも変化のある世界なのかもしれないし、森の話になると100年たってようやく変化が見えるくらいの話かもしれない。そういった動画の中の動きの話。そこにはどんな登場人物が出てくるんですか?みたいなそんな形でお話しいただけるといいなと番組の説明のときに言うんです。それでいよいよこのカメラを回してたのは誰でした? どんな方でした?っていうのが4回目で聞くと。
そんな型がなんとなくできてきたのかななんて思ってます。

今井 そうですね。どんな方、何をやってるっていうその出来事自体も結構おぼろげで、いきなりそこでどういうふうにそれを継続しているのだとか、何を苦労しているのかとか、そこから急にズームレンズのように入っていくようなところもあって、それがすごく新鮮というか、そういうやり方もあるんだって僕は勉強になりました。

村上 僕は苦労したというか、途中でちょっとやや悩んだというのが、例えばその桑原さんの震災の話とか、ネパールのシリーズみたいなのあったときに、どうしてもリスナーの皆さんにその話を伝えようとすると「美しい話」にしようとしがちな自分がどこかにいるんですよね。美化してしまう。震災であるとか、厳しいことがあったにしても、それがこういうふうに変わっていったと、そういう言葉を選びそうになります。そういうときに、ゲストに出ていただいたJUMBOさんとかと打ち合わせのときに、「美化しないってことを、今宣言します」みたいなことを言ったと思うんです。それが結構大事だったかなっていう気が、今になってするんですよね。
限界集落の話とかが出てきたときも、ゲストの方が見ている世界を僕はジャッジしないんだ、なるべくリアリティーのありのままの話で伝えようと。それでもどうしても聞きやすいとかがあります。いろんな意味でそのあたりはこの100回の中で迷って、なんとなく自分なりの立ち位置で話せばいいのかなっていうのを見つけたような感じが振り返るとありますね。

今井 まさに成功体験だけではなくて、そこでまさに今悩んでることとか、答えがないようなことについて、時には実は録自体はすごく長くなったこともあったんですけれども、収録をしながら共に考えていくっていうような体験ができたのは、やってきてよかったことだなと思います。
さて、ラジオネイティブ100回目になりましたが、実は100回という区切りを持って、1度放送をお休みしたいと思っています。
この時間を何にするかっていうのは、これまでのことをベースに、次にどう発展していくのかを考える時間にしたいなと思っています。
ここからは村上さんと、これまでのこのの活動を通して何を得てきたのか、これからどうするんか、あるいはどういう可能性があるかについても話をしたいなと思います。

村上 100回やってみてすごく大事なヒントをいただいたなと思うんですけど、それが何か僕の中でどうヒントになったのかがまだまだ見えない。見えないというか、番組終わった後とかいろんなことを自分自身で感じるところがあるんですけど、自分の中で消化していくというか、言葉を醸していくような時間が足らずに、次へ次へと行っているジレンマも僕は後半に感じていたんです。そういった意味ではすごく僕のわがままで言えば、100回分、19人の方々のお話を、少し足を止めて、自分の中でしっかりともう1回消化し直したい。そういう時間を取りたいなって思っているんです。
その中で改めていろんな気づきがあると思うんです。そういったものを放送なのかわからないし、もしかしたら文章なのか、やり方はイメージが完璧にできてるわけではないんですけど、そういったものに残していく。
そういう作業に使いたいなと思っています。101回目の放送は続けることはもちろんできると思うんですけど、改めてその101回目ゲストをお呼びしてお話をするっていう心持ちにまだなれていないなと個人的にはしてます。

今井 私も19人というたくさんの方々からヒントを受け取ってきたと思うので、そのヒントをどう生かしていくのかをこの100回をきっかけに、自ら取り組んでみたいなという気はしてます。
ネイティブも一つのメディアですので、もしかしたらそれは「伝え方」なのかもしれないですし、皆さんがやってきたようなことの中のヒントから、新たな発信の方法がもしかしたら生まれてくるのかもしれないなって感じています。

村上 そうですね。ポッドキャストという手法を選んだのも、すごく理由があったわけではないんですけど、いざポッドキャストになってみて思うのは、聞き返せるんですよね。この番組を聞いてくださった方に共通して言われるのが、この番組は聞き返すとまた違う発見があるって言ってくださる方がいて、僕もいろんな方々の話をもう1回聞き直す立場でいろんなことを気づきたいなって思っているので、100回たまっているので、聞き直すのも結構、時間がかかるかなって思いますので、新しいものを作るっていうよりも、この作ってきたこの100回を改めて大切にして、再解釈をしていくというか、そうしたいなと思っています。
101回目は、いつぐらいですかね、春?夏?

今井 どういう形になるのかもわからないですね。あとこのネイティブのポッドキャストがタイミング的にコロナっていうこともあって、いろいろ制約のある期間であったこともあるんですが、それも少しずつ改善してきている中で、新しい可能性もあるんじゃないかなって予感をしています。
ぜひ、生まれ変わったねって楽しみにしていただきたいなと思っています。

村上 この回から聞き始めた方はぜひ1回目から聞いていただければうれしいなと思います。

今井 これまで本当に長い間、聞いていただきまして、ありがとうございました。ラジオネイティブこの辺で失礼したいと思います。お相手は編集長の今井尚と・・・

村上 村上祐資でした!

今井 The best is yet to be!

村上 また次回!

(文・写真 ネイティブ編集長 今井尚)

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