無職日記#8 『私の顔面がコンビニをハックした日』
※コンビニ、というか色々が便利になりすぎていて驚いた
ついに離職票が届いた。これで失業保険の申請ができるとほっと胸を撫で下ろす。しかし面倒なのはここからで、また色々と準備しなければいけない資料やら書類やらがある。こういう手続きのたびに日本が書類大国であることを実感する。
幸いにも必要なもののほとんどは割とすぐに集められた、が、あとは証明写真が2枚要るらしい。あーーー、嫌だ。あの駅構内とかでよく見る写真撮影機が置いてあるのはこの辺だと数キロ先のイオンなのだ。免許を持っていれば話は別だがそんなものは私は持っていない。
さてどうしたものか、わざわざ証明写真を撮るためだけにイオンに出向くのはさすがに億劫だけれど、申請が遅れればそれだけ手当の受給も遅れてしまう。
そればかり考えてだらだらしていたら、ふとコンビニのコピー機のことを思い出した。ずいぶん前に緊急で何かの資料を印刷しようとコピー機を使ったときに、タッチパネルに証明写真を発行できるボタンがあるのを発見した。その時は「コピー機で写真ってどうやって印刷するんじゃろか、てか用紙あるん?」くらいにしか思わなかったけれど、要はイオンに行かなくてすむ方法があるのだ!
早速調べてみると、携帯やパソコンに保存されている写真をアップロードするだけで、プリント用にデータ化してくれるサイトがあった。印刷された時のサイズまで指定できる……便利すぎる。
アップロードとサイズの指定を終えると予約番号なるものが画面に表示された。これをコピー機に打ち込めばいいらしい。どういう仕組みで連携しているのか細かくは分からないけれど、一般家庭で作成されたデータを全国のコンビニコピー機で引き出せると考えると、なんだかとても壮大なものに思えてくる。
つまり、私の顔面のデータが日本中のコンビニに散りばめられているのだ……!誰も気づかない国内最小規模のしょうもないハッキングテロは今日起きていたのだ!
そしてコンビニに到着。コピー機に予約番号を打ち込むと確かに3人分の私の顔面が画面に映し出されている。写真の印刷は200円とのことで、イオンの写真撮影機よりはずっと安い(多分。正直あんまり覚えていない)。取り出し口から吐き出された顔面たちをしっかり確認。ばっちりのキモさだ。
こうして私のプチテロは人知れず終わりを迎えたわけだが、それにしてもコンビニの便利さには驚かされる。専門的なこと以外はもうなんでもできるんじゃないかなぁ。私が知らないだけで、コンビニにはまだまだすごいことができるのだと思う。
次はどんなことができるようになるのか楽しみだ。
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